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リザルト ポイント
第3戦 スポーツランドSUGO 第3戦 スポーツランドSUGOview

IA1の増田一将が、ヒート1で3位表彰台!
IA2の平田優は、2大会連続となる総合優勝!

2008年5月11日(日)
決勝
会場:宮城県・スポーツランドSUGO
天候:雨のち曇り
気温:11℃
コースコンディション:ミディアムからハード
観客:8600人

第3戦は、宮城県のスポーツランドSUGOで開催。ハードな路面と、ハイスピードでダイナミックなレイアウトを特徴とするコースだ。過去2年間は、3月末に行われていた春のSUGO大会だが、今年は5月開催となった。

しかし、この週末は天候に恵まれなかったこともあり、気温は初春なみ。予選が行われた土曜日は曇りで最高気温が14℃程度、日曜日の最高気温は11℃にとどまった。また、土曜日夕方から日曜日朝まで小雨が降り続いたものの、決勝レースが始まるころには雨は上がった。

開幕戦で負傷し、この大会での復帰を目指していたIA1の熱田孝高(TEAM HRC)は、万全の体調で復帰するため、前戦に続きこの大会も欠場している。

▼IA1(450/250)ヒート1
TEAM HRCの増田一将は、1周目を5番手でクリア。HondaサポートチームのTeam BASからエントリーする福留善秀は大きく出遅れ、オープニングラップを21番手で通過した。2周目、増田は溝口哲也(カワサキ)をパスして4番手に浮上。3周目に若干ペースアップすると、4周目以降は安定したペースで周回を重ねていった。

そして、増田は8周目にトップ争いから脱落してきた小島庸平(スズキ)を難なくパスして、3番手まで順位を上げた。周回ごとにわだちやギャップが増える路面コンディションのなか、増田はさらにペースを上げて、9周目にはこのヒートのベストラップを記録。その後も3周にわたり、そのハイペースを維持した。

以降も、大きく崩れることなく周回を重ねた増田は、3番手のポジションをキープして18周のレースをフィニッシュ。2大会連続で表彰台に上がった。福留は、11周目に11番手まで順位を上げ、レース後半はそのポジションを守ってチェッカーを受けた。なおレースは、1周目からトップに立った成田亮(ヤマハ)が制した。

▼IA1(450/250)ヒート2
福留が好スタートを切って、スタート直後は3番手を走行。小島にパスされたものの、1周目を4番手でクリアした。一方の増田は、スタートで出遅れて、1周目10番手と苦しい展開。しかし、2周目に一気に3台をパスして、まずは7番手まで順位を上げると、前を走るライバルたちとの差を、徐々に削っていった。

増田は、レースが後半に突入した10周目に、釘村太一(ヤマハ)をパス。さらにその次周には、9周目にポジションを1つ下げた福留を抜いて、5番手に浮上した。この段階で、4番手を走っていた釘村忠(ヤマハ)との差は5秒以上。しかし増田は、それでも諦めることなくハイペースをキープして、さらなる順位アップを狙った。

これにより増田は、ラスト2周の段階で釘村忠の約2秒後方にまで迫った。最終ラップ、3番手を走行していた小島のペースが落ちたため、小島から増田までの3台が接近。増田は、最後のスパートをかけた。しかし、残念ながら逆転はならず、増田は5位でフィニッシュした。福留は8位でゴールした。また、1周目から逃げた成田は2連勝を飾っている。

▼IA2(250/125)ヒート1
平田優(TEAM HRC)は1周目を4番手でクリア。3周目に3番手へと浮上すると、トップを走る小島太久摩(ヤマハ)と、2番手の井上眞一(カワサキ)を追った。しかし平田は、レース序盤はペースが上がらず、井上との差を詰められずにいた。7周目、トップを走っていた小島が転倒。しかし同じ周に渡辺学(ヤマハ)に抜かれたため、平田の順位は変わらなかった。

すると10周目、今度は小島に代わりトップに立った井上が転倒。これにより平田は2番手に浮上すると、その次周からペースアップを果たした。そして、ラスト3周となった15周目に、このヒートのファステストラップを記録して、トップの渡辺との差を詰めた。しかし、周回遅れが多くいたこともあり、残り2周で3秒差を逆転することができず、平田は惜しくも2位のままゴールとなった。

▼IA2(250/125)ヒート2
ヒート1に続き好スタートを切った平田は、ホールショットの小島に続いて1コーナーをクリアすると、すぐさま小島をパスしてトップに浮上。このヒートでは、レース序盤から快調にペースアップを果たし、4周目にはライバルたちのベストラップより1秒近くも速いファステストラップを叩き出すなどして、2番手以下を引き離しにかかった。

7周目エンドの段階で、約7秒のアドバンテージを築き上げた平田は、その後、後続との差を気にしつつ、余裕のクルージングラップ。平田に追いつくライバルはなく、そのままゴールして今季3勝目を挙げた。これにより平田は、両ヒートの総合成績でも、2大会連続でトップとなり、ポイントランキングでも首位をキープした。

コメント

増田一将(IA1・3位/5位)

「予選の順位が11番手と悪く、いいスターティンググリッドが選べませんでした。このコースは、どうしてもイン側が一番有利です。雨が降らなければ大外という選択もあったのですが、今日の状況ではとてもリスキーだったので、真ん中くらいのグリッドを選びました。ヒート1は、出遅れはしましたが、そこそこの順位で1周目を戻ってこられて、一時は2番手の新井選手(カワサキ)まで近づいたのですが、そのあとにちょっとバタバタしてしまい、付かず離れずの状態でゴールとなりました。ヒート2は、やはり出遅れてしまい、また路面状況が変わっていたので、レース序盤はいいラインを見つけられずにいました。終盤になって、ようやく自分の走りができるようになったのですが、3位に上がるには少し時間が足りませんでした。今回は、自分の中に迷いがあったと思います。ただ、次は好きなコースですし、あまり気負うことなくがんばります」

福留善秀(IA1・11位/8位)

「前回のレースでちょっとケガをしてしまい、それほど深刻な状態ではなかったのですが、それでもこの大会までの間に1回しかバイクに乗ることができませんでした。今回の結果は、乗り込み不足も影響していると思います。ただそれ以前に、今季はまだ自分の走りができていない感じです。ミスも多いし、走りの線が細いというか、とにかく思うように走れていません。でも、悩んでいてもしかたがないので、とにかく乗り込んで、次戦の中国大会では、せめて両ヒートで表彰台に上がれるくらいまで、レベルアップしたいと思います。そして第5戦九州大会では、地元の熊本で優勝争いができるようにしたいです」

平田優(IA2・2位/優勝)

「雨が降ったので決勝日の朝は難しいコースコンディションで、公式練習では転倒しました。そのためヒート1のレース序盤は、転倒のリスクだけは避けたかったこともあり、手堅く走りました。レース終盤にペースを上げて、トップを奪おうと狙ったのですが、周回遅れに詰まったりして、うまくいきませんでした。ただ、いつもヒート2の方が調子はいいので、結果はあまり気にしていませんでした。そしてヒート2は、まさに狙い通りの展開になりました。あれで勝てなかったらどうしようもない、というほどのスタートダッシュが決まりました。今回、バイクもすごくコースと合っていて攻めやすく、バイクに助けられた部分も多かったです。第5戦まで連戦が続きますが、攻めの走りで全部の大会で総合優勝が取れるよう、気を引き締めていきたいと思います」

渡部誠多|TEAM HRC 監督

「IA1の増田は、マシンセッティングに手間どり、予選上位に食い込むことができませんでした。ここは、予選の順位がスタート直後の順位に大きく影響するコースなので、非常に苦しい展開となりました。しかし決勝では、うまく切り替えができて、ヒート1では3位という好成績を残すことができました。難しい流れの中では、いい結果が残せたと思います。次戦以降、予選から集中できるような環境を、チームとして作っていきたいと思います。第4戦は増田が得意とするコースなので、次こそいい流れがつかめると信じています。

IA2の平田は、今大会でも両ヒート優勝を狙っていましたが、ヒート1は2位という結果でした。それでもヒート2では、きっちり修正して優勝し、総合優勝も獲得しました。昨年からやってきたさまざまな取り組みが、着実に成果となっていると思います。今年の平田は、マシンとの一体感もあり、チームとしても今後のレースを非常に楽しみにしています。

なお、熱田は、ケガの状態もよくなり、来週からはリハビリ走行を開始して、第4戦からの復帰を目指します。次戦は3名体制で臨めそうなので、Hondaファンのみなさん、ぜひ広島に応援に来てください!」

決勝リザルト

IA1 : ヒート1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11成田亮ヤマハ 18 33:37.075
2331新井宏彰 カワサキ 18 +00:09.452
34 増田一将 Honda 18 +00:20.351
444小島庸平スズキ 18 +00:39.796
513田中教世カワサキ 18 +00:40.242
614釘村太一ヤマハ 18 +00:59.609
952辻健二郎Honda 18 +01:20.623
11952福留善秀Honda 18 +01:21.975
12 11 小方誠 Honda 18 +01.33.161
15 18芹沢直樹Honda 17 +1Lap
16 8 高濱龍一郎 Honda 17 +1Lap
17 25鈴木友也Honda 17 +1Lap
20 23 片平竜英 Honda 17 +1Lap
23 30片倉久斗Honda 16 +2Laps
24 93 太田幸仁 Honda 16 +2Laps

IA1 : ヒート2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11成田亮ヤマハ1833:11.192
244小島庸平スズキ18+00:29.268
3121釘村忠ヤマハ18+00:30.252
44増田一将Honda18+00:31.510
514釘村太一ヤマハ18+00:54.883
613田中教世カワサキ18+01:03.241
7952福留善秀Honda18+01:04.820
1111小方誠Honda18+01:08.839
1352辻健二郎Honda18+01:47.235
1425鈴木友也Honda18+01:59.778
168高濱龍一郎Honda17+1Lap
1823片平竜英Honda17+1Lap
2030片倉久斗Honda17+1Lap
2393太田幸仁Honda16+2Laps
2518芹沢直樹Honda13+5Laps

※6月4日に開催された臨時中央スポーツ委員会により、2位入賞した331号車の失格が決定。同日リザルトが改訂された(2008年6月4日MFJ発表)。

IA2 : ヒート1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 103 渡辺学 ヤマハ 17 33:25.894
2197平田優Honda 17 +00:04.960
3 935 小島太久摩 ヤマハ 17 +00:21.806
4 555 加藤吏一 カワサキ 17 +00:22.475
5 41 井上眞一 カワサキ 17 +00:24.281
6111勝谷武史カワサキ 17 +00:29.253
8 42 深谷広一 Honda 17 +00:38.865
1350星野優位Honda 17 +01:07.170
1959富田俊樹Honda 17 +01:47.624
20 03 出口隼飛 Honda 16 +1Lap
2368黒澤良太Honda 16 +1Lap

IA2 : ヒート2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 197平田優Honda 1732:20.627
2 935小島太久摩ヤマハ 17 +00:03.693
3 103渡辺学ヤマハ 17 +00:16.960
4 444 星野裕 スズキ 17 +00:19.501
5 42 深谷広一 Honda 17 +00:35.509
6 41井上眞一カワサキ 17 +00:40.353
12 59富田俊樹Honda 17 +01:01.832
17 03出口隼飛Honda 17 +01:33.929
19 68黒澤良太Honda 17 +01:44.108
26 50 星野優位 Honda 16 +1Lap
29 08 飯沼泰裕Honda 16 +1Lap

ポイントスタンディング

IA1

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1成田亮ヤマハ137
2増田一将Honda112
3新井宏彰カワサキ111
4小島庸平スズキ102
5北居良樹スズキ86
6釘村太一ヤマハ79
9小方誠Honda72
13辻健二郎Honda53
14福留善秀Honda51
17鈴木友也Honda31
18高濱龍一郎Honda18
20芹沢直樹Honda14
23片平竜英Honda7
24片倉久斗Honda2

IA2

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 平田優 Honda 135
2 渡辺学 ヤマハ 116
3 小島太久摩 ヤマハ 112
4 勝谷武史 カワサキ 105
5 井上眞一 カワサキ 99
6 深谷広一 Honda 90
12 富田俊樹 Honda 40
17 星野優位 Honda 30
27 出口隼飛 Honda 8
30 黒澤良太 Honda 4

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