Team G Cross Hondaのグレッグ・ミナー選手はカナダ、モン・サンタンヌで開催されたUCIマウンテンバイク・ワールドカップ第4戦の準決勝で最速タイムをマーク。決勝でもHonda
RN01を駆って力強い走りを披露し、昨年の世界選手権王者、ファビアン・バレル選手からわずか0.5秒遅れの2位でフィニッシュした。
2週間前に肩を負傷して、10日間活動を休止していたマティー・ライコネン選手も、戦列に復帰した。ライコネン選手は木曜の練習走行を慎重にこなし、負傷した肩が5分間のロングコースに耐えられるまで回復しているかどうかを確かめた。今年は短い2分のコースから、当初使われていた長距離のものへと変更された。
練習走行では、ライコネン選手は順調にペースを上げ、トップ10に入るタイムを記録した。一方のミナー選手は、2番手という好タイムをマークしている。これはこのコースで2勝(2000年のワールドカップと1998年の世界ジュニア選手権)しているバレル選手の最速タイムからわずか1秒遅れという好記録だった。
準決勝では、両選手とも大きなリスクを冒すことなく、上位を狙う戦術を採った。ライコネン選手は、トップ10入りまでコンマ4秒というタイムで12番手。ミナー選手は最速の5分5秒をマーク、2位に5秒以上の差をつけ、貴重な50ポイントを獲得した。しかし、バレル選手が準決勝で全力を出していないことは明らかで、チームは彼が決勝レースのライバルになると考えていた。ワールドカップの有力ライダーのひとり、サム・ヒル選手は1週間前の練習走行中に転倒し、肘を骨折して今回の大会には出場していない。
決勝レースでミナー選手が目標としたのは、タイトル争いのライバルたち、とりわけ、2003年のワールドカップ・チャンピオンで現在ミナー選手に最も接近しているネイサン・レニー選手をポイント上で抑えることだった。そのため、300ポイント以上の差を付けているバレル選手を破って勝利を手にするために、過剰なリスクを冒す意味はないと考えられた。重要なのは、総合ポイントで優位を保つことだからだ。ライコネン選手の目標は、負傷から立ち直った最初のレースで順当にトップ10入りすることだった。
コースは極めてタイヤに厳しく、タイヤの空気圧の設定が重要だった。岩場の高速セクションでは実に15人もの選手がパンクに泣かされている。ライコネン選手も2〜3度激しく岩を踏んだが、幸いマキシス・タイヤはその役割を果たし、準決勝より4秒速いタイムで走破して8位入賞という見事な復帰を遂げた。
ミナー選手が最後にスタートを切る前に、バレル選手は5分2秒というタイムでトップに立っていた。この時点で2位のライダーとの間には、約6秒の差がついている。ミナー選手は5分を切ることも可能と考えていたが、中間地点の区間タイムではバレル選手から0.89秒の遅れをとった。ゴールまでにその差を0.52秒まで短縮したが、逆転優勝には届かなかった。ミナー選手はワールドカップの総合ポイントのリードを260に広げた。
Team G Cross Hondaは、ブラジルのコンボルイ・ビーチへ移動し、7月3日から4日にかけて南米で初めて開催されるUCIマウンテンバイク・ワールドカップ第5戦に出場する。
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