Round05日本中国大会

IAS 決勝

2019.09.01(日)

灰塚ダムトライアルパーク(広島県)
天候:雨時々曇り
気温:28℃
観客:1500人
セクション:岩・泥・コンクリート

中国大会

SSで逆転し、小川友幸が2位表彰台を獲得

9月の声を聞くと、全日本選手権も終盤戦に入ります。全7戦中の第5戦の舞台は、広島県の灰塚ダムトライアルパーク。会場はコンパクトで、観客通路には起伏もなく、観戦は容易な会場です。ただし今回は、朝のうちから小雨が断続的に降り続き、ぬるぬると滑る中を移動することになりました。もちろんセクションはいっそう泥がこねられ、難易度を増しています。

序盤の4セクションをクリーンしたのは、小川友幸(TEAM MITANI Honda)と小川毅士(ベータ)の2人だけでした。しかし第5セクションで小川(友)、小川(毅)ともに1点、黒山健一(ヤマハ)がここをクリーンしたことで、減点1点のトップが3人となり、接戦模様となりました。

その後、小川(友)が第8セクションで5点、第9、第10でそれぞれ1点ずつ減点していくのを尻目に、黒山は第9セクションで1点を失った以外はクリーンを続けていきます。1ラップ目の10セクションが終了した時点で、小川(友)は黒山に11点差をつけられていました。黒山は減点2点、小川(友)は13点です。さらに野崎史高(ヤマハ)が小川(友)と同点となっていました。黒山今季1戦欠場しているため、今年の小川(友)のチャンピオン争いのライバルは野崎です。優勝争いへの注目はもちろんですが、小川(友)と野崎のどちらが上位を取るかが、タイトル争いの行方も左右することになります。小川(友)と野崎に1点差で小川(毅)が続き、2位争いは大接戦となりました。

2ラップ目、雨は降ったり止んだりで相変わらずの空模様でしたが、岩の上には泥がのって、コンディションは悪くなっていきます。このコンディションでほとんどのライダーが1ラップ目より減点を増やしてしまうことになります。1ラップ目は独走状態だった黒山も、2ラップ目には4つのセクションで減点5点となって、あるいは小川(友)の逆転優勝もありうるかという点差となってきました。

10セクション2ラップの戦いを終えて、黒山は22点、2位は野崎で29点、小川(友)は30点でこれを追います。4位小川(毅)は34点。SSの2セクションを残して、3位の小川(友)までに、計算上は優勝の可能性がありました。

SS第1は巨大なタイヤを越え、タイトなロックからU字ブロックに上がる設定。ここまで6位につけている柴田暁(ヴェルティゴ)が最後のポイントまで足つきなしでマシンを運びましたが、泥が乗ったロックはつるつるに滑り、柴田はここで5点。若い氏川政哉(ガスガス)が初めてここを2点で抜け出ることに成功しました。小川(毅)は同じく2点。次にトライするのが、ここまで3位の小川(友)。彼本来の抜群のマシンコントロールで、SS第1、初めてのクリーンが出ました。ここで小川(友)の3位以上が決定し、ライバルのトライを待ちます。

小川(友)に1点リードしている野崎は減点1。これで両者は点差なしの同点となりました。2位争いの流れは、小川(友)に向いてきました。最後にトライした黒山は2点。小川(友)、野崎との点差を6点として、この時点で黒山の勝利が確定的となりました。SS第2での注目は、小川(友)と野崎の一騎打ちの2位争いとなります。

SS第2、最後のセクションは巨大なヒューム管を越え、溝を渡って岩を越えて、最後はジャンプしながら大坂を登る設定です。なかなか難度の高いセクションで、柴田、氏川、小川(毅)と次々5点となり、トップ3のトライに期待が集まりました。

3人のうち、最初のトライは小川(友)。滑るヒューム管で向きを変える際に1点を失いましたが、あとはきれいに走りきってアウトしました。こうなると、2位争いのライバル野崎はクリーンする以外に勝ち目がありません。それが重荷となったか、野崎はヒューム管に登れず、5点となり、ここで小川(友)の2位か決まりました。

勝利はなりませんでしたが、小川(友)はここまで2勝してランキングトップ。ランキング2位の野崎には9ポイント差をつけています。残り2戦、小川(友)は7年連続の連覇記録に挑みます。

コメント

小川友幸(2位)
小川友幸「序盤はよかったのですが、第8セクションで5点となってから減点が多くなり、5点が増えてしまいました。今日のような濡れて滑る路面は得意なはずなのですが、そこで多くの減点を喫してしまい、勝利はなりませんでした。2位獲得は、最低限守るべき結果というところです。ランキング争いとしては悪くない結果ですが、今回は不本意な戦いをしてしまいました。残り2戦、しっかりと戦います」

IAS リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 3 黒山健一 ヤマハ 0 24 15
2 1 小川友幸 Honda 0 31 11
3 2 野崎史高 ヤマハ 0 35 11
4 5 小川毅士 ベータ 1 41 9
5 6 氏川政哉 ガスガス 0 52 7
6 4 柴田暁 ヴェルティゴ 0 57 7
             
8 18 武井誠也 Honda 0 82 3
10 7 斎藤晶夫 Honda 0 86 3
18 16 砂田真彦 Honda 0 96 0

IAS ポイントランキング

ライダー

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 小川友幸 Honda 89
2 野崎史高 ヤマハ 80
3 黒山健一 ヤマハ 72
4 小川毅士 ベータ 64
5 柴田暁 ヴェルティゴ 60
6 氏川政哉 ガスガス 54
7 斎藤晶夫 Honda 39
       
10 武井誠也 Honda 29
18 砂田真彦 Honda 3

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