Round01日本関東大会

IAS 決勝

2018年3月11日(日)

会場:真壁トライアルランド

天候:曇りときどき晴れ

気温:15℃

観客:2620人

セクション:岩・泥

苦しい戦いを御して
小川友幸が2位表彰台を守る

前人未到の全日本選手権6連覇をかけて、小川友幸(Honda)の2018年シーズンが始まりました。昨年は全勝優勝を目指すと開幕戦で抱負を語っていた小川でしたが、今年は目標はあくまでチャンピオンと手堅く、しかし高い目標を掲げてのシーズンインとなりました。

しかし小川は、序盤、第1、第2セクションで、連続5点をとってしまいます。タイトル争いのライバル、黒山健一(ヤマハ)は両セクションともにクリーン、他に柴田暁(ヴェルティゴ)がクリーンと1点で抜けるなど、厳しい立ち上がりとなりました。しかしここから戦況を立て直してペースをつかんでいくのが、強いときの小川友幸パターンでもあります。

ところがこの日、小川はなかなかペースをつかみきれません。シーズン前に負った負傷のため、足首を半ば固定していて、マシンコントロールに若干の問題があったという理由もありますが、成功と失敗は紙一重のトップクラスの戦いでは、ペースに乗れる乗れないが大きな影響をもたらしてしまいます。

12セクション2ラップの1ラップ目、小川の減点は30点。トップの黒山は15点と、大差をつけられてしまいました。「勝てるときに勝ち、勝てないときでもしっかり2位をキープする」が当初の目標ですが、3番手争いは小川に10点弱の点差で迫っていて、なかなか油断ができません。

今回のセクションは、これまでの全日本選手権では使われていないセクションが新たに開拓され、走る側も見る側も新鮮。そして難易度がかなり高めとなっていて、ミスがあっても取り返すチャンスはあったのですが、高い難度のセクションを攻略ができなければ、差は広がる一方となります。13位以下は全セクションが5点で、試合時間の時間差で順位が決まる戦いとなっていました。

2ラップ目、小川もいくらかペースを取り戻し、また黒山に1ラップ目になかったミスもあり、一時は点差が縮る展開となりました。しかし2ラップ目も2点差で黒山がリードを広げ、12セクション2ラップがゴールしたところで17点の点差をつけられてしまいました。

残るSSは2セクション。ここで逆転できるのは10点差までですから、黒山の勝利はこの時点で確定的。一方小川と3位野崎との点差も同じく17点あって、小川の2位も確定的となりました。SSでは3位争いなど逆転劇が期待された一方、小川らトップライダーの華麗な走りに注目が集まることになりました。

用意されたSSは、どちらも絶壁を駆け上がるヒルクライムセクション。こちらも今までにセクションとして使われたことがなく、ラインのないふかふかの土の斜面がライダーを苦しめました。

多くのライダーが5点の洗礼を受けていく中、小川はSS第1を3点、SS第2は美しい走りで出口まであと50cmのところまでマシンを運びます。しかしここで木の根にひっかかり万事休す。木の根がチェンジペダルを操作して望まぬシフトアップをされてしまって、残念ながら華麗なクリーンまであと一歩のところで5点となりました。

しかし小川の美しい走りは要所要所で健在で、次戦以降の巻き返しが、大いに期待できる開幕戦となりました。

コメント

小川友幸(2位)
小川友幸 「今日はいいところがありませんでした。身体の不調もあってこんな結果となりましたが、ケガの方は今日の時点で7割くらいまで回復してきているので、次の戦いまでにしっかり身体を治して、次の戦いではしっかりとした走りをしていきたいと思います。今日は途中、3位に落ちる場面もありましたから、2位表彰台を獲得できたのは、シーズンの流れの中では悪い戦いではなかったと思います」

リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 2 黒山健一 ヤマハ 0 40 12
2 1 小川友幸 Honda 0 59 8
3 3 野崎史高 ヤマハ 0 74 5
4 4小川毅士ベータ 1 80 4
5 5 柴田暁ヴェルティゴ 0 94 3
6 6 野本佳章ベータ 0 108 0
9 7 斎藤晶夫Honda 0 118 0
14 12砂田真彦Honda 0 120 0

ポイントランキング

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
1 2 黒山健一 ヤマハ 20
2 1 小川友幸 Honda 17
3 3 野崎史高 ヤマハ 15
4 4 小川毅士 ベータ 13
5 5 柴田暁 ヴェルティゴ 11
6 6 野本佳章 ベータ 10
9 7 斎藤晶夫 Honda 7
14 12 砂田真彦 Honda 2

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