round 8

October 7 2012 ALL JAPAN ROAD RACE CHAMPIONSHIP Okayama 第8戦 岡山国際サーキット (岡山県)
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SCHEDULE

  • レース情報
  • 決勝

JSB1000、秋吉耕佑2位で今季初表彰台
ST600は渡辺一馬が7位でHonda勢最高位
J-GP2、浦本修充は3位
J-GP3、長島哲太が3勝目を飾る

2012年10月7日(日)・決勝  会場:岡山国際サーキット  天候:晴れ  気温:24.3℃  観客:5500人

岡山国際サーキットでの全日本ロードレース選手権は年に一度の開催で、熱心なファンが駆けつけることでも知られており、毎年熱戦が繰り広げられています。今大会は全クラス開催となり、JSB1000、J-GP2、J-GP3は6戦目、ST600は5戦目となります。

  • 秋吉耕佑秋吉耕佑
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑
  • 山口辰也山口辰也
  • 清水郁巳清水郁巳
  • 渡辺一馬渡辺一馬
  • 浦本修充浦本修充
  • J-GP3表彰台(左から國峰啄磨、長島哲太、山田誓己)J-GP3表彰台(左から國峰啄磨、長島哲太、山田誓己)

JSB1000は、前戦のオートポリスの予選でケガをした高橋巧(MuSASHi RT ハルク・プロ)が欠場し、岡山国際サーキットのレコードホルダーである、秋吉耕佑(F.C.C.TSR Honda)の走りに注目が集まりました。予選はノックアウト方式で行われ、最終セッションでトップタイムをマークした秋吉ですが、中須賀克行(ヤマハ)がわずかに秋吉のタイムを上回り、4戦連続でポールポジション(PP)を獲得しました。2番手に秋吉、3番手に柳川明(カワサキ)で、4番手に山口辰也(TOHO Racing with MORIWAKI)がつけました。

決勝レースは晴天に恵まれ、JSB1000はこの日のラストレースとして行われました。ホールショットは中須賀で、秋吉は中須賀の背後につけました。2ラップ目に秋吉はファステストラップとなる1分28秒872を記録して追い上げ、その差をコンマ3秒まで詰め、その後方に山口が続きました。中須賀と秋吉は、ともに1分29秒台を記録し、接近戦を繰り広げます。しかし、その差が少しずつ広がり始め、中須賀が逃げる展開に。終盤、再び秋吉がペースアップし、首位の中須賀と変わらないタイムを記録しますが、周回遅れの出現もあり、その差を埋めることができずにチェッカーとなりました。優勝は中須賀、2位に秋吉、3位柳川までが表彰台に上がりました。健闘した山口は4位となりました。

ST600は、チャロンポン・ポラマイ(ヤマハ)がPP。ポラマイは決勝スタートで飛び出して首位をキープし、続いてデチャ・クライサルト(ヤマハ)、井筒仁康(カワサキ)、津田拓也(スズキ)が追いかけます。ポラマイは逃げ、2番手争いからは井筒が浮上し、クライサルト、津田と激しくポジションを争います。その後ろでは、大崎誠之(ヤマハ)を先頭に中冨伸一(ヤマハ)、渡辺一馬(Kohara Racing)、稲垣誠(ヤマハ)が争い、それを小林龍太(MuSASHiRT ハルク・プロ)が追いました。後続が追いかけましたが、ポラマイは一度もトップを明け渡すことなく優勝を飾り、2位にクライサルト、3位には井筒が入りました。7位に渡辺、9位に小林がチェッカーを受けました。

J-GP2は渡辺一樹(カワサキ)がPP。4番手に浦本修充(MuSASHi RT ハルク・プロ)で、5番手に岩田悟(CLUB PLUS ONE)、さらに6番手の野田弘樹(テルル&イー・モバイル★Kohara RT)が続きます。右大たい骨骨折から、前戦オートポリスで復帰した関口太郎(Team TARO PLUS ONE)は14番手となりました。

決勝スタートで飛び出したのは野左根航汰(ヤマハ)、それを渡辺がかわして首位に立つと、逃げ始めます。トップの渡辺を追う2番手の野左根がコースオフ、その背後につけていた浦本が2番手を奪うものの、再び野左根にかわされます。首位渡辺が逃げ、野左根、浦本、岩田が激しい2番手争いを繰り広げました。終盤にきて岩田が遅れ、野左根、浦本の戦いとなると、2台は渡辺の背後に迫り、トップ争いは3台となります。後続の猛追を振りきり、渡辺が優勝し、2位野左根、3位浦本となりました。岩田は4位、野田は7位。関口は13位となりました。

J-GP3は、長島哲太(Projectμ7C HARC)が今季4度目のPPを獲得。2番手に山本剛大(Team NOBBY)、3番手山田誓己(Team PLUS ONE & ENDURANCE)、森俊也(Team NOBBY)が4番手につけました。

スタートから飛び出した長島は、ラップタイムを1分36秒台に入れ、2番手以下に対して1ラップごとに約1秒の差をつけ、独走態勢を築き上げます。激しい戦いとなった2番手争いは、國峰啄磨(JARIRacing+ENDURANCE)、仲城英幸(Projectμ7C HARC)、山田、森俊也、山本、亀井雄大(18 GARAGE RACING TEAM)で繰り広げられました。13周目、仲城は転倒で戦列を離れ、2番手争いは5台となりますが、國峰がリード。その後方に徳留真紀(MuSASHi RTハルクプロ)。さらにその後方で藤井謙汰(F.C.C.TSR Honda)と北見剣(ウイダー チームアイファクトリー)が8番手争いを繰り広げます。長島はペースを乱すことなく首位を独走し、今季3勝目を飾り、ランキング2位に浮上しました。2位には中学生ライダーの國峰が入り、3位が山田となりました。

コメント

秋吉耕佑(JSB1000 2位)「岡山国際のレコードは自分が持っていますし、それに近い走りができることを目標にしていましたが、ケガから復帰した今の力は、昨年に届いていないのかなと感じました。燃料が減ってからは、ペースを上げられると思ってプッシュしたのですが、思うようにペースを上げることができず、転ばないように走りきるのが精一杯でした。ほかのクラスに比べてタイムが上がっていないので、最終戦はレベルアップした走りがしたいと思っています」

山口辰也(JSB1000 4位)「柳川さんと競えるようにと思っていたのですが、力が及びませんでした。路面コンディションが変わったことなどに対応しきれませんでした。JSB1000で走ったのは初めてなので、データが足りなかったこともありますが、車体をもっとしっかりと固めることができれば、もう少し勝負ができるようになると思います。馬力を補えるよう、チーム力を高めていきたいと思います。最終戦は上を目指してがんばります」

渡辺一馬(ST600 7位)「テストからレースウイークと、できることはすべてやって決勝を迎えた結果です。トップ争いに絡めなかったことも、7位という順位も悔しいですが、受け入れるしかありません。最終戦も悔いのないように挑みます」

浦本修充(J-GP2 3位)「ポールポジションの渡辺選手が、序盤に逃げるのは読めていたので、ついていって後半に前に出たいと思っていたのですが、ついていくのが精一杯で、抜くまでには至りませんでした。後半、航汰(野左根)がスパートをかけたのですが、それにも対応できず悔しかったです。今年は自分で自分の首を絞めるように、積み上げてきたものを転倒でダメにしているので、情けなくなってしまいます。来週はMotoGPの日本GP(栃木県・ツインリンクもてぎ)を観戦に行きますので、刺激を受け、勉強して最終戦に生かしたいです。開幕戦を勝っているので、最終戦も勝利で締めくくりたいです」

長島哲太(J-GP3 優勝)「スタートから逃げる、作戦通りのレースができました。予選と、朝のウオームアップラン、決勝路面温度が違い、アジャストしきれずに、目標としていたレコードを記録できなかったのは残念で悔しいです。MotoGPを目標としているので、GPライダーのように序盤にペースを上げることを課題としています。それができたので、独走のレースにつながったと思います。今年はノーポイントのレースがありましたが、ここでランキング2位に上がり、チャンピオンの可能性が生まれてきたので、あきらめずにがんばります」

國峰琢麿(J-GP3 2位)「長島選手を追いかけたかったのですが、2位争いからなかなか抜け出すことができませんでした。終盤、ペースアップして抜け出そうとしたときに、後方で仲城さんがコースアウトしたことで、後ろとの差が開き、2位を守ることができました。転倒したレースもありましたので、優勝の方がもちろんいいですが、2位もすごくうれしいです。2位になれたので、岡山国際が得意になりました」

山田誓己(J-GP3 3位)「今回は事前テストから思うようにマシンを仕上げることができず、決勝直前までセットアップを試しながら挑みました。その結果、よくなった部分もうまくいかなかった部分もあり、難しい戦いになりました。冷静に自分のいい部分を見て、そこで抜けるようにと走っていました。仲城さんが目の前で転倒したことで、2位との差が開いてしまいました。2位には届いたかと思うので、残念です。最終戦には足りない部分を補い、優勝を狙っていきたいです」

決勝

JSB1000

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 21 中須賀克行 ヤマハ 30:04.975
2 1 秋吉耕佑 Honda +8.226
3 87 柳川明 カワサキ +14.158
4 104 山口辰也 Honda +27.971
5 32 今野由寛 スズキ +46.507
6 11 清水郁巳 Honda +51.868

ST600

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 65 C.ポラマイ ヤマハ 23:28.495
2 30 D.クライサルト ヤマハ +4.003
3 77 井筒仁康 カワサキ +7.293
4 43 中冨伸一 ヤマハ +8.593
5 75 大崎誠之 ヤマハ +10.116
6 15 津田拓也 スズキ +11.925

J-GP2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 26 渡辺一樹 カワサキ 23:26.502
2 31 野左根航汰 ヤマハ +0.086
3 634 浦本修充 Honda +1.646
4 34 岩田悟 Honda +10.256
5 51 高橋英倫 カワサキ +13.591
6 14 大木崇行 Honda +13.844

J-GP3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 45 長島哲太 Honda 24:16.031
2 55 國峰啄磨 Honda +14.598
3 5 山田誓己 Honda +15.145
4 4 山本剛大 Honda +15.188
5 9 森俊也 Honda +15.274
6 16 亀井雄大 Honda +16.106

ポイントスタンディング

JSB1000

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 中須賀克行 ヤマハ 144
2 柳川明 カワサキ 116
3 山口辰也 Honda 102
4 加賀山就臣 スズキ 85
5 須貝義行 ドゥカティ 75
6 今野由寛 スズキ 68

ST600

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 D.クライサルト ヤマハ 139
2 中冨伸一 ヤマハ 114
3 井筒仁康 カワサキ 96
4 C.ポラマイ ヤマハ 72
5 津田拓也 スズキ 67
6 渡辺一馬 Honda 65

J-GP2

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 渡辺一樹 カワサキ 108
2 生形秀之 スズキ 102
3 高橋英倫 カワサキ 95
4 野田弘樹 TSR 91
5 野左根航汰 ヤマハ 89
6 岩田悟 Honda 89

J-GP3

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 徳留真紀 Honda 114
2 長島哲太 Honda 97
3 山田誓己 Honda 95
4 山本剛大 Honda 94
5 仲城英幸 Honda 94
6 國峰啄磨 Honda 92