JCF MTBジャパンシリーズ・ダウンヒル第5戦が9月10日、青森県の大鰐温泉スキー場で開催され、Team G Cross Hondaの内嶋亮選手がジャパンシリーズ、全日本選手権を合わせて、今季3回目の優勝を飾る。チームメイトの井手川直樹選手も、3位表彰台に上がった。
MTBジャパンシリーズが大鰐温泉スキー場で開催されるのは今回が初めて。それだけに開催が決定した時点から、地形や土質など、コースの特徴に注目が集まっていた。実際のコースは、スタートからゴールまでほぼ全体にわたり漕ぎが中心となるコースレイアウトで、ハイスピードセクションも多い。ライダーは脚力と持久力、ペース配分、さらに空力抵抗を考慮したフォームなどがタイムアップのための課題となった。
この大会の前週にUCIマウンテンバイク世界選手権に参戦し、イタリアより帰国したばかりのTeam G Cross Honda勢だったが、両ライダーともに疲れを見せることなく、予選でトップタイムを出したのは井手川選手。ミスなくまとめ、タイムは3分52秒361と、予選2位の安達靖選手(Team Ikuzawa)に6秒341の差をつけて好調をアピールした。内嶋選手の予選タイムは、3分59秒317で4位。6位までのライダーが3分59秒台にひしめく接戦となっており、作戦次第で大きく順位がかわる様相を見せた。
決勝当日は、風の抵抗を少なくするために可能な限り上体を伏せて走るライダー、あるいは身体に密着したウエアを着るライダーなど、初開催のこのコースでは、いくつかの共通した工夫が見られた。そして決勝では井手川選手、内嶋選手もまた、風の抵抗の少ないウエアやフェンダーの加工など、これまでのレースにはなかった方法でのタイムアップを試みた。その結果、内嶋選手が自己の予選タイムを6秒以上縮める3分53秒120を記録して優勝。井手川選手も3分53秒228で3位のタイムを出し、二人そろって表彰台に上がった。
ジャパンシリーズ第6戦は次週9月17日、青森県モヤヒルズにて開催される。シーズンも残すところ2大会となり、ポイントランキングのゆくえも注目される。
|