round 06

October 13 2013 All Japan Trial Championship Kyosei Driver Land キョウセイドライバーランド

SCHEDULE

減点続出の難コースで、小川友幸がトップに4点差の2位入賞

2013年10月13日(日)・決勝  会場:愛知県・キョウセイドライバーランド  
天候:晴れ  気温:26℃  観客:2900人  セクション:泥、岩、沢

第1戦が中止され、全6戦となった全日本選手権シリーズは、今回を含めて残り2戦。ここまで、勝ち星が等しい小川友幸(Honda)と黒山健一(ヤマハ)は、残りの2戦で2013年のチャンピオンを決することになります。

  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸(中央)小川友幸(中央)
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸

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今回のセクションは難度が高いため、多少失敗しても、それで勝敗が決することはないと考えられました。そのため、ここ2戦のような、一つの失敗が結果を左右する神経戦とは異なる戦いが期待されました。

1ラップ目、小川は第1セクションをクリーンで通過、第2セクションで1点を失います。また、第3、第4セクションと続けて5点を取ってしまいます。ここをライバルの黒山は1点と5点。試合序盤にして、小川は追い込まれてしまった形です。しかし、この日はセクション難度がいくらか高いため、まだばん回のチャンスはありました。

小川は第5セクション以降、第8セクションまでをすべてクリーン。追う立場となった小川は、あとはライバルの失点を待ちました。一方、黒山は、小川がクリーンを続ける中、1点の減点を2回。これで8点減点となり、小川に対して3点のリード。少しずつですが、その差が縮まっていました。

ところが、小川は第9セクションで1点、第10セクションで3点、第11セクションで2点と、計6点の減点を重ね、合計17点となります。黒山は第11セクションで5点、さらに最終の第12セクションで1点となり、合計14点。黒山の3点リードで、1ラップ目を折り返しました。

2ラップ目、第2セクションを1点減点とした両選手。小川は第3セクションをクリーン、第4セクションを2点で通過しました。すると、黒山が第4セクションを3点で通過します。ここで両者の点差は2点に縮まります。

さらに第6セクションでは黒山選手が1点の減点となると、点差は1点となりました。第8セクションでも黒山は1点の減点。両雄は同点で、残りの4セクションに挑みます。

その直後、小川が第9セクションで1点の減点。さらに、第11セクションでは入り口でエンジンがストップしてしまいます。すぐに再始動できましたが、最後の大岩ポイントで右側に落下。第11セクションを終えた段階で、黒山との点差は6点となってしまいました。

最終の第12セクションでは、小川は1点、黒山は2点でしたが、2ラップを終えて、両者の点差は5点となりました。

今回は、12セクション2ラップのあと、スペシャルセクション(SS)が2セクション用意されています。SSに限っては、2ラップの順位の逆順にトライ順が決められていて、トライが始まってからは下見も認められません。2セクションあるSSでは、最大10点の逆転が可能です。

上位陣に限っては、大きなミスが出る可能性はいたって低い状況でした。しかし、なにが起きるのか分からないのがトライアルです。SS第1セクションでは、比較的多くの選手がクリーンで通過。もちろん、小川、黒山の両選手はともにクリーン。第2セクションで小川がクリーンし、黒山が5点となれば、両者は同点となり、クリーン数の差で有利な小川が、優勝となる状況になりました。

先にトライするのは小川。SS第2セクションをクリーンとします。ここまで、2つのSSをどちらもクリーンしたのは、野崎史高(ヤマハ)に次いで2人目です。

最後にトライしたのが黒山。一般募集でアイデアを募ったというSS第2セクションは、絶妙な配置で組まれた丸太をダニエル状態で飛んでいき、最後に高いヒルクライムを上がっていくという設定でした。小川同様、黒山もまた、クリーンしていきます。そして最後のヒルクライム。ここまでくれば黒山選手もクリーン間違いなしと思ったそのとき、マシンが失速。そのままヒルクライムにかかった黒山は、登りきれるのかというギャラリーの不安の中、足をついてマシンを引き上げ、1点の減点でSS第2を走破していきました。

結果、わずか4点差で黒山の2連勝が決まりました。チャンピオン争いのランキングポイントは、黒山が94点に対して小川が91点。3点差で黒山にリードを許しているとはいえ、同点の場合は最終戦で勝った者がタイトルを獲得します。小川が全日本チャンピオンに輝くには、最終戦で勝利する必要があります。

運命の最終決戦は10月27日(日)、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されます。

コメント

小川友幸(2位)「今回はミスが多い戦いでした。ミスは黒山選手も同様で、やはりチャンピオン争いのプレッシャーがあるのだと思います。ただ、その中でも序盤の連続5点は痛い失点だったと思います。最終的に、あのセクションの減点差が結果となりました。終盤の第11セクションでの5点も、エンジンが止まったことで、いったん、5点と宣告されたのですが、それが修正されたのもトライ中に分かっていました。でも、どこかに動揺があったのかもしれません。5点となるようなセクションではないですが、それがトライアルです。次回最終戦は、絶対に勝ちます」

決勝

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 1 黒山健一 ヤマハ 0 23 14
2 2 小川友幸 Honda 0 27 15
3 3 野崎史高 ヤマハ 0 37 15
4 4 小川毅士 ベータ 0 50 9
5 5 柴田暁 Honda 1 61 6
6 田中善弘 ベータ 0 77 5
            
11 8 斎藤晶夫 Honda 5 122 0

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 黒山健一 ヤマハ 94
2 小川友幸 Honda 91
3 野崎史高 ヤマハ 75
4 小川毅士 ベータ 56
5 柴田暁 Honda 53
6 田中善弘 ベータ 53
 
10 斉藤晶夫 Honda 27