Round01日本近畿大会

IAS 決勝

2019.04.14(日)

湯浅トライアルパーク(和歌山県)
天候:曇り
気温:15℃
観客:1,050人
セクション:岩・泥・沢

近畿大会

1点をめぐる神経戦の優勝争い
小川友幸が3位表彰台を獲得

前人未到の全日本選手権6連覇を達成し、さらに記録を伸ばすべく新しいシーズンを迎えた小川友幸。今シーズンからチームをTEAM MITANI Hondaとし、昨年以上に必勝のかまえで開幕戦に挑みました。

当初の天気予報は朝から雨模様で、これを予想してセクションはいくぶん簡単目に設定されていました。前日に下見をした小川は、オールクリーン勝負になると予想します。セクションが簡単なだけに少しのミスも致命的となる展開で、ある意味、難しい勝負となります。

第2セクションから始まり、第5セクションまでの序盤4セクションをすべてクリーンした小川は、この時点で黒山健一(ヤマハ)とともにトップ。野崎史高(ヤマハ)と小川毅士(ベータ)が1点でこれに続きます。しかし次の第6セクションで小川が1点を失い、3人が横並びの2位に。予想通り、1点をめぐる神経戦となってきました。

この日のセクションは、第7までは森の中の沢を主体としたもの。第8は平地の岩をリズミカルに越えていくもの。第9、第10はヒルクライム。第11は大岩を抜けていくものでした。

小川は第6での1点の後、第8で痛恨の5点。第5でのミスを取り返すばかりか、逆に点差が広がってしまい苦しい展開となりました。1ラップ目に好調なのは黒山で、結局黒山は1ラップの全10セクションをすべてクリーンしました。2位には2ヶ所で1点ずつ減点した野崎が2点、小川は6点で3位です。

2ラップ目、6点差をばん回すべく、小川ががまんのトライを開始します。しかし小川は第5で2点を失い、なかなか逆転への足がかりがつかめません。ライバルの黒山と野崎は、ともに1点を減点したのみで、後半のヒルクライムセクションにさしかかります。そして第9で黒山がヒルクライムに失敗して5点。これで試合が動き始めます。2ラップ目の減点は野崎が1点、小川が2点、黒山が6点。2ラップを終えた時点でのトップは野崎の3点。黒山が6点、小川が8点と続きます。残るはSS(スペシャルセクション)の2つ。この3人が、勝利の権利を得てSSに進みます。3位小川と4位以下は10点以上の差が開いていたため、この3人が表彰台を独占することも決定的でした。

SS第1は、第10セクション隣の、さらに険しいヒルクライム。出走18人のうち、上位10名がSSに進み、2ラップを終えた時点の下位のライダーからトライしていきます。

SS第1はクリーンの出にくいセクションでした。斜度がきつい上に、ざくざくでターンがきつく、それがライダーを苦しめました。小川がトライするまでにもっともよいスコアで抜けたのは柴田暁(ヴェルティゴ)の1点でした。しかしなんと小川は、その柴田が足つきなしで抜けた最後の難所の一つ手前の登りでラインを乱し、5点となってしまいます。優勝するためにはクリーンが必須だった小川にとって、これは致命的な失敗となりました。

SS第2は、最終第11セクションを手直ししたもので、クリーンが可能な設定でしたが、しかしなかなかクリーンが出ません。小川毅士が初めてクリーンした後にトライする小川友幸。ところがここでも小川にミスが出ます。3点。これで小川の3位が決定となりました。勝利したのは野崎で減点は6点。黒山が9点で2位となりました。

 

コメント

小川友幸(3位)
小川友幸 「オールクリーン勝負を想定していたので、序盤に細かい減点があった時点で、苦しい展開となることが想定されました。ライバルを先行させて戦況を見る手もあったのですが、今回は意識的に先行して走り、それで減点を重ねたためにライバルにプレッシャーを与えられないという結果にもなりました。SS第1は、勝利するにはクリーンを狙うしかなく、クリーンするラインを選んだのですが、わずかにラインがずれてしまいました。今回は3位という結果となりましたが、まだまだ序盤ですし、調子が悪いということはなく戦った結果ですから、次戦、しっかりと自分の戦いをして、シーズンを勝ち抜いていきたいと思っています」

IAS リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 2 野崎史高 ヤマハ 0 6 17
2 3 黒山健一 ヤマハ 0 9 19
3 1 小川友幸 Honda 0 16 17
4 5 小川毅士 ベータ 0 27 13
5 4 柴田暁 ヴェルティゴ 0 28 10
6 6 氏川政哉 ガスガス 0 32 9
7 7 斎藤晶夫 Honda 0 38 8
9 18 武井 誠也 Honda 0 56 6

IAS ポイントランキング

ライダー

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1野崎史高ヤマハ20
2黒山健一ヤマハ17
3小川友幸Honda15
4小川毅士ベータ13
5柴田暁ヴェルティゴ11
6氏川政哉ガスガス10
7斎藤晶夫Honda9
9武井誠也Honda7

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