全日本ロードレース選手権 Honda Racing
モータースポーツ > 全日本ロードレース選手権 > 第3戦 筑波サーキット 決勝
レース情報 決勝レポート フォトギャラリー
2006.05.14 Rd.03 筑波サーキット
スケジュール
Rd. Date
01 4/2
ツインリンクもてぎ
02 4/16
鈴鹿サーキット
03 5/14
筑波サーキット
04 5/28
オートポリスサーキット
05 8/27
スポーツランド SUGO
06 10/15
岡山国際サーキット
07 11/5
鈴鹿サーキット
第3戦 筑波サーキット
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JSB1000、2位伊藤、3位山口が表彰台獲得
GP250のウィライローはトップ争いを展開しての2位
GP125は中学生ライダー中上が開幕2連勝
決勝日:2006年5月14日(日)
会場:茨城県筑波サーキット 天候:曇りのち晴れ コースコンディション:ドライ 気温:18.3℃ 観客数:1万1500人
リザルト&ポイント

 第2戦がJSB1000のみの開催であったため、JSBは第3戦目、他のクラスは2戦目の戦いとなる筑波サーキット戦。全クラスがそろって金曜日のフリー走行が行われた。

第3戦 筑波サーキット
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第3戦 筑波サーキット
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 天候は晴天となり、汗ばむほどの陽気となった。JSB1000は秋吉耕佑選手(スズキ)が56秒437でトップタイムを記録した。2番手が中須賀克行選手(ヤマハ)、3番手に渡辺篤選手(スズキ)、4番手に徳留和樹選手(ホンダドリーム無限RT)までが56秒台で続いた。A、B組に分けられた予選はあいにくの雨となりウエットに。A組の予選終了後に行われたB組は、雨とは思えない激しいアタック合戦となった。A組では渡辺選手が1分1秒413をマーク。それがB組の目標タイムとなり、更に激しいタイムアタックとなった。

 まず、秋吉選手が1分1秒118を叩き出しトップに立つ。このタイムでポールポジションは決定かと思われたが、直後に伊藤真一選手(KEIHIN Kohara R.T.)が1分1秒091を記録し秋吉選手を押さえつける鮮やかな走りでポールポジションをゲット。2番手に秋吉選手、3番手渡辺選手、4番手徳留選手、5番手山口辰也選手(ホンダドリームカストロールRT)、6番手中須賀選手、7番手柳川明選手(カワサキ)、8番手辻村猛選手(F.C.C.TSR)、9番手小西良輝選手(team HARC-PRO.)、10番手出口修選手(DyDo MIU Racing)、11番手手島雄介選手(F.C.C.TSR)が続いた。亀谷長純選手(team桜井ホンダ)は19番手。

 決勝朝は小雨がパラついていたが、天気は回復傾向にあり、JSBのウオームアップランでは完全にドライコンディションとなった。ここで、徳留選手がトップタイムとなる56秒977で唯一の56秒台を記録し好調をアピールした。2番手渡辺選手、3番手伊藤選手、4番手が57秒台で続いた。決勝は完全にドライとなり太陽が顔を出す陽気となる。

 スタートダッシュは秋吉選手。秋吉選手は積極的にレースをリード。2番手には山口選手がつけ、小西選手、渡辺選手、柳川選手、中須賀選手、伊藤選手、そして徳留選手が数珠つなぎで続いた。

 トップの秋吉選手を山口選手がプッシュ、小西選手も積極的な走りで2人をマークした。その争いに追いつこうとしていた中須賀選手と徳留選手が3ラップ目の第1ヘアピンで接触転倒、リタイアとなってしまう。亀谷選手も単独転倒でリタイア。秋吉選手と山口選手の争いに渡辺選手が小西選手をかわし迫る。伊藤選手も追い上げ、トップ争いに追いついた。トップ争いは秋吉選手、山口選手、渡辺選手、伊藤選手の4人に絞られた。その後方では、小西選手、柳川選手の5位争いが繰り広げられた。トップ争いはし烈なものとなり、その中から山口選手が飛び出し、19ラップ目にトップを奪う。だが、21ラップ目に猛追してきた渡辺選手が山口選手に襲いかかり、首位を奪う。

 伊藤選手も秋吉選手と山口選手をかわし、23ラップ目には2位に浮上する。そこから2人の息詰まるバトルが最終ラップまで続いた。伊藤選手は何度も渡辺選手に並びかけ勝負をかけたが、渡辺選手が一瞬早くチェッカーをくぐり抜けた。伊藤選手は無念の2位、山口選手は3位に滑りこんだ。4位秋吉選手、5位小西選手、6位出口選手、7位辻村選手、8位須貝義行選手(ドゥカティ)、そして9位に手島選手という結果になった。

 250ccのフリー走行トップは横江竜司選手(ヤマハ)、2番手に及川誠人選手(ヤマハ)、3番手に高橋江紀選手(DyDo MIU Racing)、4番手高橋巧選手(バーニングブラッドRT)がつけた。

 雨の予選、ポールポジションを獲得したのは横江選手。2番手に高橋巧選手、3番手に及川選手、4番手に小林龍太選手(バーニングブラッドRT)がフロントローに並んだ。

 ウオームアップでは横江選手がトップ。決勝は高橋江紀選手の好スタートで始まるが、追い上げた横江選手が首位に立ち、それをラタパー・ウィライロー選手(THAI HONDA CASTROL ENDURANCE)、3番手及川が追い、3台のトップ争いとなった。横江選手とウィライロー選手のトップ争いとなり、11ラップに最終入り口で前に出たウィライロー選手が前に出るが、13ラップ目に横江選手が1コーナーで前に出てトップに立った。最終ラップの最終コーナーの攻防となり、ウィライロー選手は勝負に出る。ふたりは並んで立ち上がりチェッカーをくぐり抜けるが、わずかに横江選手が先着、ウィライロー選手は2位となった。3位争いは及川選手、高橋巧選手、秋田貴志選手(ヤマハ)の3台で争われ、及川選手が3位、高橋巧選手は29ラップ目に秋田選手を捕らえ4位に浮上。5位秋田選手となった。

 125cc、フリー走行では話題の14歳、中学生ライダー中上貴晶選手(team HARC-PRO.)が1番手。井手敏男選手(ヤマハ)が2番手に入り、この2人が59秒台。以下、3番手仲城英幸選手(Jhaレーシング)、4番手富沢祥也選手(FRS)となった。ウオームアップランはハーフウエットの難しい路面の中、山田亮太選手(CLUB PLUS ONE)がトップ。中上選手は2番手、3番手に15歳の高校1年生、富沢選手がつけた。

 決勝はスタートで飛び出した富沢選手がトップとなるが、仲城選手が首位を奪い、それを3ラップ目に中上選手がパスしてトップに立つと、タイムアップしレースをリード。最終的には19秒もの大差をつけ開幕2連勝を飾った。2位には菊池寛之選手(BATTLE FACTORY)が追い上げ浮上、3位に冨沢選手が入った。

 ST600のフリー走行は渡辺篤選手(スズキ)、2番手新垣敏之選手(ヤマハ)、3番手酒井大作選手(カワサキ)、4番手に安田毅史選手(team HARC-PRO)がつけた。

 雨となった予選では渡辺選手がポールポジション、2番手に奥野正雄選手(ヤマハ)、3番手に安田選手、4番手鶴田竜二選手(カワサキ)がフロントローに並んだ。

 ウオームアップランは酒井選手、決勝スタートから飛び出した安田選手がファステストラップを叩き出し、レースを引っ張る。安田選手の背後には渡辺選手、奥野選手、高橋英倫選手(TEAM PLUS ONE)、鶴田選手がいた。

 周回を重ねると、安田選手と渡辺選手の2人が集団を抜け出し、一騎打ちの戦いが激しさを増した。安田選手はトップを死守、25ラップ目に渡辺選手がトップを奪うが、27ラップ目には安田選手が首位を奪い返す。激しい攻防が続き、最終ラップの最終コーナーで安田選手が勝負をかけるが、転倒しそうになり渡辺選手が勝利。2位に安田選手、3位に追い上げた新垣選手が入って表彰台に上がった。辻村選手は、接触転倒でマシンにダメージを負い、ピットインリタイアとなった。

 GP-MONO予選トップは山下祐選手(ヤマハ)、優勝は藤崎直之選手(スズキ)、2位山下選手、3位古川真一選手(ヤマハ)となった。

第3戦 筑波サーキット
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第3戦 筑波サーキット
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コメント

伊藤真一選手(JSB1000 2位)
「スタートがうまくいかなかったこともあって、自分のペースをつかむのが難しかった。離れていくトップ2台に追いつくのは無理かなと思ったら、渡辺選手と一緒にトップ争いに追いついた。今回のマシンの状況では第1コーナーがパッシングポイント、ここで駄目なら後はないと勝負をかけたがうまくいかなかった。なかなかマシンの状況を整えることが出来ていないが、次戦のオートポリスでは勝てるようにしたい」

山口辰也選手(JSB1000 3位)
「いつもは課題のスタートがうまくいって序盤からトップを走ることが出来たのに、途中からトラブルが出てしまい、それをカバーする走りをしていたら、だんだん無理が出てきた。せっかくの優勝のチャンスだったと思うと悔しい。それでも、このままでは表彰台も無理だと思っていたのに、表彰台に立つことができて良かった」

ラタパー・ウィライロー選手(GP250 2位)
「もう少しで勝てそうだったのに……。勝つことが出来なくて、すごく残念。少しトラブルが出てしまって、うまく走ることが出来なかった。でも、2位に入れたので、スタッフに感謝しています。応援ありがとうございました」

中上貴晶選手(GP125 優勝)
「今回は一番走っている筑波だったので自信がありました。金曜日のドライではサスペンションのセッティングも出ていて気持ちよく走れていました。金曜日にもレコード更新を狙っていたけど、ちょっと、届かなかった。予選は雨だったので、決勝ではレコードを出したいと思っていたけど、前に出てからは、周回遅れの人がいて、クリアラップで走ることが出来なかった。勝てたのは嬉しかったけど、レコードを出せなかったのが残念。次のオートポリスも勝てるようにがんばります」

安田毅史選手(ST600 2位)
「開幕戦がノーポイントなので、ここでは、絶対優勝しなければと思っていました。『絶対勝て』というチームからの至上命令もありましたし……。最後まで諦めずに勝負をかけましたが、届かなかった。でも、ライダーとしては、最高に楽しいバトルが出来ました。お客さんもきっと喜んでくれたと思います。皆が喜んでくれるレースを、これからもしたい。そして勝ちます」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【JSB1000】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 76 渡辺篤 スズキ 30 28:43.772
2 1 伊藤真一 Honda 30 28:43.932
3 2 山口辰也 Honda 30 28:46.546
4 11 秋吉耕佑 スズキ 30 28:54.265
5 10 小西良輝 Honda 30 28:56.076
6 55 出口修 Honda 30 29:04.225
【GP250】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 2 横江竜司 ヤマハ 30 29:23.028
2 7 R.ウィライロー Honda 30 29:23.028
3 4 及川誠人 ヤマハ 30 29:37.509
4 72 高橋巧 Honda 30 29:37.720
5 44 秋田貴志 ヤマハ 30 29:37.796
5 41 宇井陽一 ヤマハ 30 29:52.023
【GP125】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 73 中上貴晶 Honda 30 30:10.763
2 1 菊池寛幸 Honda 30 30:29.811
3 48 富沢祥也 Honda 30 30:29.885
4 2 仲城英幸 Honda 30 30:31.242
5 92 葛原稔永 Honda 30 30:36.969
6 20 菅谷慎一 Honda 30 30:36.969
【ST600】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
1 76 渡辺篤
スズキ 30 30:01.435
2 1 安田毅史 Honda 30 30:02.427
3 57 新垣敏之 ヤマハ 30 30:08.204
4 5 寺本幸司 スズキ 30 30:16.096
5 9 大崎誠之 ヤマハ 30 30:16.897
6 7 高橋英倫 Honda 30 30:17.120

【JSB1000】 【GP250】
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 渡辺篤 スズキ 52
2 伊藤真一 Honda 43
3 出口修 Honda 37
4 山口辰也 Honda 30
5 柳川明 カワサキ 28
6 秋吉耕佑 スズキ 26
ポイント一覧
 
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 横江竜司 ヤマハ 40
2 R.ウィライロー Honda 32
3 高橋巧 Honda 30
4 宇井陽一 ヤマハ 23
5 秋谷守 ヤマハ 18
5 高橋江紀 Honda 18
ポイント一覧
【GP125】 【ST600】
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 中上貴晶 Honda 40
2 菊池寛幸 Honda 32
3 仲城英幸 Honda 30
4 竹内吉弘 Honda 22
5 葛原稔永 Honda 18
6 井上誠 Honda 16
6 山田亮太 Honda 16
ポイント一覧
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 渡辺篤
スズキ 33
2 大崎誠之
ヤマハ 28
3 酒井大作
カワサキ 20
4 安田毅史 Honda 17
5 宮崎敦
ヤマハ 15
5 新垣敏之 ヤマハ 15
ポイント一覧
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