JCF MTBジャパンシリーズ・ダウンヒル第2戦が6月4日、長野県富士見パノラマダウンヒルコースで行われた。Team G Cross Hondaは、富士見のコースを特に得意とする内嶋亮選手が完全優勝。井手川直樹選手も2位となり、初のワンツーを決めた。
富士見パノラマは、初心者から上級者までレベルに合わせ4種類の常設ダウンヒルコースを持つ日本屈指のMTBフィールド。このうち格式レースの行われるのは、上級向けのテクニカルなAコースで、さらに今大会では数箇所の特別セクションも設けられた。4200mとジャパンシリーズ中で最長となるコースは、スタート後まもなく始まるシングルトラック(一人が通れるぐらいの狭い走路)、ジャンプ、スーパーバンク、S字高速コーナーなど変化に富む内容で、後半にはAダッシュと呼ばれる難所のロックセクションを抜けたのち、広いゲレンデの草の上をギャラリーの声援を受けながらゴールへと向かう。
正午過ぎに行われたエリートクラス予選、ドライコンディションの路面にスピードアップとタイム短縮を狙って6分14秒61のトップタイムをたたき出したのは、昨年のJ1富士見大会の覇者でもある内嶋選手。さらに井手川選手もタイム6分20秒83で予選2位につけ、チームの好調を表した。
しかし決勝前、それまでの晴天が急変して雨模様となり、またたく間にコース全体をウエットにしてしまう。やがて雨は止み、ときには陽も差すという複雑な天候で、決勝へ進んだ30名のライダーたちにとって、刻々と変化する路面状況の把握とタイヤ選択が勝敗を分ける鍵となった。予選結果のリバース順でおこなわれる決勝では最後のスタートとなる内嶋選手と井手川選手は、終始落ち着いて路面の変化を観察しながら決勝へと挑んだ。予想以上に滑る路面でのスリップダウンやパンクなどでタイムロスを余儀なくされるライダーが続出する中、このコースを細部まで知り尽くすベテランの内嶋選手は、焦りのない攻めの走りで6分27秒41のタイムを叩き出し圧勝。井手川選手もタイム6分32秒86で、3位のライダーに6秒半の差をつけ2位となり、Team G Cross Hondaにとって初めて、待望のワンツー達成となった。
次回第3戦は7月9日、秋田県田沢湖スキー場で開催される。
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