決勝日:6月13日(日) サーキット:ツインリンクもてぎ 観客:8000人 天候:曇り 気温:24.5℃
開幕から3レースを消化し、このもてぎ大会を終えると次戦は9月の菅生大会までインターバルとなる。前半戦の折り返しにふさわしい熱戦が繰り広げられた。梅雨入りしての開催となり天候が心配されたが、金曜日のフリー走行では雨が降ったり止んだりの不順な天候。JSB1000(JSB)ランキングトップの山口辰也(ホンダドリームカストロールRT)が好調な滑り出しを見せフリー走行でトップ、2番手には「やっと自分の走りが出来るようになった」と言う小西良輝(Team HARC-PRO)が浮上した。3番手には、事前テストから好調の伊藤真一(DDBOYS Racing)が付けた。予選はドライコンディションとなり、激しいタイムアタック合戦が見ものとなった。トップから7番手がレコードを更新する激戦で、小西がJSB初のポールポジションを獲得した。2番手には井筒仁康(チーム桜井ホンダ)、3番手に伊藤、4番手に山口と僅差で続き、Honda勢がフロントローを独占。以下、渡辺篤(スズキ)大崎誠之(ヤマハ)、北川圭一(スズキ)が続いた。
決勝朝は、雨の跡が残るウエットコンディション。だが決勝スタート時には完全ドライコンディションとなった。ホールショットを奪ったのは山口だが、すぐに伊藤が交わしトップに立つ。ハイペースで飛ばす伊藤は、オープニングラップからアドバンテージを築いた。スタートで出遅れた井筒は懸命に巻き返し、2ラップ目には2位に浮上するが、すでにトップ伊藤との差は2秒4と開き、ペースアップするも差はなかなか詰まらない。3位には森脇尚護(Team高武RSC)が付けた。オイルにのり転倒しそうになった山口は、そのアクシデントを挽回、7ラップ目には森脇を交わし3位となるが、井筒との差は6秒と開いていた。伊藤のハイペースは変わらず独走体制を築きつつあったが、15ラップ目に突然スローダウンしピットイン、リタイヤとなった。代わって首位に立った井筒は、危なげない走りで2位山口に11秒もの大差を付け、20ラップを走り切り独走優勝を飾った。山口は2位となり、ポイントランキングでのトップを死守。しかし、ランキング2位の井筒との差は2ポイントとなり、今後のタイトル争いから目が離せない展開となった。期待の小西はスタートでの出遅れが響き、5位でチェッカー。健闘した森脇は4位争いを展開するも、19ラップ目に転倒リタイアし涙を飲んだ。
250フリー走行は藤田浩司(ヤマハ)がトップ。予選では高橋裕紀(DyDo MIU Racing)が本領発揮し、予選最終ラップに自身のタイムを約1秒近く短縮するスーパーラップで底力を見せつけた。そして、2番手の亀谷長純(バーニング・ブラッドRT)、3番手の横江竜司(ヤマハ)、4番手の中須賀克行(ヤマハ)がフロントローに並んだ。決勝朝のウォームアップは横江がトップタイム。決勝では青山周平(Team HARC-PRO)がホールショットを奪ったが、直後に亀谷がトップに立つ。その亀谷を高橋が捕らえ首位に立つと、高橋は最終ラップまでトップを譲ることなく勝利し、2連勝を飾った。2位には亀谷、3位青山とHonda勢が表彰台を独占した。
125は葛原稔永(Honda熊本レーシング)がフリー走行でトップ。葛原は予選でも好調を維持してポールポジションを獲得した。ウォームアップランでは菊池寛幸(チームウイリー)がトップに付けた。決勝は、期待の葛原が接触転倒で戦列を早々に離れ、仲城英幸(Jhaレーシング)と小山知良(ヤマハ)、菊池がトップを争う。その中から菊池が遅れ仲城、小山との一騎打ちとなった。最終ラップでは何度もポジションを入れ替える攻防となったが、コントロールラインを仲城が一瞬早く駆け抜け、今季初優勝。125でV4の実績を持つ仲城の面目躍如となった。2位には小山、3位には菊池が入った。
ST600のフリー走行トップは安田毅史(Team HARC-PRO)だったが、ポールポジションは酒井大作(カワサキ)。ウォームアップでは宮崎敦(ヤマハ)がトップタイムを記録した。決勝スタート直後に3台が多重クラッシュし、赤旗中断のアクシデント。再スタートで飛び出した地元の安田が終始安定した速さを見せつけ独走優勝。自身の誕生日に華を添えた。2位は酒井、3位は鶴田竜司(カワサキ)となった。 |