午後の予選はドライコンディションで行われ、徳留和樹(ホンダドリーム無限RT)がコースレコードを更新する2分7秒882という驚異的なタイムを叩きだし、Aグループのトップに立つ。このタイムを目標に、Bグループの各ライダーがタイム・アタックするものの、最後まで更新する者は現れなかった。この結果、徳留がJSB1000では自身初のポールポジションを獲得。以下、2番手に中須賀克行(ヤマハ)、3番手に秋吉耕佑(スズキ)、4番手に山口辰也(モリワキMOTULレーシング)、5番手に渡辺篤(スズキ)、6番手に森脇尚護(モリワキMOTULレーシング)と続いた。手島雄介(TEAM HRC)は最終アタックで転倒したこともあり、9番手となった。
決勝のスタートで飛び出したのは中須賀。その後方に渡辺、徳留、秋吉、阿部典史(ヤマハ)、安田毅史(team HARC-PRO.)らが続く。激しさを増す2番手争いの集団に、山口や森脇、亀谷長純(Team 桜井ホンダ)らが追いついた。亀谷はファステストラップを叩き出しながら、前走者を次々とパス。8周目は徳留をとらえて4番手に浮上すると、ヘアピンで渡辺、さらには秋吉もパスして2番手にまでポジションを上げた。残り7周で、亀谷は5秒2前を行く中須賀に追いつけるか。それがレースの焦点となった。
中須賀のラップタイムが2分10秒台であるのに対し、亀谷は2分9秒台で猛追。だが、中須賀も負けじと2分9秒に入れてビハインドを死守する。そして14周目、中須賀が突如スローダウンし、そのままリタイアとなった。これでトップに立った亀谷は、ペースを落とすことなく走り続けてチェッカー。JSB1000初優勝を遂げた。
その後方では、安田、渡辺、山口、森脇、徳留が2位争いを展開。周回ごとにポジションを入れ替えながら最終周を迎えた。バックストレッチで2番手に立った渡辺を先頭に、集団はシケインへ突入。イン側になだれ込む渡辺、山口、森脇。アウトからかぶせる安田。3台のマシンがひしめき合うイン側の混雑をよそに、安田が2位でフィニッシュ。3位に渡辺、4位に山口、5位に徳留と続いた。シケインで弾き出された森脇は6位でゴール。以下、7位は秋吉、8位は阿部、9位は大崎、10位は手島だった。 |