JCF MTBジャパンシリーズ・ダウンヒル第3戦が7月9日、梅雨の合間の青空のもと、秋田県・田沢湖スキー場で開催された。Team
G Cross Hondaは、井手川直樹選手が予選から圧倒的な強さを見せ、待望の今季初優勝を飾った。チームメイトの内嶋亮選手は3位となり、モニターライダーとしてRN01を駆る永田隼也選手(AYEL
KAMIKAZE MARSH)が2位に入る健闘で、Hondaマシンが表彰台を独占した。
眼下に田沢湖を眺めながら駆け下る田沢湖スキー場のダウンヒルコースは、比較的標高差の少ない、全体的にゆるやかな傾斜のセクションが多いため、ライダーにとってはタフなペダリングがタイムアップへの大きな鍵となる。そんな漕ぎセクションの途中、数箇所にわたりアクセントのように現れるのが、急激な下り坂、大小の岩のドロップオフ、曲がりくねったシングルトラックなど。これらはハイスピードのまま勢いよく進入すれば、クラッシュにつながりかねないというテクニカルセクションとなっている。決勝前日の早朝まで降っていた雨の影響で、練習日のコースはマディやウエットな部分も多かったが、決勝当日は晴れ。気温も上がり、路面は急激に乾いてゆく。
エリートクラス予選は、確実なパワーアップした走りを見せた井手川選手が3分1秒729のトップタイムで好調をアピール。2位は2秒374遅れてモニターライダーの永田選手、3位に僅差で内嶋選手がつけた。晴天により、もはやほぼドライとなった路面コンディションに、決勝ではさらなるタイムアップと第2戦に続いてのHondaの勝利が期待された。
決勝では、予選結果のリバーススタートにより最後から3番目の出走となった内嶋選手が、2分59秒457のタイムで暫定トップに立つが、続いて永田選手が0秒586上回る2分58秒871でゴール。そして井手川選手は、さらに永田選手に1秒717の差をつける2分57秒154のタイムを叩き出し、今季初優勝を決めた。予選に続き、3台のRN01による初の頂上決戦に、レース会場はおおいに沸いた。
これにより井手川選手は、第2戦までのポイントランキング2位から453ポイントでトップとなり、内嶋選手が21ポイント差でこれを追う形となった。そして次週はいよいよ国内最高格式レース、日本チャンピオンのタイトルをかけた全日本選手権大会が長野県・富士見パノラマスキー場を舞台に開催される。
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