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リザルト ポイント
第2戦 鹿児島・錫山オフロードランド 第2戦 鹿児島・錫山オフロードランドview

小川友幸、3点差の2位に終わる

2008年4月6日(日)
決勝
会場:錫山オフロードランド
天候:曇りときどき小雨
気温:10℃
観客:2100人
セクション:泥、沢、岩

開幕戦を不本意な走りで終えてしまった小川友幸(Honda)。第2戦は、その雪辱を期す大事な戦いとなった。今回も最大のライバルは黒山健一(ヤマハ)だった。

この日、九州地方の天気は下り坂の予報。雨は降るもののその量はごくわずかで、すぐに止んでしまう。そして降ったり止んだりという不安定な空模様となった。観戦者には、なんとか快適にトライアルが楽しめるコンディションだったが、ライダーにとってはグリップを探る悩ましい天候となった。

最初の3セクションをすべてクリーンしたライダーは4人。小川(友)と黒山、そして野崎史高(ヤマハ)と小川毅士(Honda)。この4ライダーがイニシアチブを取り、レースは始まった。

そして続く第4セクション、小川(毅)が減点5点、野崎が3点となった。えぐられたような絶壁を駆け上るヒルクライムセクションだ。小川(友)も頂点で1回の足つきを喫してしまうが、ここを黒山はクリーンした。わずか1点ながら、黒山がリードをとった。

第6セクション、第7セクションは、奥の深い谷の中に設けられた難関。ここが勝負どころでもある。第6セクションは、岩盤を駆け上がったところで、ほとんどのライダーがはじき返された。ここを小川(友)は3点。大金星かと思われたが、次にセクションインをした黒山は2点で通過した。これで両者の点差は2点に広がった。

しかし、次の第7セクションでは、黒山が1回の足つきを喫したのに対し、小川(友)は見事なクリーン。これで点差は1点に。この2つのセクションを5点以内にまとめられたのはこの2名だけだった。小川(毅)はこの2セクションで7点を失い、ここまでの小計が13点となった。野崎は6点を失って小計は14点。田中太一(Honda)はどちらも5点で21点。トップ争いは黒山と小川(友)の両名に絞られた。

2人は1点差のまま2ラップ目に突入。小川(友)は第4セクションのヒルクライムを、またも1回の足つきで通過した。黒山はクリーンして、点差は2点。さらにそのあと、第6セクションで小川(友)は5点、黒山は1点で通過した。これで黒山のリードが6点に広がった。しかし、次の第7セクション、黒山が5点になったのに対して、小川(友)は3点。その点差は4点となった。

3ラップ目。黒山が第2セクションで小さなミスを犯して1点を失った。これで点差は3点だ。小川(友)と黒山の2人が減点らしい減点をするのは第7セクションのみ。小川(友)が3点差をばん回するには、ここをクリーンする以外になかった。しかし、先を走る小川(友)は、果敢なトライで難関に立ち向かうも5点。その後、黒山も同様に5点となり、点差は3点のまま残る3セクションを戦うことになった。

第8セクションから最終セクションまでは、これまで小川(友)、黒山ともに失点なし。つまり、ここでの逆転は難しい。結局、小川(友)、黒山ともに最終セクションまでをきちんとクリーンして、試合を終えた。

3位には野崎が入った。1ラップ目に3位につけていた小川(毅)は、2ラップ目以降で減点がかさんで、表彰台獲得はならず。しかし開幕戦の5位から1つ前進の4位入賞を果たした。

前回4位に入った田中(太)はペースの乱れを取り戻せず、それでも1ラップ目の6位から1つ順位を回復して5位となった。1ラップ目に5位につけていた田中善弘(Honda)は、ラップを重ねるごとに順位を落として最終結果は7位。小森文彦(Honda)、三谷英明(Honda)、尾西和博(Honda)はそろって同じ減点数となるも、クリーン数や1点減点の数などの差で、それぞれの順位を得ることになった。

コメント

小川友幸(2位)

「開幕戦に比べればいい走りができたと思います。ミスをもう少し減らせればと悔やまれますが、ライバルにもミスはあったし、走り自体はそんなに悪くなかったと思います。今日の敗因としては、クリーンすべき第6セクションで5点をとったことが痛かった。あそこで一気に差が開いたので、そのあと、力んでしまいました。3ラップ目の第7セクションなど、安全に1点を狙えばいいところを、ばん回するべくクリーンを狙い、その失敗で5点をとってしまいました。相手を追う立場になるとそういうミスも出てきます。やはり試合はリードしなければいけません。もっと乗り込んで、次戦に臨みます。次は勝ちます」

小川毅士(4位)

「序盤は自分に硬さがあったけれど、2ラップ目あたりから調子が上がってきて、結果的に4位。ミスも少なかったですし、全体的にいい走りができたと思います。1ラップ目は難しいセクションをいけたのに、2ラップ、3ラップ目になると失敗してしまったような不安定さは、これから練習で克服していこうと思います。開幕が5位で、1つ順位が上がってきたので、次は3位を狙いにいきたいです」

田中太一(5位)

「ウエットなセクションで厳しい戦いになるとは予想していたのですけれど、1ラップの第1セクションでつまずいてしまいました。ラップ10点くらいでまとめるのが自分自身の目標でしたが、及ばずです。ウエットコンディションでバイクのパワーを十分に扱えきれていないのが原因かと思います。かといって、今のセクションはパワーも必要ですから、チームともいろいろ相談をして、まずはさらに乗り込んでいくつもりです。次回に期待してください」

決勝リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 2 黒山健一 ヤマハ 0 15 24
2 1 小川友幸 Honda 0 18 24
3 3 野崎史高 ヤマハ 0 41 17
4 10 小川毅士 Honda 0 55 16
5 4 田中太一 Honda 0 64 13
6 5 井内将太郎 ベータ 0 82 11
7 6 田中善弘 Honda 0 83 7
9 13 小森文彦 Honda 0 110 5
10 14 三谷英明 Honda 0 110 4
11 9 尾西和博 Honda 0 110 4

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 黒山健一 ヤマハ 40
2 小川友幸 Honda 34
3 野崎史高 ヤマハ 30
4 小川毅士 Honda 24
5 田中太一 Honda 24
6 井内将太郎 ベータ 20
7 田中善弘 Honda 17
8 尾西和博 Honda 14
10 三谷英明 Honda 13
11 小森文彦 Honda 12

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