決勝日:8月8日(日) 会場:北海道上川郡和寒町・わっさむサーキット 観客数:1300人
シーズン5戦目。ここ2戦、惜しい試合を逃し続けてきた小川友幸(Honda)は、夏の恒例となった北海道大会で雪辱を果たしたいところ。会場は、すっかりおなじみとなったわっさむサーキット。全日本モトクロスが開催される会場を使った特設会場だ。昨年は雨に見舞われて過酷な大会となったが、今年は好天に恵まれた。反面、厳しい暑さとなり、ライダーは激しく体力を消耗して、やはり過酷な大会となった。
朝一番の肩ならしというには少しテクニカルだった第1セクション。トップライダーの全員が1点を喫して通過していくのに対して、小川のみがクリーン。小川は好スタートを切ったかに見えた。
続く第2セクション、土の斜面を登るポイントでわずかに勢いが足らず、マシンから降りてしまい5点。ここはトップライダーがみなクリーンで通過していったため、一転して小川は大きなハンディを背負ってしまうことになった。
しかし試合はまだまだ始まったばかりだ。第3セクションは急斜面に大きなコンクリート材が埋め込まれている。深くえぐられた土の直角登り斜面と最後のコンクリートブロックが難関。ここは見事に全員が5点。そんな中で気を吐いたのが小川だった。小川は1ラップにここを脱出した唯一のライダーとなった。しかも減点はゼロ。第2セクションの5点は帳消しとなり、ふたたび小川が1点リードでトップに立った。
しかし小川がトップ争いに参加したのはここまでだった。第5セクションで簡単に5点を取ってしまうと、最終セクションでも高いステアケースを上りきれず、黒山健一(ベータ)、渋谷勲(ヤマハ)、田中太一(ガスガス)のライバルたちに対し、1ラップ終了時点で倍以上の減点を喫するという苦しい戦況 となってしまった。
なんとか挽回したい小川だったが、トップライダーにとってはすべてがクリーン可能な設定であり、事実、2ラップ目の田中太一はすべてのセクションをクリーンしている。1ラップ目に3個の5点を取ってしまった小川には、挽回はきわめて難しい。加えて2ラップ目の小川は、挽回どころか1ラップ目よりさらに減点を増やし、2ラップ終了時点で34点。この時点でトップの田中が7点、2位渋谷が8点、テープを切断して5点を加算した黒山が11点と、勝利はもちろん、表彰台獲得もこの時点で絶望的な状況となってきた。
当然ながら、小川は最後まであきらめたわけではない。3ラップ目、小川はようやくその実力の片鱗を見せた。細かい減点はあったものの、このラップでの減点は4。しかし、この走りも追い上げの特効薬とはならず、3位にやはり倍以上の差をつけられたまま、今シーズン2回目の4位となって、表彰台を逃す結果となった。
次の戦いは9月12日、鳥取県での中国大会となる。
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