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レース
イタリア 第7戦 8月21日
イタリア
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レース情報
ラウンド 開催日
01 5/1 スペイン
02 6/5 ドイツ
03 6/12 オーストリア
04 6/26 カナダ
05 7/2 ブラジル
06 7/9 アメリカ
07 8/21 イタリア
  9/3 世界選手権(イタリア)
  08 9/11 イギリス
UCIワールドカップ 第7戦 イタリア
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ワールドカップのイタリア戦でミナーが2位に
決勝日:8月21日(日)
開催地:ピラ

 タイトル争いの行方がすでに確定した前戦から5週間のインターバルを挟んで、イタリアのピラで行われたUCIマウンテンバイク・ワールドカップ第7戦は、有力ライダーたちがどのような態勢を整えて2週間後の世界選手権に臨むかを測るテストの様相を呈した。それに加えて今回は不安定な天候となり、準決勝では雨は止んでいたもののウエット路面、決勝ではほとんどの選手が雨の中を走るという難コンディションとの戦いでもあった。

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 Team G Cross Hondaに所属する2人のライダーは、それぞれ異なる目標を掲げて今回のレースに臨んだ。グレッグ・ミナー選手が世界選手権を前にしてこのレースでは好成績を収めることだけを考えていた一方で、マティー・ライコネン選手にとってはワールドカップのランキングを上げるために、少しでも多くのポイントを獲得することが重要だった。

 練習走行はアクシデントもなく順調に終了した。ミナー選手は計時走行では7位という結果に終わった。ライコネン選手は、4分24秒97というタイムで11位につけ、この5週間、レースから離れて負傷した肩の治療に専念していたにもかかわらず、上々の感触をつかんだ。ライコネン選手は、ワールドカップの最終戦が終わったあと、肩の手術を受けることになっている。

 コースは開けたエリアや森の中、岩場、滑りやすい高速セクションを交えた難しいレイアウトで、タイヤの選択がきわめて難しかった。コースは1997年にワールドカップを制したコラード・ヘリン氏によってデザインされ、ライダーたちの技量を試すものとなっている。しかしそれ以上に問題となったのは、当日の気象条件だった。夜間に雨が降り、標高の高い場所では降雪もあったため、路面がきわめて滑りやすくなり、準決勝のタイムは練習走行より10秒ほど遅くなっていた。準決勝では、負傷のためワールドカップへの出場を見合わせていたサム・ヒル選手(オーストラリア)、スティーブ・ピート選手(イギリス)という2人の有力ライダーが、1-2番手に入ってその復活を示した。ミナー選手は3位につけ、ライコネン選手も好走したが、19位という結果には、落胆の色を隠せなかった。

 決勝レースでは、最初の数人がスタートしたあと雨が降りはじめた。先に出走した、17歳のブレンダン・フェアクラフ選手(イギリス)が1時間半以上にわたって首位の座を守る。ライコネン選手は好タイムで中間地点を通過したが、木に接触して5秒の遅れをとり、トップ10入りできなかった。雨の中、はじめてフェアクラフ選手のタイムを上回ったのがミナー選手で、0.5秒以上の差をつけトップに立った。続くピート選手は中間地点でミナー選手を3秒上回るタイムを叩き出したが、後半のセクションでコントロールを失って転倒したため、9位という結果に終わった。最後にスタートしたサム・ヒル選手は、初日からの好調を維持し、ミナー選手に6秒の大差をつけて勝利を手中に収めた。

 Team G Cross Hondaは来週、フランス、ラ・ブレッスで開催されるフランス・カップの最終戦に出場し、2週間後の9月6日から10日にかけて、イタリアのリヴィーニョで行われる世界選手権に向けて態勢を整えることになっている。
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コメント

#9 グレッグ・ミナー選手(2位)
「今日の結果には、まず満足している。サム(・ヒル)のレースはすばらしかった。逆バンクになった開けたコーナーが多いこのコースは、彼のライディングスタイルに合っているし、ケガから立ち直ったことをアピールしたいという気持ちもあったのだろう。私にとって、今回のレースで重要だったのは、世界選手権を前にして自分の位置を確認することだったから、その点ではよかったと思う。これからの2週間、どんな準備をしなければならないかは把握できているし、全力で戦う準備も整った」

#11 マティー・ライコネン選手(20位)
「決勝レースでの走りは、今週末、このコースを走ったなかで最高の出来だっただけに、木に接触してしまったのが残念だ。トップ10入りすることができるところだったので、不運な結果だったと思う。肩の状態も悪くなく、2〜3週間まったく走っていなかったにもかかわらず、乗った感触は最高だった。ただ、スピードの感覚を取りもどすのが難しかった。自分では実際のタイムより速く走っているように思っていたので、来週はそのあたりを修正していきたい」

マーチン・ホワイトリー チーム監督
「この週末は気象条件がかなり難しかった。天気がよかったときもあれば、雨や雪まであり、コンディションはめまぐるしく変わった。それでも全体的に見て、グレッグ(・ミナー)はワールドカップの7レースで3勝、2位が2回、それに4位が1回というすばらしい成績を残してくれた。マティー(・ライコネン)も今日はリザルト以上の速さを見せていたので、2週間後の世界選手権では、それぞれ最高の力を発揮してくれるものと信じている」

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リザルト
準決勝
順位 No. ライダー チーム タイム
1 2 S.ヒル Iron Horse Mad Catz 4:21.95
2 1 S.ピート Team Orange 4:23.49
3 9 G.ミナー Team G Cross Honda 4:23.98
4 8 F.バレル Kona Les Gets 4:25.27
5 18 M.ボーモン MBUK Santa Cruz 4:27.11
19 11 M.ライコネン Team G Cross Honda 4:37.85
決勝
順位 No. ライダー チーム タイム
1 2 S.ヒル Iron Horse Mad Catz 4:15.64
2 9 G.ミナー Team G Cross Honda 4:22.39
3 40 B.フェアクラフ Royal Racing 4:22.94
4 6 D.ヴァスケス Maxxis-MSC 4:25.60
5 8 F.バレル Kona Les Gets 4:25.76
6 18 M.ボーモン MBUK Santa Cruz 4:26.77
20 11 M.ライコネン Team G Cross Honda 4:35.57
ポイントスタンディング
順位 No. ライダー チーム 総合ポイント
1 9 G.ミナー Team G Cross Honda 1485
2 2 S.ヒル Iron Horse Mad Catz 795
3 3 N.レニー Santa Cruz Syndicate 720
4 8 F.バレル Kona Les Gets 702
5 5 M.パスカル Maxxis-MSC 678
6 4 C.グラシア Siemens Cannondale Mtb Racing Team 633
13 11 M.ライコネン Team G Cross Honda 517
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