開幕戦を僅差で制して第2戦を迎えた小川友幸(Honda)。天気予報では風雨が強いということでしたが、メインクラスがスタートするころには雨が止み、晴れ間も出てくる陽気に。ただし風は強く、土ぼこりと強風に苦しみながら、正確なラインを刻む難しさが出る大会となりました。
小川友幸
小川友幸(左)
第1セクション以外はすべて難しいというこの日、まずは第2セクションが難関でした。1ラップ目はIASクラスの15人が全滅しました。2つあるヒルクライムのうち、一つ目をクリアできたのは小川と黒山健一(ヤマハ)の2人だけという難セクションです。
第3セクションは、小川が3点、黒山が1点。続く第4セクションでは小川が3点、黒山が5点と、接戦が続きます。第5セクションでは黒山が3点のところ、小川はクリーンで3点リードとし、第8セクションではタイムオーバーで5点となりました。小川は1ラップ目を終えて、1点差で黒山に続き2位。僅差での戦いの様相をていしました。
小川友幸
小川友幸
2ラップ目、1ラップ目を走って、すでに走り方が見えてきたか、小川と黒山は第2セクション以外はオールクリーンの勢いでトライを重ねていきます。2ラップ目の減点は、小川が第8セクションでの1点のみ、黒山が第5セクションでの2点のみで、その段階で2人は同点に。勝負は3ラップ目と、2つのスペシャルセクション(SS)で決まることになりました。
3ラップ目、難攻不落だった第2セクションを、小川がついにクリーン。これで戦況は、一気に小川が優位となりました。黒山はここを5点。このあとも、黒山は3点を2つ取り、3ラップ目に12点を失いました。対して小川は、1点が3つの3点のみ。ベストラップを更新して9点差とし、SSで勝負を決めることになりました。9点差ということは、2つあるSSのどちらか一つを3点で抜ければ、その時点で小川の勝利が決まります。
小川友幸
武井誠也
SSの一つ目、滑る斜面を斜めに登る難セクション。黒山は驚異的なライディングを披露してクリーンかと思わせたものの、最後の登り斜面で失速し、5点となりました。これで小川の勝利が決定。小川はSS第1を3点で抜け、さらにSS第2をクリーンし、最終的には黒山に16点の大差をつけての勝利となりました。
小川はこれで開幕2連勝。4連覇に向けて、この2連勝は大きなスタートダッシュとなりました。
開幕戦に続いて、Hondaのベテランライダーが勝利しました。村田慎示の勝利は、1999年以来、17年ぶりのことです。
村田はゼッケン2番。そのゼッケンが示すように、昨シーズンも上位入賞を果たしてきました。開幕戦では6位。常に上位につけていましたが、勝利からは遠ざかっていました。
村田慎示
今回は1ラップ目で3番手、2ラップ目で2番手、3ラップ目で3番手、最多クリーンは前戦のウイナーである小野貴史(Honda)がマーク。各ラップやクリーン数では、村田を上回る好スコアをマークした選手がいたものの、3ラップをトータルすると村田が勝者となりました。2位との差はたった1点ですが、見事な勝利でした。
今シーズンから新設されたレディースの全日本選手権。第2戦には開幕戦と同じ6名の参加がありました。
優勝は、前戦のウイナーである西村亜弥(ベータ)。オールクリーンとし、2戦連続の勝利を挙げました。2位には、Honda RTL300Rを駆る小玉絵里加が入りました。前戦4位に甘んじた小玉は、第2戦で本領を発揮。楽しく乗ることを心がけたということで、それが功を奏したのか、西村に続く2位表彰台を獲得しました。
小玉絵里加
レディースクラスが新設されたことで「日本の女性ライダーのレベルの底上げになれば」と、抱負を語る小玉は、レディーストライアルの選手会代表を務めています。
西村の優位は揺るぎないながら、日本の女性ライダーのレベルアップの象徴として、西村を少しでも脅かす存在になりたいという小玉。第3戦で、さらに自分らしい走りができれば、それも可能かもしれません。
到着次第掲載します
到着次第掲載します
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム減点 | 総減点 | クリーン数 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 小川友幸 | ![]() | 0 | 28 | 16 |
2 | 2 | 黒山健一 | ヤマハ | 0 | 44 | 13 |
3 | 3 | 野崎史高 | ヤマハ | 0 | 45 | 13 |
4 | 4 | 小川毅士 | ベータ | 0 | 57 | 9 |
5 | 5 | 柴田暁 | ヴェルティゴ | 0 | 66 | 7 |
6 | 6 | 田中善弘 | ベータ | 0 | 91 | 3 |
8 | 12 | 斎藤晶夫 | ![]() | 7 | 102 | 4 |
10 | 11 | 砂田真彦 | ![]() | 0 | 104 | 2 |
14 | 16 | 武井誠也 | ![]() | 0 | 113 | 3 |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム減点 | 総減点 | クリーン数 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 村田慎示 | ![]() | 0 | 32 | 12 |
2 | 8 | 平田貴裕 | スコルパ | 0 | 33 | 11 |
3 | 24 | 小野貴史 | ![]() | 0 | 36 | 14 |
4 | 13 | 久岡孝二 | ガスガス | 0 | 40 | 11 |
5 | 7 | 磯谷玲 | ベータ | 0 | 42 | 11 |
6 | 3 | 徳丸新伍 | ![]() | 2 | 43 | 11 |
9 | 6 | 寺澤慎也 | ![]() | 0 | 47 | 12 |
25 | 41 | 鈴木克敏 | ![]() | 0 | 87 | 2 |
32 | 39 | 生田目俊之 | ![]() | 0 | 103 | 0 |
37 | 05 | 寺岡昭雄 | ![]() | 0 | 110 | 0 |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム減点 | 総減点 | クリーン数 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | 西村亜弥 | ベータ | 0 | 0 | 16 |
2 | 2 | 小玉絵里加 | ![]() | 0 | 16 | 8 |
3 | 1 | 小谷芙佐子 | スコルパ | 0 | 22 | 6 |
4 | 4 | 佐々木淳子 | ベータ | 0 | 40 | 4 |
5 | 3 | 稲垣和恵 | シェルコ | 0 | 49 | 2 |
6 | 5 | 寺田智恵子 | シェルコ | 0 | 49 | 1 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | ||
---|---|---|---|---|---|---|
- | 1 | 1 | 小川友幸 | ![]() | 40 | |
- | 2 | 2 | 黒山健一 | ヤマハ | 34 | |
- | 3 | 3 | 野崎史高 | ヤマハ | 30 | |
- | 4 | 4 | 小川毅士 | ベータ | 26 | |
▲ | 5 | 5 | 柴田暁 | ヴェルティゴ | 21 | |
▼ | 6 | 6 | 田中善弘 | ベータ | 21 | |
▲ | 8 | 12 | 斎藤晶夫 | ![]() | 8 | |
▲ | 12 | 11 | 砂田真彦 | ![]() | 6 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | ||
---|---|---|---|---|---|---|
- | 1 | 24 | 小野貴史 | ![]() | 35 | |
▲ | 2 | 2 | 村田慎示 | ![]() | 30 | |
- | 3 | 13 | 久岡孝二 | ガスガス | 28 | |
▲ | 4 | 8 | 平田貴裕 | スコルパ | 19 | |
▲ | 5 | 7 | 磯谷玲 | ベータ | 19 | |
▲ | 6 | 3 | 徳丸新伍 | ![]() | 19 | |
▼ | 7 | 6 | 寺澤慎也 | ![]() | 18 | |
▼ | 8 | 11 | 本多元治 | ![]() | 17 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
- | 1 | 6 | 西村亜弥 | ベータ | 40 |
- | 2 | 1 | 小谷芙佐子 | スコルパ | 32 |
▲ | 3 | 2 | 小玉絵里加 | ![]() | 30 |
▼ | 4 | 4 | 佐々木淳子 | ベータ | 28 |
- | 5 | 3 | 稲垣和恵 | シェルコ | 22 |
- | 6 | 5 | 寺田智恵子 | シェルコ | 20 |
到着次第掲載します
小川友幸(優勝)
「今日はすべてが勝負どころという感じで、気の抜けない我慢の戦いになりました。第2セクションはクリーンでき、結果的に差が開くことになりましたが、あそこが勝負どころだったかと言うと、そうでもなかったと思います。厳しい試合で勝利ができて、今日はいい日となりました」