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レース
近畿・猪名川 第4戦 6月12日
近畿・猪名川
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レース情報
ラウンド 開催日
01 3/13 関東・真壁
02 3/27 九州・矢谷渓谷
03 開催中止
04 6/12 近畿・猪名川
05 8/7 中国・HIRO
06 9/11 北海道・わっさむ
07 10/16 中部・キョウセイ
08 10/30 東北・SUGO
第4戦 近畿・猪名川
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小川友幸、健闘及ばず3位表彰台を獲得
決勝日:6月12日(日)
会場:猪名川サーキットトライアルパーク 天候:晴れ 気温:30℃ 観客数:2268人

 前回の第2戦九州大会からおよそ2ヶ月半ぶりの全日本大会。その間にはツインリンクもてぎでの世界選手権「ウイダー日本グランプリ」があったものの、第3戦の新潟大会が昨年の地震の影響によって開催中止を決めたため、ややインターバルの長い開催日程となっている。

第4戦 近畿・猪名川
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 しかし今年からニューマシンを駆る小川友幸選手(Honda)にとって、インターバルが長くても休む間がない。ニューマシンを自分の好みの仕様、好みのセッティングとするため、精力的にテストに明け暮れてきた。そして仕様が新しくなれば、その新しい仕様に乗り慣れるため、また乗り込みの時間が必要だ。インターバルの時間は、あっという間にすぎた。

 猪名川サーキットは、全体が大きな沢となっていて、大きな岩盤や滑りやすい斜面にセクションが設けられている。全日本の中でも、もっとも体力を消耗する会場のひとつだ。ただ、台風4号の接近と、前日までにまとまった雨が降ったこと、当日の天気予報も雨を予想するものが多かったため、セクション設定は危険度の少ない、やや容易なものとなっていた。もちろん、そうはいっても国際A級スーパークラスのセクションは、一瞬のミスがマシンの前進を止め、最大失点の5点となるものが多い。クリーンを狙いつつも、5点になるのは避けなければいけないという、二律背反の試合運びが要求されたのが、この日の近畿大会だった。

 オープニングから第3セクションまで、小川選手はきれいにクリーンを重ねた。この時点で、ライバルは同じくクリーンを続けている黒山健一選手(ベータ)。第3セクションで1点をついた渋谷勲選手(ヤマハ)がこれに続いていた。ランキング2位の田中太一選手(ガスガス)は第3セクションで5点をとってしまい、これ以降優勝争いから後退した。

 第4セクション、小川選手は大きな二段岩盤を登りそこねて5点。ここをクリーンしたのは黒山選手ただひとり。黒山選手の優位が、このあたりから試合を支配していった。ただ、その他のライバルがみな5点なので、2位争いは相変わらずし烈だ。

 小川選手の誤算は、終盤第9セクションでの5点だった。水の中に玉石の浮く沢から土の斜面を登っていくポイントで、登りきれずマシンを止めてしまった小川選手は、このセクションを2点でまとめた渋谷選手と合計12点で同点に並ばれた。黒山選手はここを1点でまとめて合計6点。すでに黒山選手の優位は圧倒的となっていた。

 このあと、最終12セクションまでに黒山選手は1点を追加し、さらに1分のタイムオーバーを含めて1ラップ目の減点は8点。小川選手と渋谷選手は10セクション以降をすべてクリーンにするが、第9セクション付近で国際B級の渋滞に巻き込まれた小川選手は、1ラップ目に3点(3分)のタイムオーバーを加算してしまった。渋谷選手に3点のリードを許し、4時間にわたる1ラップ目の攻防を終えている。

 2ラップ目、1ラップ目の失敗を糧として、より正確なライディングを目指す各ライダー。ここで5点をひとつもとらずに、堅実に点数をまとめたのは黒山選手で、このラップは合計8点。これに肉薄したのが渋谷選手だった。渋谷選手は1ラップ目に5点となった第4セクションでまたも失敗してしまうものの、このラップを9点でまとめて、黒山選手に離されまいとトライを進めた。

 小川選手は、渋谷選手を逆転して黒山選手に次ぐ2位の座は確保したいところだったが、このラップはミスが目立ち、第9セクションで5点、第11セクションで5点。2ラップを終えて、渋谷選手に11点差と、その差が開いてしまう苦しい展開となった。

 3ラップ目、小川選手はここでもまだ減点を詰め切れない。クリーンを続けていた土の斜面の第1セクションや、がらがらの沢登りの第7セクションでも3点、さらに2ラップ目にはクリーンしていた第4セクションでもまた登りきれず5点をとってしまい、3ラップ目が終わってみれば、渋谷選手との点差は14点差。結果3位に終わった。

 次回、第5戦中国大会は広島県鹿野町のHIROスポーツランドにて、真夏の8月7日に開催される。

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コメント
小川友幸選手(3位)
「調子は、決して悪くはなかったと思います。もてぎの世界選手権で少し5点が多いという課題があったので、5点を減らすことに取り組んできました。その成果は出ていますが、依然、情けない5点もあります。2ラップ目の第9セクションの5点などは、その典型です。黒山選手の1ラップ目、2ラップ目の8点というスコアは、自分でも見習わなければいけない点数ですし、黒山選手にもう少し肉薄しないといけません。黒山選手は世界選手権のトップグループを走る選手ですから、ライバルとしては非常に手ごわい。こちらが万全の状態でも手ごわいので、正直なところ、マシンとの慣熟が足りない現在は、苦しい闘いとなっています。しかしもっと乗り込んでいけばチャンスはあると信じていますので、次はより強気に勝ちを狙っていきます」
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決勝リザルト&ポイントランキング
順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 1 黒山健一 ベータ 1 19 27
2 4 渋谷勲 ヤマハ 0 33 24
3 2 小川友幸 Honda 3 47 21
4 7 成田匠 ヤマハ 0 79 14
5 5 小川毅士 Honda 0 91

9

6 3 田中太一 ガスガス 0 92 12
7 6 井内将太郎 Honda 0 106 7
順位 ライダー マシン 総合ポイント  
1 黒山健一 ベータ 60  
2 渋谷勲 ヤマハ 43  
3 田中太一 ガスガス 42  
4 小川友幸 Honda 40  
5 成田匠 ヤマハ 35  
6 小川毅士 Honda 27

 

7 井内将太郎 Honda 27  
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