モータースポーツ > 全日本ロードレース選手権 > 2011総集編
今季の全日本ロードレース選手権は、4月3日の茨城県筑波サーキットで開幕戦を迎えるはずでしたが、東日本大震災の影響にかんがみて、大幅にスケジュールが変更されました。筑波戦は中止となり、1カ月以上遅れて5月15日、鈴鹿2&4で開幕戦を迎えました。昨年のチャンピオン秋吉耕佑(F.C.C.TSR Honda)と高橋巧(MuSASHi RT ハルク・プロ)のHonda勢によるチャンピオン争いに注目が集まりました。また開幕戦には、宮城県出身で自身も被災した伊藤真一が、F.C.C.TSR Hondaから急きょ参戦することになりました。
秋吉は早速開幕戦でポール・トゥ・ウイン。伊藤も秋吉と中須賀克行(ヤマハ)と三つどもえの優勝争いを繰り広げて3位表彰台に立ち、被災地の人たちを大いに勇気づけてくれました。
今シーズン初めての全クラス開催となったツインリンクもてぎ大会。震災の影響を受けたロードコースの大幅な改修後、初めてのレース開催となりました。2ヒート制で争われたJSB1000。第1・第2レースともに秋吉がフロントローからの独走でダブルウイン。開幕からの3連勝でランキングトップの牙城を築きます。また、このレースで2位・3位と表彰台に立った高橋が、ランキングでも秋吉をぴったりとマークします。
東日本大震災への配慮で名物のナイトランを中止し、チーム構成の主流を3人体制とした鈴鹿8耐では、秋吉/伊藤にBSBから清成龍一を迎えたF.C.C.TSR Hondaが見事優勝。高橋と玉田誠/岡田忠之のMuSASHi RT ハルク・プロが3位表彰台に立ちました。
第5戦は宮城県に位置するスポーツランドSUGOで、東日本大震災以降初めての開催となりました。被災地にエールを送ろうと、「F.C.C.TSR Honda がんばろう宮城」というチームで再び参戦した伊藤は、観客の大声援を受けて表彰台争いを繰り広げ、4位でチェッカーを受けます。優勝争いは高橋の猛追を振り切った秋吉に軍配。鈴鹿8耐を含む5連勝をポール・トゥ・ウインで飾り、ランキングでも18ポイント差と2位の高橋を突き放します。
第6戦オートポリスで今季初優勝を飾った高橋が一矢報いるも、秋吉は今大会と第7戦岡山国際サーキットで2位表彰台に立ってランキングトップをキープ。最終戦鈴鹿サーキットでは、第1レースで今季4回目のポール・トゥ・ウインを飾って2年連続のチャンピオンを決めると、第2レースでも独走優勝。全8戦中6勝を挙げる、まさに王者の名にふさわしい圧倒的な強さでした。ランキング2位には高橋が入りました。
ライダー
順位 | ライダー | マシン | 総合 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | ||
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1 | 秋吉耕佑 | Honda | 200 | 25 | 25 | 25 | 25 | 22 | 22 | 28 | 28 | ||
2 | 高橋巧 | Honda | 167 | 18 | 22 | 20 | 22 | 25 | 18 | 19 | 23 | ||
3 | 柳川明 | カワサキ | 142 | 13 | 18 | 16 | 16 | 18 | 20 | 23 | 18 | ||
4 | 加賀山就臣 | スズキ | 135 | 16 | 15 | 22 | 20 | 16 | 21 | 25 | |||
5 | 中須賀克行 | ヤマハ | 130 | 22 | 20 | 18 | 20 | 25 | 25 | ||||
6 | 出口修 | カワサキ | 125 | 14 | 16 | 15 | 15 | 14 | 15 | 17 | 19 |
チーム名 | クラス | マシン | ライダー | 2010年の戦績 |
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F.C.C. TSR Honda | JSB1000 | CBR1000RR | 秋吉 耕佑 | 全日本JSB1000 チャンピオン |
MuSASHi RT HARC-PRO. | JSB1000 | CBR1000RR | 高橋 巧 | 全日本JSB1000 3位 |