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ROUND
#07
SEPTEMBER 16, 2007
リザルト ポイント

小川が今季4勝目を挙げ、タイトル獲得へ前進

第7戦 中国・幸楽
2007年9月16日(日)・決勝
会場:フィールド幸楽トライアルパーク
天候:曇りときどき雨
気温:25℃
観客:2700人
セクション:泥、岩、コンクリート

小川友幸(Honda)と黒山健一(ヤマハ)。ここまで3勝同士で並んで迎えた第7戦。現在首位に立ち、初のタイトル獲得を目指す小川にとっては、ライバルを突き放すための重要な一戦となる。

第7戦 中国・幸楽

第1セクション、第2セクションを続けてクリーンしたのは、小川と田中太一(Honda)の2人だけだった。第2セクションで黒山は減点1点、野崎史高(ヤマハ)は5点となっている。しかしその後、小川は第3セクションで5点をとり、田中は第4、第5と連続で5点をとってしまった。これで試合のリードは、黒山が握った。

しかし小川は踏んばる。第5セクションでは黒山の2点に対して1点。ざくざくとした斜面で、ふとした瞬間に足が出てしまう難しいセクションだった。これで両者の点差は3点となり、黒山がリードを保っているものの、ミスひとつでひっくり返る緊迫した戦いとなった。

ところがミスをしたのは小川のほうだった。タイトで高い岩に飛び上がる第9セクション、黒山が1点で上がったのに対し、小川は別のラインを選んだものの上れず。これで点差は7点となった。ばん回不可能な点差ではないものの、点数が開き始めてきた。

この日、台風11号の影響で、天候は次第に悪くなることが予想されていた。そしてその通り、小川らが1ラップ目の第7セクションに到着したころ、一瞬激しい雨に見舞われた。しかし、本格的な雨にはならず、気まぐれに時折、岩を濡らしただけで通り過ぎていく。降り続けるより、かえって走りにくい状況となった。

2ラップ目も、状況に大きな進展はなかった。第4セクションで黒山は2点をとるも、小川はここで5点。点差は10点にまで広がった。さらに第5セクション、ここでは小川と黒山が5点。両者の点差は変わらず10点だが、田中が2点で抜けたこともあって、小川は田中に2点差まで詰め寄られることになった。

小川のがまんのトライアルが始まったのはここから。第6セクション、濡れた岩にはじかれて黒山が落下するのを尻目に、小川は美しくクリーン。10点差を5点差まで巻き返してきた。

3ラップ目、第2セクションの岩の頂上で軽く足をついた小川だが、バランスを崩しながらも大岩からなにごともなく着地した。第4セクション、小川のクリーンに対し、黒山が5点。これで点差はわずか1点となった。さらに第5セクションで小川の1点に対して黒山は5点。これで両者は逆転して、ようやく小川が試合のリーダーとなった。

2ラップ目で黒山が失敗した第6セクション。ここでは形勢が完全に小川に傾いていた。絶対の自信を持ってセクションに挑む小川に対し、黒山は水を含んだマッド路面に苦戦。小川はクリーンし、黒山は3点。これで小川のリードは6点に広がった。

最後の勝負は、そこまで小川が一度もアウトできていなかった第9セクションだった。3ラップ目にして、小川はようやく3点で脱出。黒山は2度目の5点。これで両者の点差は8点にまで広がり、残るセクションは2つ。最終セクションに小川が到着した時点で、すでに小川の勝利は確定的となっていた。

4勝と2位3回の小川。3勝と2位1回、3位3回の黒山。ランキングでは、両者には9点の点差ができた。次戦最終戦では、黒山が優勝したとしても、小川は5位に入ればタイトルを決定できる(同点の場合は、上位入賞回数が多い者がランキング上位につく)。しかし小川は、最終戦で勝利して、有終の美を飾ってタイトルを獲得すべく、最後の戦いに闘志を燃やしている。

田中は、中盤では小川に迫る勢いを見せたが、3ラップ目にいくつかの大クラッシュを喫して、最後は小川と23点差まで差を広げられてしまった。しかし田中は、今回久々に表彰台の一角を得ることに成功している。尾西和博(Honda)は、今回も本来の調子を発揮できず、7位に終わっている。

次回は10月14日。愛知県岡崎市近郊のキョウセイドライバーランドで開催される。全日本選手権も、いよいよ次戦が最終戦だ。

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COMMENT

コメント

Tomoyuki Ogawa 小川友幸(優勝)
  「うれしい。この一勝は大きいです。1ラップ目の第3セクションのミスで黒山選手のペースが上がっていって、一時は10点まで点差を離されていました。でも雨が降ってきてコンディションが悪化したので、ワンミスが5点につながる。黒山選手のミスで逆転もあり得ると信じて、点差が開いても、あきらめずに走りました。それが勝利につながったと思います。ランキングは9ポイント差でかなり気持ちが楽になりましたが、あともう一勝したいです。次は僕の地元ですから、応援してくれている地元の人たちの前で勝ちたいんです」
Taichi Tanaka 田中太一(3位)
「結果的に3位でしたけれど、2位に詰め寄れなかったのが残念でした。2ラップ目ではクラッシュを重ねたので、3位争いをしていたとは知らなかったです。第9セクションは結局一度もクリアできず、3ラップ目にはあそこで下まで落ちるクラッシュをしてしまいました。あれでペースを崩しました。雨が降ったり止んだりで、半濡れの条件も厳しかったです」
Kazuhiro Onishi 尾西和博(7位)
「自分のモチベーションとかを自分なりに改善できてきたのですが、今日は不完全燃焼でした。ことごとく落下した大会でした。自分のコンディションをさらに整えて、次でがんばって成績を上げるしかないです」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

レース
ROUND
#07
SEPTEMBER 16, 2007
順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 2 小川友幸 Honda 0 31 21
2 1 黒山健一 ヤマハ 0 39 19
3 3 田中太一 Honda 0 54 15
4 4 野崎史高 ヤマハ 0 58 15
5 8 井内将太郎 ベータ 0 91 8
6 9 田中善弘 ガスガス 0 108 7
7 5 尾西和博 Honda 0 121 3
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ポイントスタンディング

ライダー
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 小川友幸 Honda 131
2 黒山健一 ヤマハ 122
3 野崎史高 ヤマハ 109
4 田中太一 Honda 87
5 井内将太郎 ベータ 69
6 渋谷勲 ベータ 48
7 田中善弘 ガスガス 45
8 坂田匠太 ガスガス 37
9 尾西和博 Honda 28
10 小川毅士 Honda 13
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