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日本 OKAYAMA INTERNATIONAL CIRCUIT
岡山国際サーキット
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ROUND
#06
SEPTEMBER 30, 2007
リザルト ポイント

JSB1000は徳留が3位で初表彰台ゲット! GP250は高橋が念願の初優勝飾る! GP125は富沢が3勝目、ST600では小西が連勝でランクトップ浮上!

第6戦 岡山国際サーキット
2007年9月30日(日)・決勝
会場:岡山国際サーキット
天候:雨のち曇り
気温:21℃
観客:1万6700人

全日本ロードレース選手権は残り2戦となってタイトル争いも大詰め。最高峰クラスJSB1000は、渡辺篤(スズキ)がランキングトップ、それをランク2位の柳川明(カワサキ)が追う。TEAM HRCの手島雄介はランク7位からのジャンプアップを狙う。

第6戦 岡山国際サーキット

予選は、A、B組に分かれての25分のアタックで上位16台を選抜し、最終予選(トップクオリファイ)でポールポジションを決定する方式を採用。16位以下のライダーはセカンドクオリファイに進み、下位グリッドを決定する。A組はウエット路面で走行が始まるが、その後雨が上がって後半には乾くというコンディション。タイヤ交換のタイミングなどでタイムにバラつきが出た。上位8番手までに入らなければトップクオリファイに残れない厳しさの中で、A組トップは中須賀克行(ヤマハ)。伊藤真一(KEIHIN Kohara R.T.)が9番手、辻村猛(F.C.C.TSR)が10番手、11番手に手島とトップライダーが脱落する波乱の展開。B組は徳留和樹(ホンダドリーム無限RT)がトップとなった。

セカンドクオリファイ(下位最終予選)に参加した手島はバックストレートからヘアピン進入のブレーキングで転倒して腰を強打、救急車で病院に運ばれた。深刻なダメージはないが、さらなる検査が必要で、予選クリアタイムが記録できていないため決勝への参戦を断念した。トップクオリファイは白熱したアタック合戦となり、最終的に徳留がPPを獲得した。8番手に亀谷長純(Team 桜井ホンダ)、9番手に山口辰也(モリワキMOTULレーシング)、10番手に安田毅史(急募.com HARC-PRO.)となった。

決勝日の朝は雨。しかし、JSB1000のスタート時には雨が上がっており、ライン上もドライとなる。ホールショットは徳留だったが、すかさず中須賀がトップを奪いレースをリード。徳留は中須賀をマークしながら周回を重ねる。3番手に柳川が続き、この3台がトップ集団を形成した。4位争いは酒井大作(スズキ)と渡辺、さらに阿部典史(ヤマハ)と山口が続いた。

3周目に9番手で追い上げを見せていた亀谷が痛恨の転倒で戦列を離れる。トップは変わらず、中須賀、徳留、柳川で争われ、それを山口が追う展開。15周目には徳留がラインを外して、2番手を柳川に奪われる。しかし、その柳川が18周目に転倒、2番手争いは追い上げてきた渡辺と徳留で争われることになった。

勢いを増す渡辺は徳留をパスして2番手に浮上。徳留は3番手をキープする。トップは中須賀と渡辺で争われ、中須賀は渡辺を突き放し今季2勝目を飾った。2位に渡辺、3位に徳留が入った。徳留のJSB1000参戦初表彰台に歓声が上がった。4位酒井、5位には追い上げた安田が入った。健闘した山口は7位。伊藤は11位に入り今季初ポイントを獲得、最終戦はポイント獲得ライダーしか参戦できないというレギュレーションがあり、前半戦をケガで欠場していたディフェンディングチャンピオンの伊藤が参戦の権利を得たことにスタッフやファンは安堵していた。12位にはケガから復帰した辻村がつけた。また、岡山国際を得意とする森脇尚護(モリワキMOTULレーシング)もケガから復帰して注目されていたが、4周目に転倒リタイアとなった。

GP250は、宇井陽一(ヤマハ)がこれまで全戦全勝でランキングトップ。2位の及川誠人(ヤマハ)、3位の高橋巧(バーニングブラッドRT)が追う。今回、PPを獲得したのは高橋。決勝ではホールショットを宇井が奪い、その背後に高橋、及川が続く展開となった。宇井は逃げるが、高橋、及川も離れずトップ集団を形成、高橋は4周目の1コーナーで宇井をとらえて首位に立ち、レースをリードする。2番手宇井、3番手及川のオーダーで周回を重ねた。宇井は高橋をきっちりとマークしていたが、終盤には高橋が宇井との差を広げトップでチェッカーを受けた。高橋はこの勝利でランク2位に浮上。2005年からGP250参戦を開始して、デビューイヤーで表彰台に上がり非凡な才能を見せた高橋が、念願の初優勝を飾り、観客を沸かせた。

GP125はランキングトップの岩田裕臣(TEAM PLUS ONE)が予選でもPPを獲得。決勝は雨の中でスタートが切られたが、最後には雨が上がるというコンディションとなった。富沢祥也(TeamProjectμFRS)がホールショットを奪って首位に立つが、菊池寛幸(BATTLE&ミハラレーシング)が富沢をパスしてトップに立つ。山本武宏(チームMARINEコスモス+G)も富沢をとらえて2番手に浮上、富沢は3番手、4番手岩田でトップ争いを繰り広げる。岡山国際マイスターと呼ばれる菊池がレースをリードするが、11周目に富沢が再びトップを奪う。富沢は最終ラップのダブルヘアピンで菊池にかわされるが、最終コーナーで富沢が再び仕掛けて優勝を飾った。2位に菊池、3位山本が表彰台に上がった。4位に岩田が入りランキングトップを死守した。

ST600のランキングトップは高橋英倫(カワサキ)、2位は佐藤裕児(ヤマハ)、3位の小西良輝(急募.com HARC-PRO.)が僅差で続く。決勝は雨からドライへと変化する難しい路面コンディションとなり、タイヤ選択が勝敗を分けた。PPの小西がスタートから飛び出して次元の違う速さで独走、一時は2番手に19秒ものビハインドを築く。路面の回復とともにセカンドグループが小西を追い上げる展開となるが、小西は逃げ切って優勝。ランキングトップに立った。野田弘樹(レーシングチーム ハニービー)はペースアップして小西を追ったが2位でチェッカー。稲垣誠(バーニングブラッドRT)も追い上げて3位を獲得、初表彰台に上がった。

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COMMENT

コメント

Kazuki Tokudome 徳留和樹(JSB1000 3位)
「決勝日は気温も路面温度も予選日と違い、スタートから自分の走りができなかった。立ち上がりでのトラクションが前にではなく横に滑る感じで、うまくコントロールできなかったのが敗因です。それでも、苦手意識のあった岡山国際でポールポジションをとり、JSBで初めての表彰台です。最終戦鈴鹿は大好きなコースですし、これを弾みにして、2ヒートレースでダブルウインできるようにがんばります」
Kazuhiko Yamano 山野一彦
TEAM HRC監督
「手島選手はセカンドクオリファイ序盤で転倒してしまい、タイムを出せず、予選を通過できませんでした。手島選手の容態ですが、転倒の際に腰を圧迫骨折し、また手首とヒザにも骨折箇所があり、現在、入院して治療を行っています。転倒の状況ですが、セカンドクオリファイの2周目、ヘアピン進入のブレーキングで通常どおり減速できず、ライダー自身が止まりきれないと判断し、自ら転倒して回避しました。何らかのトラブルがあったのか原因を究明しています。最終戦の出場についてはケガの回復次第で微妙ですが、1日も早く復帰できるようがんばっています。ファンの皆様、また各サポートメーカーの方々に心配をおかけしますが、今後とも応援をお願いします」
Takumi Takahashi 高橋巧(GP250 優勝)
「どうしても宇井さんの前を走りたかったし、優勝したかったから、すごくうれしいです。今回はこけてもいいからタイムを出したかったし、勝ちたかった。転ばずに勝ててよかったです。監督の小園さんやスタッフがセッティングを出してくれて、走りやすいマシンにしてくれたことで勝てたのだと思います。まだまだ、自分の力で勝てたとは思えないので、これから、もっと努力して速くなりたいです。最終戦も連勝で締めくくれるようにがんばります」
Syouya Tomizawa 富沢祥也(GP125 優勝)
「朝早くに雨音で目が覚め、あぜんとしました。ウオームアップランでは転倒してしまうし……。でも、タイトル争いにからんでいない僕には優勝か転ぶかしかないと思っていました。絶対にホールショットを決めてトップで戻って来ようと決めていました。難しい路面コンディションでは、先輩ライダーたちの方が、僕よりたくさん引き出しを持っているから、様子を見ることにして、終盤に前に出ました。最終ラップで菊池さんがきたのは予想外でびっくりしましたが、『ここで勝たなきゃ、いつ勝つのか』と最終コーナーで仕掛けて前に行きました。手の内を全部見せてしまったけれど、勝つことができてうれしい」
Hiroyuki Kikuchi 菊池寛幸(GP125 2位)
「まだ、大たい骨骨折から復帰して間もなくで、体が本調子ではなく、左コーナーでは踏ん張りが利かない状態です。さらに、今回は痛みもありました。ドライなら、勝ち目がないと思っていたので、雨には感謝ですね。それで、少しは身体が楽になりました。本音は、もっと雨が降って欲しかったですが、トップ争いができて2位表彰台に上がれたことは上出来だと思います」
Takehiro Yamamoto 山本武宏(GP125 3位)
「2週間前に雨のエリア戦に出て勝てたので、雨でよかったです。ドライではトップから1秒半くらい遅かったので、雨だったことでチャンスができたのだと思います。久しぶりにトップが見えるレースができたのでうれしい。今年限りで引退を考えているので、今日のようなレースができてよかったです。最終戦の鈴鹿は地元ですし、レースキャリアを締めくくるレースとしてがんばりたいです」
Yoshiteru Konishi 小西良輝(ST600 優勝)
「難しいコンディションのレースでした。朝の走行で調子に乗って転倒したので、『落ち着いていけ』と神の声が聞こえたようです。とにかく、自分への挑戦と思い、序盤から逃げました。追いかけるリスクより前に出て、絶対に転ばない走りをしようと思いました。後半追いついてきているのはサインボードでわかっていましたが、ペースを上げて逃げるのではなく、その差をキープしてチェッカーを目指しました。最終戦鈴鹿は、地元でもあり、たくさんの思い出があるサーキットなので、タイトル争いができることがうれしく、ワクワクしています」
Hiroki Noda 野田弘樹(ST600 2位)
「事前テストからレースウイークに入っても、自分のリズムで走れないままに決勝を迎えてしまいました。競り合いになったときに、自分が仕掛けるポイントを見つけられなかったので、トップについていってチャンスを探す作戦でした。決勝は難しいコンディションで、序盤は何度も転倒しそうになり、転ばないように走ることに専念しなければなりませんでした。終盤になり、走りのポイントをつかむことができ、小西選手の背中が見えましたが届きませんでした。同級生でありライバルの小西選手にチャンピオンになって欲しいですが、鈴鹿は地元なので優勝で締めくくりたいです」
Makoto Inagaki 稲垣誠(ST600 3位)
「予選順位が16番手でしたから、表彰台に上がれるとは思ってもみませんでした。とにかく、自分を信じて前へ前へと走りました。ソフト目のタイヤを選択したので序盤に逃げたかったのですが、なかなか思うようなレース運びにはならなかったのですが、表彰台に上がれたことがうれしいです。最終戦は小西さんや野田さん同様、僕にとっても地元なので、精一杯がんばります」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

JSB1000
ROUND
#06
SEPTEMBER 30, 2007
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 9 中須賀克行 ヤマハ 25 38:18.250
2 76 渡辺篤 スズキ 25 38:18.361
3 54 徳留和樹 Honda 25 38:23.032
4 39 酒井大作 スズキ 25 38:26.398
5 73 安田毅史 Honda 25 38:26.909
6 81 阿部典史 ヤマハ 25 38:27.808
GP250
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 4 高橋巧 Honda 20 31:23.067
2 41 宇井陽一 ヤマハ 20 31:28.807
3 5 及川誠人 ヤマハ 20 31:30.599
4 7 濱本裕基 ヤマハ 20 31:39.402
5 45 ドニ・タタ・プラディタ ヤマハ 20 31:47.748
6 56 山崎郡 ヤマハ 20 31:50.555
GP125
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 48 富沢祥也 Honda 18 32:35.948
2 4 菊池寛幸 Honda 18 32:35.985
3 8 山本武宏 Honda 18 32:37.972
4 6 岩田裕臣 Honda 18 32:49.314
5 11 徳留真紀 ヤマハ 18 32:58.326
6 5 井手敏男 ヤマハ 18 32:59.862
ST600
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 73 小西良輝 Honda 18 30:24.495
2 12 野田弘樹 Honda 18 30:26.821
3 15 稲垣誠 Honda 18 30:30.737
4 8 高橋英倫 カワサキ 18 30:41.875
5 19 鶴田竜二 カワサキ 18 30:41.893
6 10 佐藤裕児 ヤマハ 18 30:42.054
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ポイントランキング

JSB1000
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 渡辺篤 スズキ 119
2 山口辰也 Honda 98
3 阿部典史 ヤマハ 97
4 酒井大作 スズキ 95
5 柳川明 カワサキ 94
6 安田毅史 Honda 93
9 手島雄介 Honda 65
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GP250
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 宇井陽一 ヤマハ 87
2 高橋巧 Honda 72.5
3 及川誠人 ヤマハ 68.5
4 濱本裕基 ヤマハ 51.5
5 山崎郡 ヤマハ 47.5
6 秋田貴志 ヤマハ 39
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GP125
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 岩田裕臣 Honda 82
2 徳留真紀 ヤマハ 67
3 富沢祥也 Honda 60
4 菊池寛幸 Honda 53
5 井手敏男 ヤマハ 52
6 仲城英幸 Honda 50
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ST600
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 小西良輝 Honda 70
2 高橋英倫 カワサキ 69
3 佐藤裕児 ヤマハ 65
4 野田弘樹 Honda 55
5 武田雄一 Honda 49
6 奥野正雄 ヤマハ 47
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