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日本 石川
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ROUND
#05
OCTOBER 13, 2007
リザルト ポイント

G Cross Hondaが1-2フィニッシュで今季最終戦を飾る

第5戦 石川

2007年10月13日(土)・決勝
会場:石川県 白山瀬女高原スキー場(MTBワールド瀬女)
天候:晴れ
気温:スタート地点16℃/ゴール地点22℃
コース:全長3650m スタート標高1010m/フィニッシュ標高344m/標高差666m
コースコンディション:ドライ

今季の最終戦となるジャパンシリーズ第5戦が10月13日、石川県瀬女高原スキー場で開催された。G Cross Honda Idegawaの永田隼也がエリート初優勝、G Cross Honda Uchijimaの内嶋亮が2位となり、Honda勢の1-2フィニッシュで今シーズンを終了した。

第5戦 石川

会場のMTBワールド瀬女は、毎年JCFの大会が行われ、昨年は全日本選手権大会の会場にもなっている。コースは比較的長距離の全長3650m。さらに666mという標高差が示す通り、こう配の険しい“激坂”も多く、ハイスピードエリアとテクニカルエリアが交互に現れる。中でも最大の特徴は、瀬女名物の通称「ブナ林」と呼ばれるシングルトラックで、急斜面に木の根や大小の岩が不規則に露出しており、ライダーにとっては転倒やパンクに注意しなくてはならない難セクション。以前から、ブナ林を制する者が瀬女の勝者となるといわれているほど、ライダーの技量がストレートにタイム差に反映する。

午後12時10分から行われたエリート男子予選。やや慎重な走りでまとめた内嶋は、5分1秒166のタイムで予選4番手につける。井手川直樹(G Cross Honda Idegawa)はブナ林の出口で前転クラッシュを喫して、大幅なタイムロスで5分7秒760の予選6番手。また、クラッシュ時に右手の指を深く切るダメージを負ってしまう。井手川のチームメートである永田はコース後半でリアタイヤがパンク、思うように加速できないままゴールするも、5分2秒036は予選5番手という結果。トップタイムは安達靖(Team Ikuzawa)が4分55秒台を出しており、3番手までが5分を切る好タイム。予選で4〜6番手に並んだHonda勢の決勝でのタイムアップと大逆転劇が期待された。

午後2時40分から決勝が開始。予選通過の30台が1分間隔のリバーススタートで走行を開始した。前年までは圧倒的に雨天の多い会場だったが、今年は爽やかな秋晴れに恵まれて、決勝時の路面コンディションはこれまでにないほど良好。全体的にタイムアップが必至の状況となった。そして最初に5分の壁を越えたのは井手川。負傷した指をテーピングでしっかり固めて、痛みを押し殺しながらの力走で、自身の予選タイムを14秒以上短縮する4分53秒531をマークして、暫定トップに立つ。そして次にゴールした永田のタイムに、会場は大きなどよめきに包まれた。4分47秒821という、井手川を5秒7以上も引き離す圧倒的なタイムを叩き出す。さらに内嶋が予選タイムを11秒近く詰める4分50秒269で2位に食い込み、Honda勢の1-2フィニッシュを決めた。

今回の最終戦終了とともに、シリーズランキング、ナショナルランキングが決定した。7月の全日本選手権大会で2007年ナショナルチャンピオンに輝いた内嶋は、シリーズ、ナショナルランキングともに今季2位を獲得。井手川はシリーズ5位、ナショナルランキング3位。チームメートで成長著しい19歳の永田はシリーズ4位、ナショナルランキング5位の成績でトップライダーの仲間入りをアピールしたシーズンとなった。

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COMMENT

コメント

Junya Nagata 永田隼也(優勝)
「最終戦での初優勝、本当にうれしいです。今回の課題は、思いきって自分の限界まで突っ込んでいくことでした。転ばないようにと抑えて走って後悔はしたくありませんでした。特にコース前半のハイスピード区間で、予選では安達選手に5秒差をつけられていたので、決勝でそれをどうやってばん回するか、とにかく組み立てを考えました。決勝では集中できたし、身体もよく動きました。井手川選手に教わることは多いです、特にメンタル面で緊張し過ぎないで実力を出せるように自分を持っていく方法などについて教えてくれます。僕は2004年の高校1年のときからモニターライダーとしてRN01に乗らせていただき、海外レースも経験できて、自転車生活のすべてを勉強させてもらえました。今の僕があるのはHondaのおかげです。本当に感謝しています。そして応援してくださった皆さん、ありがとうございました」
Ryo Uchijima 内嶋亮(2位)
「予選では今一つ集中しきれなかったり、攻めているけれどミスが出たりということがあり、それを決勝でいかに改善してペースアップするかを考えて、イメージを組み立てました。長いコースでもあるし全体のペース配分も考えなくてはなりません。特にブナ林で腕上がりのようになってしまうと、ブレーキングコントロールが思うようにならないこともあるので、練習時に気になるところはじっくり見て観察しました。結果的に決勝ではイメージ通りの走りをしてタイムアップできました。今シーズンは、自分の将来のMTB活動のための環境作りを考えながら、いそがしく動いたシーズンでした。Hondaに感謝するとともに、応援してくださったすべての方に、ありがとうと言いたいです。もちろん今後もプロライダーとしてがんばります。皆さん応援よろしくお願いします」
Naoki Idegawa 井手川直樹(4位)
「悔しいです。予選のブナ林出口でそれまでよりも速度が出すぎていたためか、S字になったコースのラインを外し、バランスを崩して大きく転倒してしまいました。決勝では、気合を入れているのでケガの痛みはほとんど感じませんでしたが、人さし指はブレーキレバーを操作するので、どうしてもブレーキングに影響してしまうことは否めませんでした。やはり、特にブナ林に入ってからのスピード調整が、結果的にトップとのタイム差になったのかもしれません。でもとにかく漕ぎもライン取りも精一杯いきました。今シーズン全体では、やはり後半が苦しかったです。例年よりレース数が少なかったこともポイントのばん回につなげられず、心残りな結果となりました。来季はより一層がんばります。応援してくださった皆さん、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします」
Tetsuya Ichikawa 市川哲也
(株)ホンダ・レーシング マウンテンバイク・ダウンヒルレース統括担当
「2003年シーズンから、(株)ホンダ・レーシング(以下HRC)は、マウンテンバイク・ダウンヒルレースという未知のフィールドで、新しい技術へのチャレンジを行って参りました。当然ながら、初期はわからないことも多く、皆さまのお世話になりながら、試行錯誤を繰り返して参りました。これまでの5年間のダウンヒルレース参戦において、新技術の開発と熟成はもちろんのこと、技術者やスタッフ、ライダーの育成などさまざまなことを学ぶことができました。おかげさまで、期待を上回る成果を得ることができました。また、所期の目的を達成することができたと考え、今シーズンのレースをもって、HRC、そしてRN01のレース参戦を終了することといたしました。長年にわたり多くのことを学ばせていただいたダウンヒルレース業界、そして自転車業界の皆さまの温かいご指導とご協力、並びにファンの皆さまの『G Cross Honda』チームへの温かいご声援に感謝いたしますとともに、心より御礼申し上げます」
Shigeyuki Kawasaki 川崎重之
(株)ホンダ・レーシング テクニカルスタッフ
「2003年から昨年まではライダーの専属メカニックとして、今年はテクニカルスタッフとしてチームサポートをやらせていただきましたが、マシンの整備に関する知識などはもちろんのこと、ライダーとのコミュニケーションの取り方、チームを和ませてベクトルを1つにまとめることなど、本当に多くのことを学びました。今後は、業界の発展のために、学んだことを伝えていけるようにできればと思っています。そして、いままで応援してくれたファンの方々には、本当に感謝しています。ありがとうございました」
 
これまでのダウンヒルレースへのご声援、ありがとうございました。
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RESULT × POINT

決勝リザルト

決勝
ROUND
#05
OCTOBER 13, 2007
順位 No. ライダー チーム タイム
1 17 永田隼也 G Cross Honda Idegawa 4:47.821
2 2 内嶋亮 G Cross Honda Uchijima 4:50.269
3 3 安達靖 Team Ikuzawa 4:50.751
4 1 井手川直樹 G Cross Honda Idegawa 4:53.531
5 6 向原健司 Team KHS重力技研 4.55.567
6 4 柴田幸治 A&F SANTACRUZ 4.59.734
 

ナショナルランキング

 
順位 ライダー チーム 総合ポイント
1 安達靖 Team Ikuzawa 670
2 内嶋亮 G Cross Honda Uchijima 640
3 井手川直樹 G Cross Honda Idegawa 600
4 向原健司 Team KHS重力技研 541
5 永田隼也 G Cross Honda Idegawa 497
6 和田良平 RINGOROAD/Jykk 455
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シリーズランキング

 
順位 ライダー チーム 総合ポイント
1 安達靖 Team Ikuzawa 618
2 内嶋亮 G Cross Honda Uchijima 553
3 向原健司 Team KHS重力技研 512
4 永田隼也 G Cross Honda Idegawa 497
5 井手川直樹 G Cross Honda Idegawa 481
6 柴田幸治 A&F SANTACRUZ 439
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