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JRR

INFORMATION
日本 TWIN RING MOTEGI
ツインリンクもてぎ
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ROUND
#01
APRIL 01, 2007
リザルト ポイント

JSB1000で山口と森脇が2-3フィニッシュ
GP250は高校生ライダーの高橋が3位表彰台
GP125は富沢が初優勝を決める

第1戦 ツインリンクもてぎ
2007年4月1日(日)・決勝
会場:ツインリンクもてぎ
天候:曇り
気温:20.8℃
観客:1万600人

ワークス参戦が解禁となった全日本最高峰クラスのJSB1000に、TEAM HRCが若手有望株の手島雄介を擁して復帰。13年ぶりに全日本へ復帰した阿部典史(ヤマハ)、昨年のGP250チャンピオンの横江竜司(ヤマハ)、昨年のST600チャンピオン安田毅史(team HARC-PRO.)なども加わり、最高峰に相応しい豪華な顔ぶれがそろった。

第1戦 ツインリンクもてぎ

一方、V2チャンピオンの伊藤真一(KEIHIN Kohara R.T)は事前テストで転倒し、左足大腿骨を圧迫骨折。治療に3カ月を要するとされ、須貝義行が代役を務めることになった。また、横江も事前テストで左鎖骨を骨折して開幕戦をキャンセルするなど、波乱含みのシーズン開幕である。

雨が降りしきる中で行われた予選は、全日本では初となるノックアウト方式。第1セッションは全車が走行し、その上位21人が第2セッションに進む。このうち上位9人が最終セッションに進み、グリッドを争う。第1セッションのトップは柳川明(カワサキ)、第2セッションのトップは秋吉耕佑(スズキ)。そして最終セッションは亀谷長純(Team 桜井ホンダ)がトップとなり、ポールポジションを獲得。以下、2番手に阿部、3番手に秋吉、4番手に森脇尚護(モリワキMOTULレーシング)、5番手に柳川、6番手に渡辺篤(スズキ)と続いた。注目の手島は、チーム・マシン・タイヤすべてが初めて尽くしという状況の中、最終セッションまで残って7番手を獲得した。

前日から一転して晴れ、ドライコンディションで行われた決勝。スタートで飛び出したのは阿部。それを柳川、森脇、中須賀克行(ヤマハ)、亀谷が追う。森脇は2番手に浮上すると阿部を猛追し、5周目にトップに立つ。以後、森脇は追いすがる柳川とトップ争いを展開。そこへ、スタートで出遅れた山口辰也(モリワキMOTULレーシング)が追いつき、三つどもえの戦いを繰り広げた。

山口は10周目に柳川をパスして2番手に浮上すると、チームメートの森脇からトップを奪おうと猛プッシュ。ついに15周目にトップに立ち、追いすがる森脇を振り切ろうとする。だが、その争いに渡辺が追いつく。渡辺は17周目に森脇をとらえ、18周目には山口からトップの座を奪うと、最後までレースをリード。07年開幕戦の勝者となった。2位には山口、3位には森脇が続き、表彰台に上がった。PPスタートで注目を集めた亀谷は7位フィニッシュ。安田は10位となった。手島は慣れない状況下で確実なレースを貫き、13位でレースを終えた。

GP250は昨年チャンピオンの横江がJSB1000にステップアップしたため、王者不在の中で争われる。予選は風邪で体調不良ながら渾身のアタックを見せた高橋巧(バーニングブラッドRT)がPPを獲得。2番手に宇井陽一(ヤマハ)、3番手には富沢祥也(TeamProjectμFRS)がつけた。決勝は宇井が好ダッシュでトップに踊り出ると、そのままトップでチェッカー。2位は及川誠人(ヤマハ)。これに続く3位の座は、高橋と富沢の高校生ライダー2人によって争われた。高橋が勢い余ってラインを外して4番手にポジションを落とすと、富沢も同じようにミスして後退。最後はマシンを接触させながらチェッカーを目指し、僅差で高橋が3位フィニッシュを果たした。

GP125も、昨年チャンピオンの中上貴晶がスペイン選手権に出場するために不在。その中上に続く若手ライダーのために、MFJは今シーズンから「GP125 Youth Cup」を実施。事前登録したライダーのうち成績優秀者を、スペインの「MotoGPアカデミー」に推薦することになった。予選でPPを獲得したのは岩田裕臣(TEAM PLUS ONE)。決勝はその岩田を、仲城英幸(TEAM ASPIRATION)、GP250とダブルエントリーの富沢祥也、菊池寛幸(BATTLE&ミハラレーシング)が追ってトップ集団を形成。目まぐるしくポジションを入れ替えながら周回を重ねた。その争いに柳沢祐一(18 GARAGE RACING TEAM)も追いつき、5人による争いに発展。そこから抜け出した富沢が、岩田と激しい攻防を繰り広げた末、初優勝を飾った。2位に岩田、3位は柳沢が続き、表彰台をHonda勢が独占した。

ST600も、昨年チャンピオンの安田がJSB1000にステップアップしたため王者不在。また、今シーズンからJSB1000とのダブルエントリーが禁止となったため、辻村猛(F.C.C TSR)らも参戦を断念。その一方、'01年チャンピオンの武田雄一(Team 桜井ホンダ)が復帰し、'03年チャンピオンの小西良輝(team HARC-PRO.)、GP250で活躍していた高橋江紀(DyDo MiU Racing)も参戦する。予選PPは東浦正周(ヤマハ)。決勝はスタートで飛び出した東浦がレースを牽引。そこに奥野正雄(ヤマハ)、小西、寺本幸司(スズキ)、佐藤裕児(ヤマハ)、武田らが追いすがる。小西が転倒した後、激しいトップ争いを制して佐藤が優勝。2位は寺本、3位は奥野。武田は9位、高橋は転倒リタイアでレースを終えた。

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COMMENT

コメント

Tatsuya Yamaguchi 山口辰也(JSB1000 2位)
「憧れのチームであるモリワキで走る第1戦。自分がトップで、(森脇)尚護が2番手という場面があり、このまま1-2フィニッシュできたら最高だと思ったのですが、かなわず残念です。それでも開幕戦で2位になれたことは嬉しい。いつか、モリワキによる1-2を実現できるようにがんばります」
Syougo Moriwaki 森脇尚護(JSB1000 3位)
「スタートが決まって序盤から積極的な走りができたのですが、自分のミスもあって優勝を狙うのは難しかった。終盤に差を詰めようと思ったのにオーバーランしてしまい、計算が狂ってしまいました。でも、チームメートの山口さんと一緒に表彰台に上がることができてうれしい。これからも山口さんにいろいろ教えてもらいながら、協力してマシンを仕上げていきたい」
Yusuke Teshima 手島雄介(JSB1000 13位)
「実戦で走りきれたことで、自分の今のポジションを確認することができました。昨シーズンは初めてのJSB1000に戸惑いや不安がありましたが、今年は目指すべき方向がはっきりしているので不安はありません。13位という結果は悔しいですが、経験を積み上げて成果を出していきたいと思います」
Kazuhiko Yamano 山野一彦
TEAM HRC監督
「開幕戦を戦い、さまざまな課題を見つけることができました。この結果を、謙虚に受け止めたいと思います。厳しい船出ではありますが、手島は短期間でよくやってくれたと評価しています。ライダーのスキルを確認することができ、手ごたえを感じることもできました。ここからがスタートなので、チーム全員が一丸となり、気持ちを引き締めていきたい」
Takumi Takahashi 高橋巧(GP250 3位)
「タイヤ選択をミスしてしまい、うまくクリップ感を得られない走行となり残念です。でも、(富沢)祥也君には絶対に負けられないとがんばりました。全戦全勝が今年の目標だったのに、開幕戦で勝つことができなくて……。でも、次戦はしっかり優勝を狙えるように、がんばりたいと思います」
Syouya Tomizawa 富沢祥也(GP125 優勝)
「今シーズンからGP125とGP250のダブルエントリーを決めました。考えていた以上に乗り換えが大変で、予選ではタイムも上がらなかった。決勝では冷静に走るというより、テンションを上げて前へ前へ行こうと思った。去年の開幕戦は転倒してしまったけれど、今年は勝つことができてうれしい」
Hiroki Noda 野田弘樹(ST600 6位)
「タイトル獲得を目標に掲げ、シーズンオフを過ごしてきました。ハードなトレーニングで体重を64kgから58kgに絞り、体脂肪率も5%まで落とした。やれることをすべてやって迎えた開幕戦でした。テストも順調でトップを狙える自信もあったが、路面状況が変わったことでテストのペースにもっていけなかったことが悔しい。この悔しさを晴らすために、さらに努力したいと思います」
Yuichi Takeda 武田雄一(ST600 9位)
「レースを再開できたことはうれしいが、結果には満足していない。悔しさでいっぱいです。体制を整えてくれたチームや応援してくれる人たちの期待に応えることができなくて申し訳ない。テストでは手ごたえを感じていましたが、自分が想定していたより路面温度が上がり、ペースを上げることができなかった。このままで終わるわけにはいきません。次戦には納得できる走りを見せたいと思います」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

JSB1000
ROUND
#01
APRIL 01, 2007
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 76 渡辺篤 スズキ 20 37:39.056
2 3 山口辰也 Honda 20 37:40.290
3 83 森脇尚護 Honda 20 37:40.834
4 87 柳川明 カワサキ 20 37:41.208
5 81 阿部典史 ヤマハ 20 37:46.922
6 9 中須賀克行 ヤマハ 20 37:48.343
13 48 手島雄介 Honda 20 38:19.509
GP250
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 41 宇井陽一 ヤマハ 16 31:19.572
2 5 及川誠人 ヤマハ 16 31:25.612
3 4 高橋巧 Honda 16 31:31.773
4 48 富沢祥也 Honda 16 31:31.959
5 56 山崎郡 ヤマハ 16 31:43.950
6 6 秋谷守 ヤマハ 16 31:54.035
GP125
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 48 富沢祥也 Honda 16 32:52.659
2 6 岩田裕臣 Honda 16 32:52.730
3 61 柳沢祐一 Honda 16 32:55.653
4 5 井手敏男 ヤマハ 16 32:56.014
5 10 仲城英幸 Honda 16 32:59.330
6 4 菊池寛幸 Honda 16 33:00.786
ST600
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 10 佐藤裕児 ヤマハ 16 31:39.417
2 5 寺本幸司 スズキ 16 31:39.617
3 6 奥野正雄 ヤマハ 16 31:47.674
4 8 高橋英倫 カワサキ 16 31:47.774
5 25 東浦正周 ヤマハ 16 31:48.055
6 12 野田弘樹 Honda 16 31:48.519
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ポイントランキング

JSB1000
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 渡辺篤 スズキ 25
2 山口辰也 Honda 22
3 森脇尚護 Honda 20
4 柳川明 カワサキ 18
5 阿部典史 ヤマハ 16
6 中須賀克行 ヤマハ 15
13 手島雄介 Honda 8
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GP250
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 宇井陽一 ヤマハ 20
2 及川誠人 ヤマハ 17
3 高橋巧 Honda 15
4 富沢祥也 Honda 13
5 山崎郡 ヤマハ 11
6 秋谷守 ヤマハ 10
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GP125
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 富沢祥也 Honda 20
2 岩田裕臣 Honda 17
3 柳沢祐一 Honda 15
4 井手敏男 ヤマハ 13
5 仲城英幸 Honda 11
6 菊池寛幸 Honda 10
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ST600
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 佐藤裕児 ヤマハ 20
2 寺本幸司 スズキ 17
3 奥野正雄 ヤマハ 15
4 高橋英倫 カワサキ 13
5 東浦正周 ヤマハ 11
6 野田弘樹 Honda 10
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