round 2

April 15 2012 ALL JAPAN ROAD RACE CHAMPIONSHIP Suzuka Circuit 第2戦 鈴鹿サーキット(三重県)
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  • 決勝

JSB1000高橋巧独走優勝! ランキングでも1位タイに
シリーズチャンピオンに向けて大きな1勝挙げる

2012年4月15日(日)・決勝 会場:三重県・鈴鹿サーキット 天候:薄曇り 気温:15.5℃ 観客:2万8000人

フォーミュラ・ニッポンと同日開催の鈴鹿2&4が三重県鈴鹿サーキットで開催されました。鈴鹿サーキットは50周年の記念のシーズンでもあり、昼休みのイベントでは宮城光(NSR500)、伊藤真一(NS500)、岡田忠之(CB500R)がHondaの名車でデモランを行い、拍手喝采を浴びました。そのほかにも、50周年記念のディスプレイやイベント告知などで華やかな雰囲気に包まれてのレースとなりました。今回のレースは、最高峰クラスJSB1000のみ開催で、全日本選手権の第2戦に組み込まれています。

  • 高橋巧(中央)高橋巧(中央)
  • 高橋巧高橋巧
  • 高橋巧高橋巧
  • 山口辰也山口辰也
  • 山口辰也山口辰也
  • 安田毅史安田毅史
  • 辻村猛辻村猛

鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)に向けたテストを兼ねて、43台のライダーがエントリー。そのうち42台が決勝に進出しました。

その中には昨年の鈴鹿8耐で活躍したHonda鈴鹿レーシングチームの安田毅史や徳留和樹の姿もありました。また、辻村猛(テルル&イー・モバイル★KoharaRT)が4年ぶりに鈴鹿8耐参戦に向けて復帰し注目を集めました。秋吉耕佑(F.C.C.TSR Honda)は開幕戦直前に負ったケガのため欠場。現在は第3戦筑波での復帰に向けて精力的にリハビリを重ねています。高橋巧(MuSASHi RT ハルク・プロ)は、開幕戦2位の雪辱を果たそうと誓っています。

高橋は金曜日に行われたフリー走行でトップとなる2分7秒台を記録。土曜日の予選は、ノックアウト方式の予定でスタートが切られました。走行開始前には雨も上がっていましたが、路面は前夜から降り続いた雨で完全なウエットコンディション。走行開始後、ヘアピンで転倒したマシンから大量のオイルが流れ赤旗中断となりました。雨でオイルが広がったこともあり、懸命の清掃作業が行われましたが予選再開は難しく、タイムスケジュールを大幅に変更。午後4時20分から、30分の計時予選でグリッドが争われることになりました。

午後からは晴れとなりましたが、ウエットパッチや4輪の影響によりチリが路面に残る難しいコンディションの下で予選が再開されました。開始早々、酒井大作(BMW)と柳川明(カワサキ)がダンロップコーナーで接触。柳川が転倒、酒井はマフラーが曲がるアクシデントによりピットインとなってしまいます。柳川は自力でピットに戻りTカーで復帰、酒井もピットで修復してコースインと、波乱の幕開けとなりました。最初にトップタイムを記録したのは加賀山就臣(スズキ)。それを中須賀克行(ヤマハ)が抜き、さらに高橋がタイムアップし首位に立つという激しいポールポジション争いが繰り広げられました。終盤、加賀山が高橋を抜き再びトップに立つと、高橋も猛然とアタック。しかし、ペースの違うライダーに阻まれる格好になりクリアラップが取れず逆転することができませんでした。PPは加賀山となり、2番手高橋、3番手中須賀、4番手柳川、5番手には津田拓也(スズキ)が続きます。6番手に山口辰也(TOHO Racing with MORIWAKI)、7番手安田、8番手徳留、13番手に辻村という結果になりました。

決勝は快晴に恵まれ、42台がグリッドにつき、15ラップのレースを戦いました。ホールショットは加賀山。高橋はスタートで出遅れ第1コーナーでを5番手で通過しましたが、すぐに3番手に浮上。オープニングラップは加賀山、中須賀、高橋の順となりました。3台による僅差のトップ争いは3ラップ目、ペースアップした高橋が、中須賀をS字で、加賀山をデグナーで次々と捕らえトップに浮上。このラップにファステストとなる2分07秒044を記録し、後続を引き離しにかかります。しかし、加賀山、中須賀も2分7秒台にタイムアップ。4番手には柳川が単独走行。5番手争いは山口、津田、出口修(カワサキ)、安田で展開されています。

2分7秒台のペースで争われる3台のトップ集団をリードするのは高橋。その後、中須賀がミスで遅れたため、加賀山が高橋を追う展開となり、トップ争いは高橋と加賀山に絞られました。中須賀は単独3番手。単独4番手に柳川、5番手は安田、山口、津田、出口で争われます。

高橋はペースアップし独走態勢に入ります。その後ろでは、追い上げる中須賀が加賀山の背後に迫り2位争いを展開。トップ争いに周回遅れが絡み、その差がつまりましたが、高橋は首位を死守。その後2番手争いが激しくなったことで、高橋は首位を確固たるものとし、約2秒のアドバンテージを守ったままチェッカーをくぐりぬけました。2位には中須賀が入り、3位に加賀山が続きました。単独4位は柳川。し烈な5位争いを制した山口が5位、安田は6位となりました。辻村は9位に入る健闘。高橋はランキングでは中須賀と同点の1位となり、シリーズチャンピオンに向けて、貴重な勝利を挙げました。

コメント

高橋巧(JSB1000 優勝)「開幕戦では最初からガンガンいく作戦で勝つことができなかったので、今回はじっくりと冷静に走ろうと心かげていました。7秒台でラップできればいいと思っていたので、周回遅れが絡んだ周以外は、予定通りに走りきることができたと思います。前回は安定したタイムで走れず、落ち幅が大きかったので、ペースを維持してアベレージを上げることを考えて走りきりました。冷静に走れたことがよかったと思います。勝つことができてうれしいです。シリーズチャンピオンに向けてしっかり走っていきたいと思います」

山口辰也(JSB1000 5位)「現状、マシンのセットアップを進めながらのレース参戦で、ストロークセンサーも間に合っていないため、これからの部分が大きいです。金曜日のフリー走行も予定通りにはいきませんでした。予選を使って確認作業をする予定でしたが、アクシデントで30分の計時予選となり、できることが限られてしまいました。その状況の中で走りきれたことはよかったと思います。今後、サスペンションをもっと詰めていくことができますし、よくなる材料がたくさんあるので、今後に期待を持っています」

安田毅史(JSB1000 6位)「昨年11月のネオスタンダード参戦以来のレースです。この順位で終われるとは思っていなかったので上出来です。この結果は、チームの力が大きいと思います。自分としては、もうちょっとタイムを上げたかったというのはありますが、全日本レギュラー参戦のライダーたちと一緒に走れたことがうれしいです。山口さんとのバトルを心から楽しむことができました。8耐に向けていいレースができたと思います」

辻村猛(JSB1000 9位)「やはりブランクが大きいですね。もう1つ、自分を追い込むことができなかったなと思います。でも、レースは楽しいと再認識できました。今年のオフはケニー・ロバーツさんのところでダートトレーニングをしたり、東京マラソンで完走したりと、アスリートとしての調整をしています。仕事をしながらのレース参戦ですが、もう一度がんばって続けてみたいなと思っています。まずは、8耐、いいレースができるようにがんばりたいです」

決勝

JSB1000

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 634 高橋巧 Honda 31:59.184
2 21 中須賀克行 ヤマハ +1.623
3 71 加賀山就臣 スズキ +7.937
4 87 柳川明 カワサキ +23.031
5 104 山口辰也 Honda +39.379
6 57 安田毅史 Honda +39.548

ポイントスタンディング

JSB1000

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 高橋巧 Honda 47
2 中須賀克行 ヤマハ 47
3 加賀山就臣 スズキ 38
4 柳川明 カワサキ 38
5 山口辰也 Honda 32
6 須貝義行 ドゥカティ 23