Round05日本東北大会

IA1 決勝

2019.07.20(土)-21(日)

藤沢スポーツランド(岩手県)
天候:曇り
気温:22℃
コースコンディション:ドライ
観客:3100人

第5戦 東北大会

成田亮と山本鯨が互角の戦いを演じ、勝利を分け合う!

酷暑との戦い、盛夏の祭典などと称されることが多い藤沢の大会ですが、今年は土曜が例年並みの暑さだったものの、日曜には曇り空に覆われて涼しい環境下でのレースになりました。藤沢スポーツランドでは今大会に備えてコースが部分的にリニューアルされ、シケインの新設やコーナーの形状変更などが実施されました。

●IA1 ヒート1
ホールショットはTeam HRCの山本鯨。北原岳哲(カワサキ)を挟んで成田亮が続くと、すぐに成田が北原をパス。オープニングラップから、Team HRCライダー同士のトップ争いが開始されました。そして一度は成田が先行しましたが、すぐに山本が抜き返し、1周目を山本、成田、深谷広一(スズキ)、小島庸平(Bells Racing/SoCalMXTF)の順でクリアしました。

レース序盤、山本が成田を3秒ほどリードしながら、徐々に3番手以下を引き離していきました。5周目あたりから、山本のペースがやや落ち、これで山本と成田が再び接近。6周目、成田が再逆転に成功してトップに立ち、抜かれた山本は2秒ほど後方で成田をマークしていました。

ところが9周目になって、山本のラップタイムが再び急激に落ち、これで成田のリードが拡大していきました。レース終盤、粘りを見せたのは小島。12周目に、追走し続けていた深谷をついにパスして3番手に浮上すると、今度は山本に接近し、ラスト2周となった16周目には小島が先行しました。しかし最終ラップで山本が再逆転。レースは成田が独走で勝利し、山本が2位、小島は3位に入り、Honda勢の表彰台独占となりました。

●IA1 ヒート2
ホールショットを奪ったのは成田。これに山本と岡野聖(ヤマハ)、大塚豪太(T.E.SPORT)と星野優位(ヤマハ)が続きました。2周目以降、成田と山本と岡野がトップグループ、ここから遅れながら大塚と星野が4番手争いとなるセカンドグループを形成。ヒート1で3位だった小島は1周目9番手と出遅れましたが、4周目には7番手まで浮上しました。

レースが中盤に入っても、トップ争いは成田を1、2秒差で山本がマークする展開。3番手の岡野は8周目あたりからペースが落ち、これで優勝争いは成田と山本のマッチレースとなりました。11周目、大塚は星野の先行を許して5番手に後退すると、単独走行となりました。

トップ争いが動いたのは、レースがラスト2周を迎えるころでした。2番手の山本が成田に迫り、16周目に入ったところで先行すると、この周に最速ラップタイムを叩き出して、成田から約2秒のリードを奪いました。しかし最終ラップに、成田が前周の山本と互角の驚速タイムで猛追。両者が一度は並びました。しかしここは山本が守り、開幕戦以来となる今季3勝目。成田が2位となりました。大塚は5位でゴールしています。

 

コメント

山本鯨(IA1・2位/優勝)山本鯨
「ヒート1は、途中でいわゆる腕上がりの症状になってしまったのですが、かなりひどい状態で、痛みによりペースダウンしました。しかしこれは、自分のミスに起因すると考えています。1周目からトップに立ったので、成田選手を引き離そうとおかしな攻め方をしたことで、結果的にはリズムを崩してしまいましたし、ライン取りも悪かったと感じています。それを踏まえてヒート2は、絶対に勝負を急がないという作戦で挑みました。成田選手の後方であらゆることをシミュレーションして、ラスト3周か2周でトップに浮上すれば、そのまま引き離せると思いました。ところが最終ラップにミス。成田選手に詰め寄られてしまいました。勝利は手にしましたが、ここ数戦はそういう自分の甘さを露呈させるレースが続いているので、もう一度気を引きしめて夏のインターバルに取り組んでいきます」

成田亮(IA1・優勝/2位)成田亮
「ヒート2に関しては、自分の背後で山本選手にパッシングポイントをずっと探られてしまったことが敗因。ヒート1は途中で山本選手が後退したので、ヒート2も同じ展開になるかもという甘い考えも持ちながら、山本選手を引き連れたままトップを走り続けてしまいましたが、これは自分の判断ミスでした。序盤からもっと攻めの走りで、逃げきりを図ってみるなどの作戦を選択してみてもよかったのかもしれません。とはいえ、現在39歳ですが、練習の方法と量により年齢的な衰えをカバーできているということが、今回の大会でも実証できたと思います。残りは3戦。好きなコースばかりですし、負ける気はしません。富田俊樹選手も加えたTeam HRCでのトップ争いが続くと予想していますが、おもしろいレースで魅せながら、ポイントリードを拡大していきたいと思っています」

小島庸平(IA1・3位/7位)小島庸平
「藤沢スポーツランドは自分にとってゲンのよいコース。昨年も表彰台に立ちましたが、今年もまたヒート1で今季初表彰台に上がることができました。今年は、チームにIA2の大城魁之輔選手が加入したことで、正直なところ自分のレースだけに集中して臨むことができない状況。かなり忙しい環境にあって表彰台に立てたことを、とてもうれしく思っています。ヒート2は、スタートで出遅れて集団に飲み込まれてしまい、思うような成績ではありませんでしたが、いわゆるプライベーターの中では両ヒート総合成績でトップになれたので満足しています。2カ月後の第6戦は、地元となる近畿大会。もう一度表彰台に立てるよう、大城選手の2勝目達成を後押ししながら、自分の走りも磨いていきたいと思います」

芹沢勝樹(Team HRC監督)
「この大会から早くも今シーズンの後半戦に突入し、これが終わると2カ月近いインターバルが待っていることから、ここでライバルメーカーにさらなる差をつけ、気持ちよくインターバルを迎えるというイメージを持っていました。まさにその通りとなり、まずは安心しました。残念ながらライバルチームの選手がケガにより欠場する状況でしたが、Team HRCのライダーによる白熱したトップ争いが両ヒートで展開されたことで、会場のお客様に楽しんでいただけたと思います。次戦まで2カ月近くありますし、リフレッシュにも努めながら、チームとしてさらなるレベルアップも狙っていきます。その第6戦近畿大会は、AMA(モトクロス選手権)のシーズン終了後となるため、開幕戦以来となる富田俊樹のスポット参戦を予定しています。前戦のヒート2に続いて今大会ヒート1でも、Hondaが表彰台を独占しましたが、次戦はTeam HRCによるトップ争いと表彰台独占で、Hondaのファンを楽しませたいと思います」

リザルト

ヒート1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1114成田亮Honda1733'30.805
2400山本鯨Honda17+00'34.843
344小島庸平Honda17+00'37.565
48岡野聖ヤマハ17+00'38.616
551深谷広一スズキ17+00'50.920
6155大塚豪太Honda17+00'55.812
7166星野優位ヤマハ17+01'06.335
846小林秀真スズキ17+01'12.516
945安原志カワサキ17+01'26.875
106星野裕Honda17+01'31.070
 
1223長門健一Honda17+02'00.562
1417小野千成Honda16+1Lap
1624道脇白龍Honda16+1Lap

ヒート2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1400山本鯨Honda1733'19.966
2114成田亮Honda17+00'00.554
38岡野聖ヤマハ17+00'54.907
4166星野優位ヤマハ17+01'06.057
5155大塚豪太Honda17+01'11.490
646小林秀真スズキ17+01'17.573
744小島庸平Honda17+01'24.662
851深谷広一スズキ17+01'25.281
96星野裕Honda17+01'26.158
1045安原志カワサキ17+01'51.371
 
1217小野千成Honda16+1Lap
1323長門健一Honda16+1Lap
1724道脇白龍Honda16+1Lap

ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
1114成田亮Honda225
2400山本鯨Honda211
351深谷広一スズキ168
48岡野聖ヤマハ164
54小方誠カワサキ144
6155大塚豪太Honda138
7166星野優位ヤマハ137
844小島庸平Honda133
96星野裕Honda113
1046小林秀真スズキ105
1423長門健一Honda66
15322横澤拓夢Honda57
17718富田俊樹Honda40
1824道脇白龍Honda36
1917小野千成Honda32
2577鈴木涼太Honda8

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