2005年度の全日本マウンテンバイク選手権大会が7月17日、梅雨も明けて真夏の陽気となった長野県・富士見パノラマスキー場で開催された。Team
G Cross Hondaは、富士見の土を知り尽くすと自他共に認める内嶋亮選手が完全優勝。井手川直樹選手も2位となり、6月のジャパンシリーズ第2戦・富士見大会に続いての同会場連続、そして今季2度目のチームワンツーを達成した。
全日本選手権大会は毎年1回開催され、UCI(国際自転車競技連合)規則の年齢別でクラスが分けられており、優勝者には「日本チャンピオン」のタイトルが授与される国内最高格式の大会。Team
G Cross Hondaの内嶋選手、井手川選手は23歳以上対象の「シニアエリート」クラスでの出場となった。ジャパンシリーズとは別格式で、獲得ポイントも高い。
会場入りしたライダーたちを驚かせたのは、初めて目にする変則的なコース設定だった。これまでのレースは、Aコースでの開催が通常であったが、今回はAコースとBコースを融合させ、さらにスタート地点を従来の山頂から下へ移動することで、コース全長を3500mとした。これは今年6月のジャパンシリーズ第2戦時よりも700メートル短くなり、全体に細かいコーナーが多いことが特徴。ライダーには従来よりも、少々“忙しい”印象のコースレイアウトとなった。
午後1時過ぎより行われた105台によるシニアエリート予選で、内嶋選手は6分12秒630を記録し、予選2位の安達靖選手(Team
Ikuzawa)に4秒775という差をつける。2回の転倒を喫した井手川選手は、6分21秒434で予選4位のタイム。予選を終え、素早くピットに戻ると決勝へ備えて、つかの間の休息を取る。気温と湿度が上昇する中、エネルギー補給、水分補給も勝負の分かれ目となることは必至だった。
午後3時30分より、予選通過30台のリバーススタートで行われた決勝。27番目スタートとなった井手川選手が自己予選タイムを6秒近く縮める6分15秒391でゴールすると、ゴールエリアの電光掲示板に暫定トップが表示され、よもや前週のジャパンシリーズから連続優勝かと会場内は沸いた。だが、最終ライダーの内嶋選手がゴールし、6分11秒174という驚異的なタイムが掲示された瞬間、内嶋選手の日本チャンピオンが決定。富士見の王座を守り抜いた。これにより、内嶋選手が再びポイントランキングのトップに浮上。また、両選手ともに世界選手権大会(9月/イタリア)、およびアジア大陸選手権大会(8月/インドネシア)の出場権を獲得した。
また、今大会はHonda RN01のモニターライダー2人も、他クラスで表彰台に上がった。16歳の永田隼也選手(AYEL
KAMIKAZE MARSH)は、ジュニアクラスで優勝。伊田井佐夫選手(AYEL
KAMIKAZE)は、マスタークラスで僅差の2位となった。永田選手は世界選手権大会のジュニアクラスに、伊田選手は世界マスターズ選手権(8月/カナダ)に出場、RN01での各クラス日本代表がそろった。
次のレースは8月7日、ジャパンシリーズ・ダウンヒル第4戦となる岐阜・白鳥大会。シーズンは今季後半戦へと突入する。
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