小川友幸、波乱の試合を2位にまとめる
2008年3月9日(日)
決勝 |
会場:真壁トライアルランド(茨城県桜川市真壁町)
天候:晴れ
気温:13℃
観客:2300人
セクション:乾いた岩、泥 |
2008年全日本選手権開幕戦。昨年、念願の全日本チャンピオンを獲得し、晴れてゼッケン・ナンバー1をつけて新しいシーズンを迎えた小川友幸(Honda)は、連覇に向けて初戦に臨んだ。
第1セクション、ライバルの黒山健一(ヤマハ)、野崎史高(ヤマハ)がクリーンする一方、小川は1回の足つきを喫してしまう。しかし次の第2セクションでは、黒山が減点1点、野崎はカードに触れる失敗を犯して5点。さらに第3セクションでは黒山がバランスを崩して修正に手間取り、1分間のセクション制限時間を超えてしまって5点。ここを小川は2点で抜け、ここで小川が試合をリードすることになった。
しかしこの日の小川は、走りに今ひとつ精彩に欠けた。黒山がその後クリーンを続けていくのに対して、第6セクションで1点を取ると、泥の斜面を強引に上っていく難セクションの第7セクションで5点となり、逆転を許して黒山を追う展開となった。
さらにこの第7セクションでは、大きな誤算もあった。小川の前にトライした野崎が失敗して滑り落ちた際に、セクションの中にあった木をなぎ倒してしまうハプニング。この処理に要した時間が、そのまま小川の持ち時間に影響した。その後、すべてのセクションをトライした小川は、1ラップ目の持ち時間を10分以上オーバーし、また第10セクションで1点、続く得意のヒルクライムでも3点と、「らしくない」減点を重ねた。
2ラップ目。小川は1ラップ目の13点に対して2ラップ目は20点と、減点を増やしてしまった。これに対して黒山は1ラップ目の第4セクションから2ラップ目の第9セクションまですべてクリーンする好走で独走態勢。小川は3ラップ目を終えた時点でさらにタイムオーバー減点を加えていたが、小川と2位を争う野崎は、さらに大量のタイムオーバー減点を加算しており、小川が2位を守った。クリーン数も黒山の28に対して小川は17と、黒山が強さを見せた開幕戦となった。
田中太一(Honda)は、ミスが重なり4位。5位には小川毅士(Honda)が入った。今年は世界選手権参戦をストップして全日本に照準を絞った小川毅士だが、実力発揮はならず。序盤の3セクションをすべて5点で終えたあと徐々に調子を取り戻したが、上位勢に食い込むのは次回以降におあずけとなった。
昨年の負傷からほぼ完全復帰した尾西和博(Honda)は、終盤に順位を落として7位。今年からHondaユーザーとなった田中善弘(Honda)は8位、A級クラスからステップアップした三谷英明(Honda)、小森文彦(Honda)は9位と11位だった。
|