2017年シーズンの全日本選手権の最終戦は、秋深い宮城県スポーツランドSUGOで開催されました。今回は天気予報通り、土曜日の夜からの雨が大会当日も降り続き、雨の中での泥んこ勝負となりました。
小川友幸(Honda)は第3セクションまでをクリーンとし、小川毅士(ベータ)とともに試合のリーダーとなります。ですが、第4セクションで3点となり、ここまで1点の黒山健一(ヤマハ)と野崎史高(シェルコ)にトップを明け渡すことになりました。滑りやすい路面と戦いながらも、トップライダーたちは減点を最小にまとめ、僅差の勝負が続いていきます。8セクション3ラップの1ラップ目時点で、トップが4点の野崎、続いて5点の小川で、3位に黒山が8点で続きます。
2ラップ目、小川は1ラップ目にクリーンでまとめた第3セクションで5点。セクション後半に設置されたコンクリートブロックではじき返されてしまいます。さらに1ラップ目にクリーンで通過した第9セクションでも5点。しかし、ここはコンディションの悪化で、2ラップ目は全員が5点となります。
3ラップ目、トップ争いは合計19点の同点で黒山と野崎が競います。小川はやはり第3セクションで5点となってしまい、3ラップの減点合計が29点。さらにタイムオーバーが2点(1分につき1点の減点)つき、31点となっていました。
残るは2セクションのSS(スペシャルセクション)ですが、トップ争いからは12点差。SSを両方ともクリーンでまとめ、ライバルが両セクションで5点になったとしても、逆転ができない点差がついてしまいました。最終戦はこれにて勝負あり。SS第1はライバルがことごとく5点となる中、小川だけが3点で抜け出し、チャンピオンの意地を見せつけることになりました。結果、小川は今シーズン初めて、1位と2位以外の順位で試合を終えることとなりました。
しかし今回は、全日本チャンピオンが決定する最終戦。3位となってもなお、小川はランキング2位の黒山に7ポイント差をつけてタイトルを獲得しました。小川のこのタイトルは、2013年からの5連覇となります。そして、今回のタイトルは小川自身7回目の全日本タイトル獲得となりました。
小川友幸(3位/チャンピオン)
「チャンピオンを獲るために、とにかくケガをしてはいけないとか、そういう不安と戦いながらこの最終戦を迎えました。無事に5連覇、そして7回目の全日本チャンピオンを決めてほっとしているというところですが、今年も最終戦で優勝ができず、その点は大いに悔しいところです。しかしまだまだ成長は続いていると思いますし、2018年は、だれも達成したことがない6連覇を目指してがんばりたいと思います。1年間、応援ありがとうございました」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム減点 | 総減点 | クリーン数 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 黒山健一 | ヤマハ | 0 | 25 | 18 |
2 | 3 | 野崎史高 | シェルコ | 0 | 29 | 18 |
3 | 1 | 小川友幸 | ![]() |
2 | 39 | 16 |
4 | 4 | 小川毅士 | ベータ | 1 | 61 | 11 |
5 | 7 | 野本佳章 | ベータ | 0 | 77 | 7 |
6 | 5 | 柴田暁 | ヴェルティゴ | 0 | 77 | 6 |
7 | 8 | 斎藤晶夫 | ![]() |
0 | 92 | 6 |
11 | 14 | 砂田真彦 | ![]() |
0 | 95 | 1 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 小川友幸 | ![]() |
129 | ||||||||
2 | 2 | 黒山健一 | ヤマハ | 122 | ||||||||
3 | 3 | 野崎史高 | シェルコ | 103 | ||||||||
4 | 4 | 小川毅士 | ベータ | 95 | ||||||||
5 | 5 | 柴田暁 | ヴェルティゴ | 82 | ||||||||
6 | 7 | 野本佳章 | ベータ | 66 | ||||||||
7 | 8 | 斎藤晶夫 | ![]() |
64 | ||||||||
12 | 14 | 砂田真彦 | ![]() |
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