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JRR

INFORMATION
日本 AUTOPOLIS CIRCUIT
オートポリスサーキット
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ROUND
#04
MAY 27, 2007
リザルト ポイント

JSB1000で徳留が5位に食い込みHonda勢トップ。GP250は高橋、GP125は岩田、ST600は野田が3位表彰台を獲得

第4戦 オートポリスサーキット
2007年5月27日(日)・決勝
会場:オートポリス
天候:晴れ
気温:24℃
観客:2万8990人

オートポリスはミルクロードと呼ばれる農道を上がった美しい山間にある。そのため、天気の影響を受けやすい立地でもある。フリー走行が予定されていた金曜日は嵐となり、濃霧も発生してすべてのスケジュールが中止された。

第4戦 オートポリスサーキット

翌日の土曜日は晴天に恵まれた。暑いくらいの陽気の中、各クラス、タイムスケジュールを変更してフリー走行、予選が行われた。最高峰JSB1000はスーパーポール(SP)が実施された。午前中に通常の予選が行われ、上位12台がSPへの参加権を得て、12位以下のライダーは、予選通過順位でグリッドが決まった。TEAM HRCの手島雄介は、果敢なアタックを繰り返したが、アタックの最中に思わぬ転倒で14番手とSP進出はならなかった。

SP方式の予選は鈴鹿8耐で行われており、レースファンにはなじみが深いが、全日本選手権では初の試み。コース上を1人のライダーが走ってタイムアタックするもので、その1周のタイムでポジションが決まる。ポールポジション(PP)は秋吉耕佑(スズキ)、2番手に柳川明(カワサキ)、3番手酒井大作(スズキ)でフロントロー。4番手に徳留和樹(ホンダドリーム無限RT)、8番手に辻村猛(F.C.C.TSR)、9番手に山口辰也(モリワキMOTULレーシング)、10番手に亀谷長純(Team 桜井ホンダ)となった。森脇尚護(モリワキMOTULレーシング)は筑波の転倒の影響で欠場、出口修(チームOSG&モトスポーツ)も筑波で負ったヤケドが悪化してレースをキャンセル、次戦での復帰を予定している。

決勝も晴天となりレース日和となったが、JSB1000のスタート前には気温が27℃まで上がり、路面温度も43℃と各チームの想定より上昇した。

スタートで飛び出したのは柳川だった。柳川がそのままレースをリードして、数珠つなぎのトップ争いが続く。徳留はスタートを失敗、1周目を13位で通過した。手島も14番手と追い上げのレースを強いられることになった。

トップグループは柳川、酒井、秋吉、中須賀克行(ヤマハ)、阿部典史(ヤマハ)が形成。セカンドグループは渡辺篤(スズキ)を先頭に安田毅史(team HARC-PRO.)、大崎誠之(ヤマハ)、山口、徳留、波多野祐樹(スズキ)、亀谷、手島らが僅差で続き、激しいポジション争いとなる。その集団から大崎が弾かれるように転倒してリタイア。なかなかペースのつかめない山口は遅れ、亀谷、安田も思うようにペースが上がらない。そんな中で、徳留と手島は、着実にポジションを上げ、トップ争いに迫る好走を見せた。

徳留は8周目にはトップ集団の背後に迫る。10周目に3番手の秋吉が接触転倒すると、徳留は5位に浮上。追撃態勢に入ったものの、時間切れとなり5位でチェッカーを受けた。手島も最終的には山口をかわして7位に滑り込んだ。トップ争いは中須賀、柳川の一騎打ちとなり、中須賀が優勝、2位に柳川、3位酒井となった。安田は10位、亀谷は11位、辻村は12位。須貝義行(KEIHINKoharaR.T)は13位でレースを終えた。

GP250は2戦連続で宇井陽一(ヤマハ)がPP。2番手に高橋巧(バーニングブラッドRT)、3番手に地元出身の濱本裕基(ヤマハ)がフロンローに並んだ。スタートダッシュで飛び出した宇井を濱本、高橋が追う展開。高橋は果敢な走行で宇井を追い詰めようとするが、宇井は突き放して独走態勢を築くと、3戦連続優勝を飾った。2位には単独走行で濱本。3位には高橋が入り表彰台に上った。GP125、GP250のダブルエントリーで注目の富沢祥也(TeamProjectμFRS)は、及川誠人(ヤマハ)との4位争いの最中にオーバーランして転倒、完走扱いの20位となった。

GP125は井手敏男(ヤマハ)がPP、2番手に渡辺一馬(DyDo MiU Racing)、3番手岩田裕臣(TEAM PLUS ONE)でフロントローとなる。予選5番手の菊池寛幸(BATTLE&ミハラレーシング)は予選で転倒し、ケガを負って決勝をキャンセルした。決勝のホールショットは岩田、その岩田を捕らえてトップに浮上したのは富沢だったが、2周目にはトップ集団に飲み込まれ4番手。代わって岩田が首位に立つが、追い上げて来た井手がトップを奪う。7台にも膨れ上がったトップ争いだったが、富沢、渡辺が次々と転倒して姿を消す。井手はそのままトップをキープして優勝。2位には同じく追い上げてきた徳留真紀(ヤマハ)が入った。岩田は3位でチェッカーを受けて表彰台を獲得した。

ST600は小西良輝(team HARC-PRO.)がPPを獲得。2番手に寺本幸司(スズキ)、3番手野田弘樹(レーシングチームハニービー)が付けフロントローに並んだ。小西は見事なスタートダッシュを見せてホールショットを奪うが、寺本と1コーナーで接触、その隙をついて野田がトップ浮上する。そこでさらに、小西が首位を奪ってレースをリードするが、奥野正雄(ヤマハ)、佐藤裕児(ヤマハ)らが前に出た。奥野、佐藤、野田、小西、寺本、高橋英倫(カワサキ)らがトップ争いを見せる。そこに追い上げてきた武田雄一(Team 桜井ホンダ)も加わって激しい争いとなるが、佐藤が逃げきって独走優勝。2位に奥野、3位に野田が入った。小西はラストスパートで順位を上げて4位に浮上、5位に泉本真宏(ヤマハ)、6位武田となった。高橋江紀(DyDo MiU Racing)は転倒リタイアに終わった。

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COMMENT

コメント

Kazuki Tokudome 徳留和樹(JSB1000 5位)
「予選までの流れがよく、いいタイムも記録できていたので、決勝への手ごたえは大きなものがありました。しかし、スタートに失敗してしまいました。そこから追い上げてトップ争いに追いついたまではよかったのですが、トラブルが発生してしまい、思うようにペースを上げられなくなってしまいました。それでも、1つでも上を目指してがんばりました。中須賀君は初表彰台で優勝と、先を越され悔しい気持ちもありますが、自分も初表彰台で初優勝するんだという気持ちが強くなりました。年齢も近いですし、すごく刺激になっています。これからは鈴鹿300km、8耐と全日本とは違うレースになりますが、自分の力をきっちり出せるように、しっかりがんばりたいと思っています」
Yusuke Teshima 手島雄介(JSB1000 7位)
「筑波戦でいい感触をつかむことができていたので、その流れを大切にして、オートポリスでは、これまで以上の結果を残せるようにと思っていました。しかし、予選アタック中の転倒でマシンを壊してしまい、スタッフに申し訳なく、なんとか取り返さなければという気持ちが強くなりました。僕自身にはダメージがなく、マシンが身代わりになってくれたような気持ちもあり、これまで以上にマシンをいたわって、いい走りをしようと誓いました。5列目スタートは初めての経験でしたが、遅くまでマシンを懸命に整備してくれたメカニックさんの気持ちに報いたいとスタートを切りました。1ラップ1ラップを懸命に、大切に走った結果が7位です。まだ、8耐に関しては決まっていませんが、鈴鹿300km、8耐とがんばることでスキルを上げ、チームに恩返しができるようにと願っています」
Kazuhiko Yamano 山野一彦
TEAM HRC監督
「今回の目標は入賞としていました。14番グリッドから7番手まで追い上げることができたことは評価していますが、もうすこし上を狙いたかったという気持ちもあります。しかし、金曜日のフリー走行のキャンセル、転倒など、いろいろなことが重なって、それを乗り越えることでチームのモチベーションは高くなりました。7位はチームが一致団結してつかんだ結果です。もちろん、ここにとどまっているつもりはありませんし、さらに躍進していこうと決意しております。ここで、全日本は前半戦の締めくくりとなりますが、応援してくださったファンの皆様、チーム関係者の方々に心から感謝しています。ありがとうございました。そして、後半戦もよろしくお願いいたします」
Takumi Takahashi 高橋巧(GP250 3位)
「スタートはうまくいき、このままトップ争いへと思っていたのですが、うまくリズムがつかめずにトップの宇井さんとも、2位の濱本さんとも離れてしまい残念でした。今回はセッティングもうまくいき、タイヤ選択もよかったと思っていたので、やっぱり、自分の何かが足りないのだと反省しています。立ち上がりスピードを乗せられるようなセッティングが、まだ、うまくできていないことにも気が付きました。そのことで、コーナーをがんばりすぎてリズムが崩れてしまうような気がします。全日本はインターバルに入るので、次のSUGOでは勝てるように、できるだけ時間を作っては走り込んで、練習を重ねたいと思います。1戦でも早く勝ちたいです」
Hirohmi Iwata 岩田裕臣(GP125 3位)
岩田裕臣(GP125 3位)
「スタートはうまくいったのですが、フロントが切れ込む症状が出てしまい、自分がレースを引っ張るのは無理と判断しました。PPの井手さんについていこうと思ったのですが、自分の思うような展開にはなりませんでした。ペースをつかめずにいたら、トップと離れてしまい、追いつかなければと気合を入れ直して懸命に走りました。3位という成績は満足できるものではありませんが、フロントが切れ込む症状が最後まで消えず、無理にトップを狙う走りをすれば転倒してしまうと思い、手堅く3位を守りました。表彰台に上がれたことで、よしとしたいと思います。次戦は優勝できるようにがんばります」
Hiroki Noda 野田弘樹(ST600 3位)
「前回の筑波では転倒し、ほとんどマシンを全損してしまい、生き残ったパーツは数えるほどという状況でした。そこから、マシンを詰めなおしてオートポリスに挑みました。小西選手とスタート前に作戦会議をして、スタートで飛び出して、2人で逃げようと約束していました。スタートは2人ともうまくいったのですが、1コーナーで小西選手と寺本選手が接触し、2人で逃げるのは無理と判断しました。そこから立て直して優勝を目指したのですが、準備不足もあり、届きませんでした。これから後半に向けて巻き返していくので、期待していてください。久しぶりの表彰台獲得でうれしい気持ちもありますが、次は優勝できるようにがんばります」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

JSB1000
ROUND
#04
MAY 27, 2007
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 9 中須賀克行 ヤマハ 18 33:43.210
2 87 柳川明 カワサキ 18 33:43.543
3 39 酒井大作 スズキ 18 33:45.274
4 81 阿部典史 ヤマハ 18 33:46.042
5 54 徳留和樹 Honda 18 33:46.446
6 76 渡辺篤 スズキ 18 33:52.372
7 48 手島雄介 Honda 18 34:02.487
GP250
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 41 宇井陽一 ヤマハ 15 28:42.247
2 7 濱本裕基 ヤマハ 15 28:46.420
3 4 高橋巧 Honda 15 28:50.060
4 5 及川誠人 ヤマハ 15 28:59.588
5 56 山崎郡 ヤマハ 15 29:10.661
6 19 伊藤勇樹 ヤマハ 15 29:15.921
GP125
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 5 井手敏男 ヤマハ 14 27:56.879
2 11 徳留真紀 ヤマハ 14 27:59.427
3 6 岩田裕臣 Honda 14 28:04.606
4 13 山田亮太 Honda 14 28:07.883
5 61 柳沢祐一 Honda 14 28:11.390
6 8 山本武宏 Honda 14 28:11.795
ST600
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 10 佐藤裕児 ヤマハ 16 31:30.721
2 6 奥野正雄 ヤマハ 16 31:35.409
3 12 野田弘樹 Honda 16 31:35.954
4 73 小西良輝 Honda 16 31:36.303
5 51 泉本真宏 ヤマハ 16 31:36.741
6 88 武田雄一 Honda 16 31:36.963
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ポイントランキング

JSB1000
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 柳川明 カワサキ 74
2 渡辺篤 スズキ 72
3 山口辰也 Honda 71
4 阿部典史 ヤマハ 67
5 安田毅史 Honda 59
6 酒井大作 スズキ 55
9 手島雄介 Honda 49
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GP250
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 宇井陽一 ヤマハ 60
2 及川誠人 ヤマハ 47
3 高橋巧 Honda 45
4 山崎郡 ヤマハ 33
5 濱本裕基 ヤマハ 30
6 秋田貴志 ヤマハ 28
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GP125
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 岩田裕臣 Honda 52
2 徳留真紀 ヤマハ 41
3 柳沢祐一 Honda 34
4 井手敏男 ヤマハ 33
5 仲城英幸 Honda 33
6 山田亮太 Honda 32
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ST600
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 奥野正雄 ヤマハ 47
2 佐藤裕児 ヤマハ 40
3 高橋英倫 カワサキ 39
4 小西良輝 Honda 30
5 武田雄一 Honda 30
6 野田弘樹 Honda 22
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