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レース
アメリカ 第6戦 7月9日
アメリカ
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レース情報
ラウンド 開催日
01 5/1 スペイン
02 6/5 ドイツ
03 6/12 オーストリア
04 6/26 カナダ
05 7/2 ブラジル
06 7/9 アメリカ
07 8/21 イタリア
  9/3 世界選手権(イタリア)
  08 9/11 イギリス
UCIワールドカップ 第6戦 アメリカ
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ミナーが2005年のワールドカップ・チャンピオンに
決勝日:7月9日(土)
開催地:エンゼル・ファイヤー・リゾート

 アメリカ合衆国ニューメキシコ州のエンゼル・ファイヤー・リゾートで行われた第6戦で、今シーズン3勝目を挙げたTeam G Cross Hondaのグレッグ・ミナー選手が、2レースを残してUCIマウンテンバイク・ワールドシリーズのタイトル争いに決着をつけた。これまでで最も僅差となった接戦の結果、砂ぼこりに悩まされる超高速コースとされるエンゼル・ファイヤーを得意とする、ジャード・グレーブス選手(オーストラリア)を0.22秒差で破り、ミナー選手が優勝した。

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 この勝利によってミナー選手と総合2位の選手との差は500ポイントを超え、残り2レースの結果にかかわらず、逆転は不可能な状況となった。これは同時にHondaとしても初めてワールドカップを制する歴史的な快挙であった。ミナー選手は、この勝利により、ニコラス・ブイヨス選手、スティーブ・ピート選手に次ぐ歴代3位のワールドカップの優勝回数を記録した。

 ミナー選手のチームメートであるマティー・ライコネン選手は、準決勝5位、決勝13位という好成績で、負傷から確実に立ち直りつつあることを示し、総合の暫定ランキングでも10位に浮上した。

 コースは標高が高く、非常に厳しいものだった。海抜2930mという数字は、今シーズンのコースの中でもずば抜けて高い。所要時間が約4分半という長いコースは、体力を必要とする開けた道路の区間と、難しい岩場を含む4つの森林セクションからなっている。

 フリー走行のミナー選手はコース上で一度止まりながらも4位と好調だった。一方のライコネン選手はペダルをコースのマーカーにひっかけて転倒するアクシデントに見舞われたが、幸いレントゲン検査の結果、骨折などはないことが確認された。まだ肩の負傷から回復する過程にある左腕の肘の筋を痛めた上、体調も悪かったため、準決勝への出走が危ぶまれる状況となった。しかし最終的にライコネン選手はレースに臨んだ。

 準決勝でも、ミナー選手は見事な走りを見せ、道路のセクションでは決勝に力を温存するため、無理をしてペダルをこぐことはしなかった。タイトル争いの最も近いライバルであるネイサン・レニー選手(オーストラリア)が準決勝で低調だったため、ミナー選手は決勝で71ポイントを獲得すれば王座が確定する状況となった。準決勝トップはグレーブス選手。ライコネン選手もミナー選手から4.4秒遅れの5位という結果だった。

 決勝レースで、長く首位の座を守っていたクリス・コバリク選手(オーストラリア)のタイムを、5秒もの差をつけて最初に破ったのはミナー選手だった。ミナー選手の後に出走するのは先ごろNORBAシリーズの開幕戦でミナー選手を破ったグレーブス選手ただ一人ということになった。グレーブス選手は中間地点をミナー選手よりも0.49秒早く通過。後半の区間を残し、ミナー選手に迫るスピードでゴールに近づいてきたグレーブス選手の姿に、会場のファンはいっそう熱狂した。グレーブス選手の走行が終わり、砂ぼこりが落ち着いたとき、そのタイムはミナー選手から0.22秒遅れ。ミナー選手はこの日の勝利を確定し、シリーズ・チャンピオンの栄冠を手にすることとなった。

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コメント

#9 グレッグ・ミナー選手(1位)
「まだ実感が湧かず、信じられない気持ちだ。今日、チャンピオンになる可能性があることは分かっていたが、そのことはあまり考えないようにしていた。とにかく、いい結果を残して、できるだけ多くのポイントを取ることに集中していたんだ。前半のセクションでは、思ったほど速く走れなかったので、後半は精一杯頑張った。今はまず、チームやマネージメント、メカニック、そして日本のHondaの人たちに感謝したい。本当に、どのレースでも毎回、信頼できるマシンを作ったくれた人たちとのチームワークが実った結果だと思う」

#11 マティー・ライコネン選手(13位)
「トップ10には入れると思っていたので、決勝結果には不満だ。まだ体調が100パーセントではないが、それでも今日はやれると思っていた。ただ、ランキングのトップ10に復帰できたのは嬉しい。そして、それ以上に、グレッグがチャンピオンになったので最高の気分だ。みんな、彼がどれほど努力しているか知らないと思うけど、その姿を見て、自分もずいぶん刺激された。このあとはNORBAシリーズやマキシス・カップに力を入れ、8月に行われる次のワールドカップでも全力を出せるようにしたい」

マーチン・ホワイトリー チーム監督
「今日のグレッグの走りは、本当に素晴らしかった。チームもスポンサーの人たちも、そしてライダーも、最高の結果を喜んでいることだろう。ワールドカップのタイトルが取れて、こんなに嬉しいことはない。2人のライダーがきっと頑張ってくれるに違いないヨーロッパでの終盤戦が楽しみだ」

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リザルト
準決勝
順位 No. ライダー チーム タイム
1 20 J.グレーブス Yeti 4:38.74
2 9 G.ミナー Team G Cross Honda 4:41.03
3 22 J.レオ Fox Shox Racing 4:42.63
4 4 .C.グラシア Siemens Cannondale Mtb Racing Team 4:43.26
5 11 M.ライコネン Team G Cross Honda 4:45.42
決勝
順位 No. ライダー チーム タイム
1 9 G.ミナー Team G Cross Honda 4:34.04
2 20 J.グレーブス Yeti 4:34.26
3 32 C.コバリク Intense Bicycles 4:39.00
4 4 C.グラシア Siemens Cannondale Mtb Racing Team 4:39.82
5 22 J.レオ Fox Shox Racing 4:40.06
6 18 M.ボーモン MBUK Santa Cruz 4:43.13
13 11 M.ライコネン Team G Cross Honda 4:44.41
ポイントスタンディング
順位 No. ライダー チーム 総合ポイント
1 9 G.ミナー Team G Cross Honda 1295
2 3 N.レニー Santa Cruz Syndicate 720
3 5 M.パスカル Maxxis-MSC 678
4 4 C.グラシア Siemens Cannondale Mtb Racing Team 578
5 8 F.バレル Kona Les Gets 567
6 32 C.コバリク Intense Bicycles 555
10 11 M.ライコネン Team G Cross Honda 475
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