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日本 北海道・わっさむ
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ROUND
#05
AUGUST 05, 2007
リザルト ポイント

小川が3勝目を挙げて、首位でシーズンを折り返す

第5戦 北海道・わっさむ
2007年8月5日(日)・決勝
会場:わっさむサーキット
天候:晴れ
気温:27℃
観客:1300人
セクション:泥、岩、コンクリート

ディフェンディングチャンピオンの黒山健一(ヤマハ)を相手にチャンピオンシップをリードしている小川友幸(Honda)にとって、この北海道大会は天王山の一戦となった。序盤2戦で勝利を収めて幸先のいいスタートを切った小川だったが、第3戦、第4戦と黒山に勝利を譲り、ここまでのシリーズポイントは74点。黒山は70点とすぐそこまで迫っていた。

第5戦 北海道・わっさむ

小川は、第4戦近畿大会のあとに出場した世界選手権日本GPで、ヒザのじん帯を損傷するケガを負っている。いまだ完治には至らず、なによりその影響で練習量も足りない中でのレースとなった。

レースの序盤は黒山がリード。小川は第1セクションで減点1点、さらに第3、第4セクションで1点ずつと細かい減点を重ねていく。第2セクションで3点を受けた野崎史高(ヤマハ)、同じく第2セクションで5点となった田中太一(Honda)に対して、黒山は第3セクションで1点を受けたのみ。ところが、1ラップ目終盤の第8セクション、黒山が直角の岩を上りそこねて減点5点となると、流れが一変した。黒山は第8、9、10と終盤3セクションですべて5点となって、一気にトップ争いから後退した。

小川は第8セクションで1点追加。細かい減点を重ねながらも、大きなミスはなかった小川だったが、黒山が上れなかった坂の頂点の切り株から滑り落ちて5点。小川の1ラップ目のトータル減点は、結局9点となった。

黒山、小川の失速を機に、トップに立ったのは野崎だった。野崎には、ここまで減点5点が1つもなく、1ラップ目のトータルは8点。わずか1点差で、小川を上回っている。

2ラップ目に入っても黒山の調子は戻らず、勝敗の行方は小川と野崎に絞られていくことになった。野崎は2ラップ目を2点でまとめて、好調をアピールしたのが、小川はその上をいき、2ラップ目の10セクションをすべてクリーンして帰ってきた。1点差の野崎のリードはこれで逆転。レースの主導権は1点差で小川のものとなった。

2ラップ目を終えて、トップは小川で9点、2位が野崎で10点。ワンミスでレースの行方が簡単にひっくりかえる接戦状態はあいかわらずだ。一方の黒山は、2ラップ目を終えて30点と、トップ争いからは大差がついてしまっていた。

そして3ラップ目。5時間の持ち時間が残り少なくなってきたのに加え、台風5号が通過して、わっさむ地方には強烈な太陽が照りつけていた。ライダーたちの疲労は大きい。

これで減点を増やしたのが野崎だった。野崎は特に終盤、第7セクションから1点、1点、3点、5点と減点を重ねていった。これに対して小川は、3ラップ目も10セクションすべてをオールクリーン、文句なしの今シーズン3勝目となった。

6戦を終えて、小川は優勝3回、2位2回。黒山は優勝2回、3位3回。シリーズポイントでは小川が94ポイント、黒山が85ポイントとなっている。今シーズンの全日本選手権は残り3戦。小川のタイトル獲得に向けて、北海道大会は大きなステップとなったのは間違いない。

なお今回、イタリアに遠征修業中の小川毅士(Honda)が参加した。序盤、スコアに乱れがあったものの4位と、まずまずの結果を残している。

小川友幸と同じく、日本GPでケガを負っていた田中太一(Honda)は本領発揮には遠く5位。田中のチームメートであり、開幕戦前に右手首を骨折していた尾西和博(Honda)はこの大会が復帰戦となり、6位の成績を残している。

 

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COMMENT

コメント

Tomoyuki Ogawa 小川友幸(優勝)
  「勝ちましたね。序盤、少し減点があったけれど、最低線で抑えていて悪くないとは思っていました。ただその点差が減らなかったので、中盤は少し焦りもありましたけど。2ラップ目、3ラップ目は体力的に厳しくて、粗いところもありましたけど、オールクリーンができたということで、いい結果が残せたと思います。先行して走っていたから、ライバルのことはわからず、たとえリードしていても5点をとったらひっくり返されるので、最後の最後まで疲れさせられました。これでタイトル争いも少しいい感じになりました。僕にとっては、かなり大きな意味のある大会になったと思います」
Tsuyoshi Ogawa 小川毅士(4位)
「このところ試合が多く、試合に慣れすぎたところがあったので、第1セクションで緊張感を高めてからトライしました。それで序盤はよかったのですが、1ラップ目の中盤、少し崩れてしまったのが残念です。2ラップ目は割といい感じでした。全日本は、次は最終戦に帰ってきます」
Taichi Tanaka 田中太一(5位)
「今年はずっとこんな感じですね。せめて4位にはなりたかったですけど、毅士も帰ってきて狙っていましたから、負けちゃいました。精一杯やった結果なので、自分の時代が来るまで、じっと我慢します」
Kazuhiro Onishi 尾西和博(6位)
「手首はまだ完調ではないです。引くアクションがまだきっちりとはできません。痛みも少しあります。でも完走できる実績はできたし、ケガする前よりも冷静に走れていたりもするので、それなりの収穫はあったと思います。課題はありますが、まずまずでした」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

レース
ROUND
#05
AUGUST 05, 2007
順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 2 小川友幸 Honda 0 9 25
2 4 野崎史高 ヤマハ 0 21 19
3 1 黒山健一 ヤマハ 0 35 19
4 11 小川毅士 Honda 1 56 12
5 3 田中太一 Honda 0 58 12
6 5 尾西和博 Honda 4 98 3
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ポイントスタンディング

ライダー
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 小川友幸 Honda 94
2 黒山健一 ヤマハ 85
3 野崎史高 ヤマハ 81
4 田中太一 Honda 59
5 渋谷勲 ベータ 48
6 井内将太郎 ベータ 47
7 坂田匠太 ガスガス 37
8 田中善弘 ガスガス 25
9 小川毅士 Honda 13
10 尾西和博 Honda 10
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