小川友幸、2位表彰台を獲得
2008年9月7日(日)
決勝 |
会場:原瀧山トライアルパーク
天候:晴れときどき雨
気温:28℃
観客:2500人
セクション:岩、泥 |
岡山県の原瀧山トライアルパークは、中国地方の中心的トライアル場となっている。ここでの全日本選手権開催は2003年以来5年ぶり。前夜の雨で地面は湿気を含んでいて、滑りやすいコンディションでの戦いとなった。
小川友幸(Honda)は、序盤からまずまず点数をまとめて試合を進めていた。絶好調とは言いがたかったが、ポイントを確実に押さえて、1ラップ目でトップに立った。いつもより短い持ち時間で、小川にはタイムオーバー減点もあったが、それでもライバルとのアドバンテージは確固たるものがあった。
1ラップ目の小川は、10セクションのうち5点が1つのみ。これはライバルの中でもダントツ。黒山健一(ヤマハ)は5つ、田中太一(Honda)が4つ、野崎史高(ヤマハ)には3つの5点があった。難セクションぞろいの今大会で5点1つというのは、小川の強さの現れだった。また、今回は、ライバルの黒山のミスが目立った。選手権でも、小川に14ポイントもの大きなリードをとっている黒山だが、この大会での小川は、常に黒山より好スコアで試合をリードすることができた。
1ラップ目、タイムオーバーを含んで小川の減点は21点。これに続いたのが、野崎の23点(タイムオーバー含む)だった。さらに田中が28点と続く。黒山は31点もの減点を取っていて、この日の優勝戦線に加わるのは難しい情勢だ。
2ラップ目、がぜん気を吐いたのが野崎だった。このラップ、今度は野崎が5点を1つに抑えてきた。野崎が減点5となった第3セクションは、小川は1ラップ目も2ラップ目も1点で抑えた得意のポイントだった。しかし小川は、野崎が1点で抜けた滑る斜面の第2セクションで5点となり、1ラップ目に1点で抜けてみせた泥の溝のセクションでも5点を喫した。小川の2ラップ目の5点は、3つを数えていた。
2ラップ目が終わったところで、小川は42点。対する野崎は36点と、6点差で野崎が試合のリードを握ることになった。小川にすれば、シリーズをリードする黒山が低調な今大会を少しでも上位で試合をまとめる必要があった。
小川にとって運命の3ラップ目。それまでクリーンを出せなかった第2セクションを、見事クリーン。その一方で、1ラップ、2ラップとどちらも1点ずつでまとめていた第3セクションで痛恨の5点を喫した。小川の3ラップ目の5点は、この1つのみだった。
午後になり、太陽が徐々に地面の湿気を飛ばしてくれた。滑る泥の斜面に手こずっていたライダーたちも、ここへきて一気に減点を減らしてきた。小川も、5点1つ、1点1つ、2点1つで、3ラップ目の減点小計は8点。しかし勝利を争うライバルの野崎もまた、3ラップ目を8点でまとめてきた。結果的には、小川は2ラップ目の3つの5点が災いし、勝利を呼び込むことができなかった。
また、1ラップ目、2ラップ目と黒山をリードして3位につけていた田中は、3ラップ目に黒山に逆転を許して、4位のポジションを得ることになった。また、Honda勢3番手のポジションを得たのは尾西和博だった。今シーズンはなかなか本来のポジションで結果を終わらせることができずにいたが、今回の5位は、復調を感じさせる結果となった。
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