全日本ロードレース選手権 Honda Racing
モータースポーツ > 全日本ロードレース選手権 > 第5戦 スポーツランド SUGO 決勝
レース情報 決勝レポート フォトギャラリー
2006.08.27 Rd.05 スポーツランド SUGO
スケジュール
Rd. Date
01 4/2
ツインリンクもてぎ
02 4/16
鈴鹿サーキット
03 5/14
筑波サーキット
04 5/28
オートポリスサーキット
05 8/27
スポーツランド SUGO
06 10/15
岡山国際サーキット
07 11/5
鈴鹿サーキット
第5戦 スポーツランド SUGO
拡大
JSB1000は辻村が今季初優勝、2位伊藤でHonda勢が1-2フィニッシュ!!
250はウィライローが2位で、表彰台ゲット
125は中上が開幕4連勝。ST600は安田が2位となる
決勝日:2006年8月27日(日)
会場:スポーツランド SUGO 天候:曇り時々晴れ 気温:27℃ 観客数1万500人
リザルト&ポイント

 モーターサイクルスポーツの一大イベントである鈴鹿8時間耐久ロードレースをはさみ、約3ヵ月ぶりの全日本ロードレース選手権がスポーツランドSUGOで開催された。後半戦がこの戦いから始まり、残りは3戦。タイトル争いにとっても重要なレースとして注目が集まった。

第5戦 スポーツランド SUGO
拡大
第5戦 スポーツランド SUGO
拡大

 JSB1000は念願の鈴鹿8耐勝利でHonda8耐10連覇に貢献した伊藤真一選手(KEIHIN Kohara R.T.)、辻村猛選手(F.C.C.TSR)の2人に大きな期待が集まる。伊藤選手は現在ランキングトップで、ここでの勝利でV2への弾みをつけようと勝利を誓っていた。全日本レギュラー陣がそろう戦いだが、8耐2位となった小西良輝選手(team HARC-PRO.)は事前テストで手首を骨折してしまい、参戦をキャンセルした。

 金曜日のフリー走行は残暑が厳しく、路面温度は8耐並みの50℃を超えた。トップタイムは秋吉耕佑選手(スズキ)となる。土曜日の予選も晴天に恵まれ、白熱した走行が繰り返されたが、若手注目株の手島雄介選手(F.C.C.TSR)は転倒しマシンを大破させ、左肩を強打してしまう。ポールポジションは1分28秒327で秋吉選手となるが、2番手辻村選手、3番手伊藤選手、4番手渡辺篤選手(スズキ)までがレコードを更新。5番手亀谷長純選手(Team 桜井ホンダ)、6番手柳川明選手(カワサキ)までが1分28秒台を記録した。7番手山口辰也選手(ホンダドリームカストロールRT)、8番手に手島選手。9番手中須賀克行選手(ヤマハ)、10番手徳留和樹選手(ホンダドリーム無限RT)、11番手に出口修選手(DyDo MIU Racing)がつけた。

 決勝朝のウオームアップのトップタイムも秋吉選手。2番手山口選手、3番手徳留選手、4番手に伊藤選手と続いた。決勝も晴天に恵まれ、地元伊藤選手の応援団500人がスタンドに陣取る中でスタートが切られた。ホールショットを奪ったのは辻村選手。辻村選手は序盤からハイペースで飛ばし、独走態勢を築く。2番手集団には渡辺選手、伊藤選手、秋吉選手、中須賀選手、山口選手、手島選手、出口選手が続き、辻村選手を追う展開。そして3ラップ目には秋吉選手がペースアップして2位に浮上、その背後に伊藤選手がつく。秋吉選手と伊藤選手が2位争いを展開しているすきに、辻村選手は自分のペースでグイグイとリードを広げ、歓喜のチェッカーへ。今季初優勝を挙げた。

 伊藤選手は秋吉選手とのバトルに時間をさき、辻村選手の独走を許すこととなる。追撃を開始したのは秋吉選手をパスした21ラップ目からとなり、周回遅れも出現し、思うように差を詰めることができないままに2位となった。3位には後方から追い上げた渡辺選手が入った。4位に秋吉選手。5位には山口選手、6位は単独走行となった亀谷選手、7位には出口選手との争いを制した手島選手。8位に出口選手、9位に徳留選手となった。伊藤選手はランキングトップを守り、2位の渡辺選手との差をわずかながら広げることに成功した。

 250ccは高橋江紀選手(DyDo MIU Racing)が事前テストで鎖骨を骨折してしまい、レースをキャンセル。フリー走行トップは横江竜司選手(ヤマハ)、予選でも横江選手が4戦連続となるポールポジション、2番手高橋巧選手(バーニング ブラッドRT)、3番手に及川誠人選手(ヤマハ)、4番手にラタパー・ウィライロー選手(THAI HONDA CASTROL ENDURANCE)がつけフロントロー。小林龍太選手(バーニング ブラッドRT)は13番手となった。決勝朝のウオームアップでも横江選手がトップタイム、2番手にはウィライロー選手がつけ、3番手高橋選手となる。決勝ホールショットは横江選手で、その背後に高橋選手がつけ、3番手からは及川選手が追う展開に。初優勝の期待が高まった高橋選手だったが、3ラップ目に痛恨の転倒でリタイア。横江選手を追うのは及川選手、そしてスタート出遅れから追い上げ、5ラップ目には3番手に浮上してきたウィライロー選手。ウィライロー選手は14ラップ目に及川選手をとらえ、横江選手の追撃にかかる。そしてペースアップして横江選手とのビハインドを削り、背後まで迫るが時間切れ。わずかに横江選手に届かなかった。横江選手は今季4勝目を挙げ、ウィライロー選手は2位、及川選手が3位となり表彰台に上がった。小林選手は8位でレースを終えた。

 125ccのフリー走行は話題の14歳、中学生ライダー中上貴晶選手(team HARC-PRO.)がトップタイム。予選では井手敏男選手(ヤマハ)がポールポジション、2番手に中上選手、3番手に仲城英幸選手(Jhaレーシング)、4番手に富沢祥也選手(FRS)がつけた。5番手に菊池寛幸選手(BATTLE FACTORY)、6番手に渡辺一馬選手(アンビシャスレーシングチーム)となる。決勝朝のウオームアップのトップは中上選手。続いて2番手に仲城選手、3番手に浪平伊織選手(HONDA鈴鹿レーシングチーム)、4番手に渡辺選手がつけた。決勝で飛び出したのは中上選手、それを仲城選手がとらえ2ラップ目にトップへと浮上するが、3ラップ目には中上選手が首位を奪い返す。2番手に富沢選手が浮上し、仲城選手、菊池選手と若手、ベテランの戦いに注目が集まった。だが、中上選手はペースアップし、富沢選手を突き放す。その後方で追撃を狙う仲城選手だったが、マシントラブルが発生しリタイア。一方、菊池選手は転倒してしまう。代わって3番手になったのは井手選手。スタート出遅れから猛然と追い上げた。最終的にこの順位は変わらず、中上選手が開幕4連勝。続いて富沢選手が2位、井手選手が3位でチェッカーを受けた。

 ST600のフリー走行はスポット参戦の新垣敏之選手(ヤマハ)がトップにつけた。予選では酒井大作選手(カワサキ)がポールポジション、2番手新垣選手、3番手渡辺篤選手(スズキ)、4番手大崎誠之選手(ヤマハ)、5番手に辻村猛選手(F.C.C.TSR)となり、6番手には安田毅史選手(team HARC-PRO.)がつけた。昨年チャンピオンの安田選手は、事前テストで転倒し左ヒザのじん帯を痛めて足を引きずっており、走行の影響が心配されていた。決勝朝のウオームアップのトップは新垣選手、2番手渡辺選手、3番手酒井選手、4番手寺本幸司選手(スズキ)となる。決勝でスタートダッシュを見せた新垣選手がレースをリードするが安田選手、酒井選手が追い詰める。4ラップ目に酒井選手がトップとなり、6ラップ目には安田選手も新垣選手をかわし2位に浮上。新垣選手は2人に食らいつくが、11ラップ目に痛恨の転倒でリタイアとなる。トップ争いは酒井選手と安田選手。そこへ辻村選手も追いつき、三つどもえの戦いとなるが、辻村選手が16ラップ目に痛恨の転倒で姿を消す。酒井選手、安田選手の一騎打ちは、11ラップ目に安田選手が前に出るが、13ラップ目に酒井選手にかわされる。その後安田選手は2番手から最終ラップの勝負にかけ、ぴたりとマークするが届かず2位。優勝は酒井選手、3位には大崎選手が浮上して入った。

 GP-MONO予選トップは古川真一選手(ヤマハ)となり、決勝でもトップ争いのバトルを制して初優勝を飾った。2位森隆嘉選手(KRS&PLUS ONE)、3位山下祐選手(ヤマハ)となり表彰台に上がった。

第5戦 スポーツランド SUGO
拡大
第5戦 スポーツランド SUGO
拡大
ページの先頭へ
コメント

辻村猛選手(JSB1000 優勝)
「ST600とのダブルウインを目指していたんですが、ST600ではトップ争いをしながら転倒してしまい、JSBは絶対に転べない、絶対に勝つと思っていました。スタートが決まって、そこから20ラップ目までは息をしていないと思うほどに集中していました。ラスト5周で、後続との差が3秒近くなっていたので、大丈夫だろうと勝利を確信しました。勝つことができて、すごくうれしいです。今回の勝因は8耐で伊藤さんがマシンを仕上げてくれたこと、レースの駆け引きやいろいろなことを教えてくれたことだと思っています。伊藤さんに感謝しています」

伊藤真一選手(JSB1000 2位)
「今回はスポンサーのケーヒンさんから応援団が500人も来てくれていて、いいところを見せたかったのですが…。事前テストから、うまくセットアップを詰めることができなくて波に乗れなかった部分があります。ですが、決勝ではハイペースで走ることができたと思いますし、得るものもありました。なので、次は、負けないようにがんばるだけです。ランキングトップを守ることができましたし、このまま守り切ることができるようにしたいと思っています」

ラタパー・ウィライロー選手(GP250 2位)
「スタートが課題だと思い、いいスタートをしたかったのですが、うまくいかなくて、追い上げのレースになりました。できる限りペースアップして追いつこうとがんばりました。もう少しでトップに届きそうだったので、残念です。バイクは調子がいいので、もっとタイムアップして、次は勝てるようにがんばります」

中上貴晶選手(GP125 優勝)
「予選までは、サスペンションのセッティングが決まらずにいたのですが、決勝朝には、いいセッティングが見つかって、自分の望んでいたフィーリングで走ることができました。筑波ではコンマ1秒足りなくてレコード更新できなかったので悔しい思いをしましたが、ここでは、絶対にレコードを更新したかったので、それができてよかった。これで4連勝と流れが自分にあると思うので、このまま勢いに乗っていきたいと思います」

安田毅史選手(ST600 2位)
「今回のトップ争いは7〜8台の混戦になると予想していました。ですが、最後は酒井さんとの一騎打ちとなり自分の勝負どころで仕掛けましたが、前に出られず、最後の上り勾配でスリップから抜けようとがんばりましたが届かなかった。トップに出たけどケガもあり、踏んばりが利かなかったのが悔やまれますが、ケガがあったのに僅差の2位になれたのは幸運。悔しさとうれしさの両方の2位です。次戦までには体調を完ぺきにして勝ちを狙います」

ページの先頭へ
決勝リザルト&ポイントランキング
【JSB1000】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 5 辻村猛 Honda 25 37:18.958
2 1 伊藤真一 Honda 25 37:22.951
3 76 渡辺篤 スズキ 25 37:23.132
4 11 秋吉耕佑 スズキ 25 37:23.191
5 2 山口辰也 Honda 25 37:23.966
6 9 亀谷長純 Honda 25 37:39.531
【GP250】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 2 横江竜司 ヤマハ 20 30:39.297
2 7 R.ウィライロー Honda 20 30:40.115
3 4 及川誠人 ヤマハ 20 30:46.613
4 41 宇井陽一 ヤマハ 20 31:13.391
5 44 秋田貴志 ヤマハ 20 31:13.476
6 38 濱本裕基 ヤマハ 20 31:13.664
【GP125】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 73 中上貴晶 Honda 18 28:40.837
2 48 富沢祥也 Honda 18 28:45.239
3 3 井手敏男 ヤマハ 18 28:53.778
4 5 竹内吉弘 Honda 18 28:54.177
5 32 渡辺一馬 Honda 18 29:03.149
6 14 岩田裕臣 Honda 18 29:04.558
【ST600】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 39 酒井大作 カワサキ 18 28:04.722
2 1 安田毅史 Honda 18 28:04.769
3 9 大崎誠之 ヤマハ 18 28:12.001
4 76 渡辺篤 スズキ 18 28:18.271
5 5 寺本幸司 スズキ 18 28:20.530
6 53 須貝義行 ドゥカティ 18 28:21.220

【JSB1000】 【GP250】
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 伊藤真一 Honda 80
2 渡辺篤 スズキ 77
3 秋吉耕佑 スズキ 54
4 出口修 Honda 52
4 山口辰也 Honda 52
6 柳川明 カワサキ 45
ポイント一覧
 
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 横江竜司 ヤマハ 80
2 R.ウィライロー Honda 66
3 宇井陽一 ヤマハ 47
4 高橋巧 Honda 45
5 及川誠人 ヤマハ 43
6 秋田貴志 ヤマハ 27
ポイント一覧
【GP125】 【ST600】
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 中上貴晶 Honda 80
2 富沢祥也 Honda 49
3 菊池寛幸 Honda 47
4 竹内吉弘 Honda 44
5 仲城英幸 Honda 38
6 渡辺一馬 Honda 34
ポイント一覧
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 渡辺篤
スズキ 61
2 安田毅史 Honda 54
2 大崎誠之
ヤマハ 54
4 酒井大作 カワサキ 40
5 寺本幸司
スズキ 37
6 高橋 英倫 Honda 28
ポイント一覧
ページの先頭へ