第2戦がJSB1000のみの開催であったため、JSBは第3戦目、他のクラスは2戦目の戦いとなる筑波サーキット戦。全クラスがそろって金曜日のフリー走行が行われた。
天候は晴天となり、汗ばむほどの陽気となった。JSB1000は秋吉耕佑選手(スズキ)が56秒437でトップタイムを記録した。2番手が中須賀克行選手(ヤマハ)、3番手に渡辺篤選手(スズキ)、4番手に徳留和樹選手(ホンダドリーム無限RT)までが56秒台で続いた。A、B組に分けられた予選はあいにくの雨となりウエットに。A組の予選終了後に行われたB組は、雨とは思えない激しいアタック合戦となった。A組では渡辺選手が1分1秒413をマーク。それがB組の目標タイムとなり、更に激しいタイムアタックとなった。
まず、秋吉選手が1分1秒118を叩き出しトップに立つ。このタイムでポールポジションは決定かと思われたが、直後に伊藤真一選手(KEIHIN
Kohara R.T.)が1分1秒091を記録し秋吉選手を押さえつける鮮やかな走りでポールポジションをゲット。2番手に秋吉選手、3番手渡辺選手、4番手徳留選手、5番手山口辰也選手(ホンダドリームカストロールRT)、6番手中須賀選手、7番手柳川明選手(カワサキ)、8番手辻村猛選手(F.C.C.TSR)、9番手小西良輝選手(team
HARC-PRO.)、10番手出口修選手(DyDo MIU
Racing)、11番手手島雄介選手(F.C.C.TSR)が続いた。亀谷長純選手(team桜井ホンダ)は19番手。
決勝朝は小雨がパラついていたが、天気は回復傾向にあり、JSBのウオームアップランでは完全にドライコンディションとなった。ここで、徳留選手がトップタイムとなる56秒977で唯一の56秒台を記録し好調をアピールした。2番手渡辺選手、3番手伊藤選手、4番手が57秒台で続いた。決勝は完全にドライとなり太陽が顔を出す陽気となる。
スタートダッシュは秋吉選手。秋吉選手は積極的にレースをリード。2番手には山口選手がつけ、小西選手、渡辺選手、柳川選手、中須賀選手、伊藤選手、そして徳留選手が数珠つなぎで続いた。
トップの秋吉選手を山口選手がプッシュ、小西選手も積極的な走りで2人をマークした。その争いに追いつこうとしていた中須賀選手と徳留選手が3ラップ目の第1ヘアピンで接触転倒、リタイアとなってしまう。亀谷選手も単独転倒でリタイア。秋吉選手と山口選手の争いに渡辺選手が小西選手をかわし迫る。伊藤選手も追い上げ、トップ争いに追いついた。トップ争いは秋吉選手、山口選手、渡辺選手、伊藤選手の4人に絞られた。その後方では、小西選手、柳川選手の5位争いが繰り広げられた。トップ争いはし烈なものとなり、その中から山口選手が飛び出し、19ラップ目にトップを奪う。だが、21ラップ目に猛追してきた渡辺選手が山口選手に襲いかかり、首位を奪う。
伊藤選手も秋吉選手と山口選手をかわし、23ラップ目には2位に浮上する。そこから2人の息詰まるバトルが最終ラップまで続いた。伊藤選手は何度も渡辺選手に並びかけ勝負をかけたが、渡辺選手が一瞬早くチェッカーをくぐり抜けた。伊藤選手は無念の2位、山口選手は3位に滑りこんだ。4位秋吉選手、5位小西選手、6位出口選手、7位辻村選手、8位須貝義行選手(ドゥカティ)、そして9位に手島選手という結果になった。
250ccのフリー走行トップは横江竜司選手(ヤマハ)、2番手に及川誠人選手(ヤマハ)、3番手に高橋江紀選手(DyDo
MIU Racing)、4番手高橋巧選手(バーニングブラッドRT)がつけた。
雨の予選、ポールポジションを獲得したのは横江選手。2番手に高橋巧選手、3番手に及川選手、4番手に小林龍太選手(バーニングブラッドRT)がフロントローに並んだ。
ウオームアップでは横江選手がトップ。決勝は高橋江紀選手の好スタートで始まるが、追い上げた横江選手が首位に立ち、それをラタパー・ウィライロー選手(THAI
HONDA CASTROL ENDURANCE)、3番手及川が追い、3台のトップ争いとなった。横江選手とウィライロー選手のトップ争いとなり、11ラップに最終入り口で前に出たウィライロー選手が前に出るが、13ラップ目に横江選手が1コーナーで前に出てトップに立った。最終ラップの最終コーナーの攻防となり、ウィライロー選手は勝負に出る。ふたりは並んで立ち上がりチェッカーをくぐり抜けるが、わずかに横江選手が先着、ウィライロー選手は2位となった。3位争いは及川選手、高橋巧選手、秋田貴志選手(ヤマハ)の3台で争われ、及川選手が3位、高橋巧選手は29ラップ目に秋田選手を捕らえ4位に浮上。5位秋田選手となった。
125cc、フリー走行では話題の14歳、中学生ライダー中上貴晶選手(team
HARC-PRO.)が1番手。井手敏男選手(ヤマハ)が2番手に入り、この2人が59秒台。以下、3番手仲城英幸選手(Jhaレーシング)、4番手富沢祥也選手(FRS)となった。ウオームアップランはハーフウエットの難しい路面の中、山田亮太選手(CLUB
PLUS ONE)がトップ。中上選手は2番手、3番手に15歳の高校1年生、富沢選手がつけた。
決勝はスタートで飛び出した富沢選手がトップとなるが、仲城選手が首位を奪い、それを3ラップ目に中上選手がパスしてトップに立つと、タイムアップしレースをリード。最終的には19秒もの大差をつけ開幕2連勝を飾った。2位には菊池寛之選手(BATTLE
FACTORY)が追い上げ浮上、3位に冨沢選手が入った。
ST600のフリー走行は渡辺篤選手(スズキ)、2番手新垣敏之選手(ヤマハ)、3番手酒井大作選手(カワサキ)、4番手に安田毅史選手(team HARC-PRO)がつけた。
雨となった予選では渡辺選手がポールポジション、2番手に奥野正雄選手(ヤマハ)、3番手に安田選手、4番手鶴田竜二選手(カワサキ)がフロントローに並んだ。
ウオームアップランは酒井選手、決勝スタートから飛び出した安田選手がファステストラップを叩き出し、レースを引っ張る。安田選手の背後には渡辺選手、奥野選手、高橋英倫選手(TEAM
PLUS ONE)、鶴田選手がいた。
周回を重ねると、安田選手と渡辺選手の2人が集団を抜け出し、一騎打ちの戦いが激しさを増した。安田選手はトップを死守、25ラップ目に渡辺選手がトップを奪うが、27ラップ目には安田選手が首位を奪い返す。激しい攻防が続き、最終ラップの最終コーナーで安田選手が勝負をかけるが、転倒しそうになり渡辺選手が勝利。2位に安田選手、3位に追い上げた新垣選手が入って表彰台に上がった。辻村選手は、接触転倒でマシンにダメージを負い、ピットインリタイアとなった。
GP-MONO予選トップは山下祐選手(ヤマハ)、優勝は藤崎直之選手(スズキ)、2位山下選手、3位古川真一選手(ヤマハ)となった。
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