小川友幸、3位表彰台を獲得して
総合2位でシーズンを終える

2009年10月25日(日)
決勝
会場:宮城県・スポーツランドSUGO
天候:曇りときどき晴れ
気温:18℃
観客数:1200人
セクション:岩・泥・建築材

2009年シーズンも、いよいよ最終戦。昨年同様、全日本モトクロス選手権と同じ日に、同じスポーツランドSUGOで最終戦が行われた。小川友幸(Honda)とランキングトップの黒山健一(ヤマハ)とのポイント差は15点。最終戦で小川が勝利しても、黒山が10位でフィニッシュすればタイトルは黒山のものになるという苦しい状況だ。しかし、開幕戦以来、勝利から遠ざかっている小川にしてみれば、最後に勝利をつかみ、来シーズンへ弾みをつけたいところだ。

しかし、試合の序盤から小川の歯車はうまく噛み合わない。第1セクションで1点、第2で3点、さらに第3で1点と、細かい減点を積み重ねていった。本人でさえ「一体いつクリーンが出せるのだろう」との思いがよぎったという、苦しい滑り出しとなった。この間、ライバルの黒山、さらに野崎史高(ヤマハ)がクリーンを重ね、トップ争いからも水をあけられてしまった。

代わって、先行する2人に一矢報いるべく好調な滑り出しを見せたのが渋谷勲(Honda)。第1セクションでこそ、わずかにフロントタイヤの位置を誤り、1点を失ったものの、第4セクションまでクリーンを重ねて1点差でトップの2人を追った。

また、この争いに食い込みたい小川毅士(Honda)だったが、やはり波をつかめず、5点、1点、1点と減点を重ねる苦しい展開となった。

今回の難セクションは、第5から第8セクションまでに集中していた。ここでばん回したい小川友幸、小川毅士だったが、この4セクションで小川友幸は11点、小川毅士は17点を失った。渋谷もまた16点を失い、トップ2人とは点差が開いていった。

この流れは、2ラップ、3ラップと経過を追っても変わらなかった。なかなか差を詰められない状況下で、小川友幸と渋谷の3位争いに注目が集まった。結果、小川友幸は34点、渋谷は38点と、わずか4点差で小川友幸が表彰台を獲得。4位は渋谷。小川毅士は54点と、表彰台争いからは点差を開けられての5位となった。

開幕戦で幸先のいい勝利はしたものの、シーズン終盤には負傷の影響で本領を発揮できなかった小川友幸。最終戦は、なんとか表彰台に上ってシーズンを締めくくり、再びタイトル争いを展開すべく、来シーズンの活躍を誓った。

コメント

小川友幸(3位)

「今日はダメでしたね。ウオーミングアップはかなり調子がよくて、自分自身期待していたところもあったのですが、試合が始まってみると、最初からダメで、最後の勝負どころでミスが出たりして、取り戻せませんでした。今回は指のケガとは直接関係ないと思います。自信のあったセクションでも5点となってしまい、ちょっとありえないなぁという展開になってしまいました。後半は、勝負になっていなかったところが残念です」

渋谷勲(4位)

「1ラップ目と2ラップ目に5点をいくつかとってしまったので、それが痛かったですね。3ラップ目は普通に走れたので、それが最初から出せていればよかったのですが、うまくいきませんでした。表彰台というよりも、今回はそれ以上を狙っていたのですが、それが空回りになってしまいました」

小川毅士(5位)

「精神的に苦しい思いをした大会でした。そういうセクションでもあったのですが、いけるところで、ちょっとミスをして5点となったりしてしまいました。今日は1ラップ目が悪すぎました。自分の実力をきちんと出せずに減点を増やしてしまうという僕の課題が、今回も出てしまいました。結果を見ると、20点は余計な減点をとっています。その余計な減点を減らしていかないといけないですね」

決勝リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
11黒山健一ヤマハ0425
23野崎史高ヤマハ02123
32小川友幸Honda03414
411渋谷勲Honda03815
54小川毅士Honda05413
66田中善弘ベータ0746
78尾西和博Honda0804
914柴田暁Honda0886
1015斎藤晶夫Honda1935
1110三谷英明Honda01011

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1黒山健一ヤマハ117
2小川友幸Honda97
3野崎史高ヤマハ92
4小川毅士Honda74
5渋谷勲Honda64
6田中善弘ベータ56
7尾西和博Honda53
8柴田暁Honda49
9斎藤晶夫Honda42
11三谷英明Honda17