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JRR

INFORMATION
日本 SUZUKA CIRCUIT
鈴鹿サーキット
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ROUND
#07
OCTOBER 21, 2007
リザルト ポイント

JSB1000はBSBチャンピオンの清成が2レースを完全制覇! GP250は高橋が2連勝! GP125は仲城が今季初優勝、岩田が初タイトルの栄冠に輝く。ST600は小西が優勝し自身2度目となるチャンピオン獲得!

第7戦 鈴鹿サーキット
2007年10月21日(日)・決勝
会場:鈴鹿サーキット
天候:晴れ
気温:20.2℃
観客:1万2000人(土曜日)、1万8000人(日曜日)

全日本ロードレース最終戦。最高峰クラスJSB1000は2レースが行われることになり、それぞれにボーナスポイントが3点を加算され、どちらも優勝すると56点の大量ポイントを得ることができるため、ランキングトップの渡辺篤(スズキ)からランキング8位の徳留和樹(ホンダドリーム無限RT)までタイトル獲得の可能性を残すことになった。ランキング9位の手島雄介(TEAM HRC)は前戦、岡山国際サーキットでの事故によるケガのため欠場することになったが、イギリススーパーバイク選手権でV2チャンピオンを獲得したばかりの清成龍一(TEAM HRC)がスポット参戦、タイトル決定戦にどのような影響を与えることになるのかに注目が集まった。

第7戦 鈴鹿サーキット

今回の予選はノックアウト方式が採用された。勝ち抜き戦で3セッションが行われ、最終予選を走るためには2度のセッションで上位12番手までに残らなければならないというシビアなもの。伊藤真一(KEIHIN Kohara R.T.)、柳川明(カワサキ)らベテランライダーが最終予選に進むことができないという番狂わせがあり、最終予選は緊迫したムードとなった。開始早々、中須賀克行(ヤマハ)が、レコードタイムを叩き出し、それを超えようと安田毅史(急募.com HARC-PRO.)、清成らが果敢なアタックを見せたが届かず。中須賀がポールポジション、2番手に安田、3番手清成でフロントローとなった。

1レース目決勝、スタート直前に小動物がコース上に迷い込むというアクシデントがあり、赤旗が提示された。タイヤウオーマーを外してしまっていたため、タイヤの温度が気になる状況となった。スタート進行が再開されサイティングラップで山口辰也(モリワキMOTULレーシング)と横江竜司(ヤマハ)が接触転倒でリタイアの波乱。さらにタイヤの温度を上げようとした安田がデグナーでコースアウト、幸いコース復帰してグリッドについた。

決勝スタートでホールショットを奪ったのは清成、それを中須賀、安田、酒井大作(スズキ)が追う展開となった。レースをリードする清成に中須賀が迫るが、清成は突き放す。安田は時速287.1kmの最速スピードを記録、それを武器に中須賀に急接近して12ラップ目には2番手を奪う。だが、中須賀も食いつき、激しいバトルとなる。2位争いが激しくなるにつれ、清成は独走態勢となり勝利に突き進んだ。最終的には清成がトップでチェッカー、2位争いは安田が制した。3位に中須賀、4位酒井、5位にスタートの出遅れから追い上げた亀谷長純(Team 桜井ホンダ)となった。

2レース目は1レース目より路面温度が上昇。スタート時に秋吉耕佑(スズキ)のマシンにトラブルが発生してリタイアしたことで、再びスタート進行がやり直された。だが、清成は再びホールショットを奪い、逃げる。2ラップ目には2分7秒755のファステストラップを記録して、早くも独走態勢。誰にも脅かされることなく優勝のチェッカーをくぐり抜け、ダブルウインを達成した。2位には果敢な走りを見せた安田が入り連続2位。3位には酒井が入り、表彰台に上った。亀谷は追い上げて4位。伊藤も後半に怒とうの追い上げを見せて6位に滑り込んだ。最終ランキングはチャンピオンが渡辺、2位に今季からJSB1000に参戦したばかりの安田。5位に亀谷、6位徳留、7位山口。11位に今季ケガに泣いた辻村猛(F.C.C.TSR)、森脇尚護(モリワキMOTULレーシング)は13位。昨年のチャンピオン伊藤は18位でシーズンを終えた。

GP250は2戦連続で高橋巧(バーニングブラッドRT)がレコードタイムを叩き出してポールポジションをゲット。2番手に宇井陽一(ヤマハ)。3番手に濱本祐基(ヤマハ)がフロントローに並んだ。ダブルエントリーの富沢祥也(TeamProjectμFRS)は予選でマシントラブルが発生してタイムを記録することができず、嘆願書を提出して最後尾グリッドに並んだ。

決勝では高橋がホールショットを決めて快調に飛ばし、早々に独走態勢に持ち込んで危なげない走りで2連勝を飾った。これでランキング2位を獲得してシーズンを終えた。2位には単独走行となった宇井が入りタイトルを得た。3位には山崎郡(ヤマハ)が入り、初表彰台。富沢は追い上げて8位でチェッカーを受け、ランキングも8位となった。

GP125は仲城英幸(TEAM ASPIRATION)が昨年の開幕戦以来のポールポジション。2番手には中学生ライダー、13歳の日浦大治朗(Team NOBBY)、3番手に山本武宏(チームMARINEコスモス+G)がつけた。ダブルエントリーの富沢は7番手。タイトル決定がかかる岩田裕臣(TEAM PLUS ONE)は23番手8列目からの苦しいスタートとなった。

決勝のホールショットを奪ったのは仲城。仲城がレースをリードするが、トップ争いは8台に膨らんだ。追い上げた富沢が仲城の背後に迫り、息詰まるトップ争いへと発展。最終ラップの最終コーナーで並ぶが、仲城が逃げて今季初優勝を飾った。2位に富沢、3位には追い上げた井手敏男(ヤマハ)が滑り込んだ。日浦は8位でチェッカー。岩田は11位に終わったが、初チャンピオンの栄冠に輝いた。富沢はランキング3位。仲城はランキング4位となった。ランキング3位の富沢はアカデミーユースでトップとなり、表彰を受けた。

ST600は小西良輝(急募.com HARC-PRO.)が2戦連続ポールポジション。ホールショットは野田弘樹(レーシングチーム ハニービー)、その背後につけた小西がすかさず首位に立つ。2番手野田、3番手高橋英倫(カワサキ)がトップグループを形成する。しかし、小西と野田が高橋を引き離し、一騎打ちの様相。最終ラップまで続いた戦いは小西が野田を突き放して優勝し、同時に2003年以来、2度目のタイトルを獲得した。3位には4台によるし烈な争いを制した武田雄一(Team 桜井ホンダ)が入り、Hondaが表彰台を独占した。野田はランキング4位、武田はランキング5位でシーズンを締めくくった。

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COMMENT

コメント

Ryuichi Kiyonari 清成龍一(JSB1000 1レース目:優勝)
「久しぶりの日本のレースを走るのが楽しみで緊張していました。マシンは鈴鹿300km、鈴鹿8時間耐久で使用したマシンで、仕様を変えることなく挑みました。金曜日のフリー走行が雨でなければ、いろいろと試したいことがあったのですが、確認する時間は予選日の土曜日しかなく、ノックアウト方式という特異な予選方式の中で、確認もしてアタックもしなければならなかったですが、その短い時間にスタッフ、ミシュランさんが最大限のサポートをしてくれたおかげで勝つことができました。安田選手、中須賀選手のエンジン音が、すぐそばで聞こえていて厳しいレースでした。でも、勝つことができてうれしいです」
Takashi Yasuda 安田毅史(JSB1000 1レース目:2位)
「サイティングでコースアウトしてしまったこともあり、序盤でペースを上げることができなかったのが反省としてあります。やっとペースを上げて中須賀選手に追いつき、厳しいバトルになりました。2位になることができてうれしい。2レース目は、スタートからトップ争いに加わりたいです」
Ryuichi Kiyonari 清成龍一(JSB1000 2レース目:優勝)
「路面温度が上がり、1レース目よりタイムを上げていけるだろうと思っていましたが、7秒台を記録できているとは思いませんでした。でも、タイムにもバラつきがあり、安定感に欠けていたという反省もあります。全日本で勝つことは簡単ではないですね。厳しいレースだったと思います。でも、イギリスでは、納得できるレースが少なかったので、ここで、2つのレースで勝つことができて本当によかったです。ホッとしています。来年はワールドスーパーバイクで走ることになりました。いいレースができるように精一杯がんばりますので、応援よろしくお願いします」
Takashi Yasuda 安田毅史(JSB1000 2レース目:2位)
「自分としては、レース1の方がうまくまとまっていたような気がしています。同じ2位ですが、清成選手の背中しか見えませんでした。これが、世界との差なのかな……。もっと、努力して、今度こそ、バトルができるようにがんばります。今年からJSB1000に参戦して、たくさんの方の応援やサポートがあり、ランキング2位を獲得することができました。感謝しています。ありがとうございました」
Kazuhiko Yamano 山野一彦
TEAM HRC監督
「清成選手が、イギリススーパーバイク選手権でV2を取った強い走りを見せたいと言ってくれました。強い走りとはぶっちぎって勝つという意味だと解釈していました。何より、そんなレースをしてファンの方に喜んでもらいたいのだと決意していました。まさに有言実行してくれたことをうれしく思います。今年、HRCはワークスに復帰し、強いHRCを見せたいという思いを清成選手がかなえてくれました。本来なら手島選手が表彰台の真ん中に立つ姿を見せたかったのですが、ケガでかないませんでした。HRCはさらにチーム力を上げて、みなさんに喜んでもらえるレースをしたいと考えています。1年間、応援をありがとうございました」
Takumi Takahashi 高橋巧(GP250 優勝)
「スタートを失敗しないようにと思っていました。思い通りのスタートができてトップを走ることができましたが、中盤あたりでタイヤのライフがつらくなり、走り方を変えることでタイムをキープすることができました。今回は事前テストからタイムを更新できていたし、そのままの調子をキープできました。前半戦はマシントラブルなど、うまくいかないレースもありましたが、最後は2連勝できて、来年につながるレースができたと思います」
Hideyuki Nakajo 仲城英幸(GP125 優勝)
「130Rが勝負だと思っていました。一昨年のレースではゴール直前に抜かれているので、最後の最後まで勝てるのかわかりませんでした。今年はチームが変わったこともあり、序盤戦はリズムをつかむまで我慢のレースでしたが、後半にきて調子を取り戻すことができてよかったです。来年は今年以上のレースができると思います」
Yoshiteru Konishi 小西良輝(ST600 優勝)
「楽しいレースができました。序盤から逃げようと思っていましたが、見抜かれていて、押さえられました。逃げたかったのですが離せないのがわかっていたので、ラスト2ラップでスパートをかけようと思いました。最終ラップではエンジン音が遠くなったので、これは勝てたかな、いけるかなと思いました。序盤は苦しいレースもありましたが、終わりよければすべてよし。勝ってチャンピオンを取ることができてうれしいです。2003年に初めてチャンピオンになったときとは、何か違う気がします。走りたい、勝ちたいという気持ちがある限り、走り続けたいと思います」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

JSB1000(レース1)
ROUND
#07
OCTOBER 21, 2007
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 72 清成龍一 Honda 15 32:16.243
2 73 安田毅史 Honda 15 32:18.922
3 9 中須賀克行 ヤマハ 15 32:18.940
4 39 酒井大作 スズキ 15 32:27.520
5 10 亀谷長純 Honda 15 32:30.194
6 76 渡辺篤 スズキ 15 32:37.432
JSB1000(レース2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 72 清成龍一 Honda 14 30:01.619
2 73 安田毅史 Honda 14 30:10.102
3 39 酒井大作 スズキ 14 30:13.696
4 10 亀谷長純 Honda 14 30:16.298
5 9 中須賀克行 ヤマハ 14 30:21.623
6 1 伊藤真一 Honda 14 30:27.064
GP250
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 4 高橋巧 Honda 12 26:42.190
2 41 宇井陽一 ヤマハ 12 26:49.881
3 56 山崎郡 ヤマハ 12 27:06.670
4 5 及川誠人 ヤマハ 12 27:06.841
5 6 秋谷守 ヤマハ 12 27:09.575
6 8 秋田貴志 ヤマハ 12 27:17.227
GP125
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 10 仲城英幸 Honda 12 28:16.931
2 48 富沢祥也 Honda 12 28:16.969
3 5 井手敏男 ヤマハ 12 28:17.167
4 11 徳留真紀 ヤマハ 12 28:17.256
5 8 山本武宏 Honda 12 28:17.845
6 61 柳沢祐一 Honda 12 28:18.296
ST600
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 73 小西良輝 Honda 12 27:22.422
2 12 野田弘樹 Honda 12 27:22.833
3 88 武田雄一 Honda 12 27:28.910
4 8 高橋英倫 カワサキ 12 27:30.111
5 5 寺本幸司 スズキ 12 27:30.124
6 10 佐藤裕児 ヤマハ 12 27:30.548
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ポイントランキング

JSB1000
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 渡辺篤 スズキ 152
2 安田毅史 Honda 143
3 酒井大作 スズキ 139
4 中須賀克行 ヤマハ 118
5 亀谷長純 Honda 103
6 徳留和樹 Honda 101
12 手島雄介 Honda 65
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GP250
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 宇井陽一 ヤマハ 107
2 高橋巧 Honda 95.5
3 及川誠人 ヤマハ 84.5
4 山崎郡 ヤマハ 65.5
5 濱本裕基 ヤマハ 63.5
6 秋田貴志 ヤマハ 52
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GP125
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 岩田裕臣 Honda 90
2 徳留真紀 ヤマハ 83
3 富沢祥也 Honda 80
4 仲城英幸 Honda 73
5 井手敏男 ヤマハ 70
6 柳沢祐一 Honda 57
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ST600
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 小西良輝 Honda 93
2 高橋英倫 カワサキ 85
3 佐藤裕児 ヤマハ 78
4 野田弘樹 Honda 75
5 武田雄一 Honda 67
6 奥野正雄 ヤマハ 47
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