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日本 近畿・名阪スポーツランド
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ROUND
#08
SEPTEMBER 09, 2007
リザルト ポイント

熱田がヒート1で2位入賞、増田もヒート2で2位入賞を果たす

第8戦 近畿・名阪スポーツランド
2007年9月9日(日)・決勝
会場:名阪スポーツランド
天候:晴れのち曇り、一時雨
気温:29℃
コースコンディション:ドライ
観客:1万5862人

全10戦開催となる全日本モトクロス選手権シリーズは、約1カ月半の夏休みを終えて、いよいよシーズン終盤戦に突入した。ラスト3戦の最初の舞台となったのは、今季第2戦でも使用された名阪スポーツランド。サンド質の路面ならではの深いワダチができやすく、トリッキーなジャンプも多いテクニカルコースである。

第8戦 近畿・名阪スポーツランド

TEAM HRCからIA1クラスに参戦する熱田孝高と増田一将は、熱田が予選3番手、増田が同4番手で決勝へ進出。またIA2クラスに参戦する平田優も、予選を2番手でクリアし、好グリッドから決勝レースに臨むことになった。なおIA1クラスでは、Honda DREAM RTの高濱龍一郎も快走をみせ、予選ヒートレースをトップでゴールした。

決勝が行われた日曜日は、朝から晴天に恵まれて気温も上昇。しかし昼休みを迎えたころから雲が増え、決勝ヒート2は雨天レースとなった。ただし、水はけのよい路面ということもあり、路面コンディションへの影響はさほど大きくなかった。


▼IA1(450/250)ヒート1
熱田、増田、高濱、成田亮(ヤマハ)らが、スタート直後から激しいトップ争いを展開。ところが3コーナーで、熱田、成田、高濱が競り合う中、熱田と高濱が接触転倒。これにより、熱田が15番手、高濱が26番手で1周目を終えることになってしまった。その一方で、増田は成田をパスして1周目をトップでクリアした。

2周目、増田は成田に抜かれて2番手に後退するが、4周目に成田が転倒したため再びトップへ浮上。レース中盤はこの座を守り続けた増田だったが、12周目に転倒して成田の直後で再スタートすることになった。それでも、再逆転のチャンスを狙って力走した増田。ところがレースも残り2周半という16周目にマシントラブルが発生し、リタイアとなってしまった。

一方の熱田は、2周目に一気に順位を5つ上げるなどの激走で、10周目には3番手まで順位を回復。その次周に5番手へ後退するが、再び追い上げて、16周目には増田のリタイアにより3番手に浮上した。そして、ラスト2周となった17周目に、2番手を走っていた北居良樹(スズキ)をパス。そのままゴールして、2位表彰台に上がった。

▼IA1(450/250)ヒート2
増田がヒート1に続く好スタートで、1周目を2番手でクリア。また熱田は、1周目7番手というポジションからトップを狙う展開。高濱は、1周目18番手からの追い上げレースとなった。レース序盤、増田はヒート1で優勝した成田を追い、3周目にはベストラップを記録。しかし、成田との差はじりじりと拡大してしまう。

その後方では、熱田が2周目に6番手、4周目に5番手へと浮上すると、さらに前を走る小島庸平(スズキ)へと肉迫。ところが7周目に、まさかの転倒を喫して13番手まで後退。さらに9周目にも再び転倒して、16番手まで順位を下げてしまう。それでも、再びレースに復帰した熱田は、11位でフィニッシュ。不本意ながらも10ポイントを獲得した。

一方の増田は、最後まであきらめることなく成田を追い、逆転はかなわなかったものの2位でフィニッシュ。ランキング3位を死守した。高濱は、最終的には8位でゴールしている。

全日本選手権第9戦は10月の開催となるが、その間に熱田と増田は、モトクロス・オブ・ネイションズ(国別対抗世界選手権)に、日本代表選手として参加することが決まっている。

▼IA2(250/125)ヒート1
オープニングラップを制したのは、IAルーキーとなるTeam BAS with ITOMOの富田俊樹(Honda)。しかし富田は2周目にコースアウトし、大きく遅れてしまった。また、逆転でのタイトル獲得を果たすために、まずは地元に近いこのコースでの両ヒート優勝を狙う平田は、スタートで大きく出遅れ、1周目16番手と苦しい展開となってしまった。

さらに平田は、混戦が続く2周目に18番手へと後退。しかし4周目に1台をパスすると、その後は順調に追い上げを続けた。そして8周目には、このヒート2番手となるベストラップを記録。13周目には、6番手まで順位を上げた。しかし、序盤の出遅れが大きく響き、そのあとはこの位置で単独走行を続けての6位フィニッシュに終わった。

▼IA2(250/125)ヒート2
富田が再び好スタートを見せ、1周目3番手。平田はやや出遅れて、8番手でオープニングラップをクリアした。2周目、富田は今大会IA2クラス決勝におけるファステストラップを記録する激走で、2番手へと浮上。また平田も、3周目に6番手へと順位を上げた。ところがその後は、両者とも思うようにペースを上げられなかった。

富田は4周目に3番手へと順位を戻すと、その後は徐々に後退。12周目には7番手となってしまった。しかし、レース終盤になっても粘り強く走り続けた富田は、それ以下へは順位を落とすことなく、IA1年目としては称賛に値する7位でチェッカーを受けた。また平田は、苦しいレースを走り抜き、6位入賞を果たした。

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COMMENT

コメント

Yoshitaka Atsuta 熱田孝高(IA1・2位/11位)
 

「ヒート1は、3コーナーで成田選手とクロスラインになって、成田選手がアウトに出てきたのでインに入ったら、高濱選手とぶつかりました。成田選手とも接触したのですが、ポイントランキングのことを考えると、ここで転んでしまったのはアンラッキーでした。でも、2位まで追い上げられたのでよかったと思います。ヒート2はスタートに失敗して、そのあとはペースが上がらず、フープスで転倒。そのときにフロントブレーキレバーが下にずれてしまい、使えなくなってしまいました。さらに、転倒したときに頭を打っていて、ボーッとしたまま走っていたら、もう一度転んでしまいました。残り2戦、シリーズタイトルを獲得するには、非常に厳しい状況となってしまいました。でもまだ決まったわけではないので、最後まであきらめずにがんばりたいと思います。その前に、ネイションズをがんばってきます」

Kazumasa Masuda 増田一将(IA1・DNF/2位)
 

「ヒート1は、レース後半になってちょっと集中力を欠いてしまい、ライン取りをミスして転倒してしまいました。それでも、成田選手のすぐ後ろで復帰できたので、何とかもう一度トップに立とうと思って狙っていたのですが、マシンがストップしてしまいました。ヒート2は、スタートもよくて最初から2番手だったのですが、このヒートは成田選手のペースが速くて、ジリジリと離されてしまいました。でも、今日は安定して速く走れていたし、気持ち的にも攻めていたので、悪くはなかったと思います。ネイションズにはCRF250Rで参戦します。マシンを乗り替えないといけないので大変ですが、何とかがんばりたいと思います。同時に、全日本もそのあとに2戦控えているので、250の乗り方をズルズル引きずらないよう、気をつけたいと思います」

Yu Hirata 平田優(IA2・6位/6位)
 

「正直なところ、今日は話すことがありません。この1カ月半のインターバルの間、とにかくこの名阪で勝つために、準備してきました。テストも、走り込みも、トレーニングも、全部が順調でした。地元でピンピン(両ヒート1位)を決めて、次の弘楽園が勝負だと思っていました。とにかく、全くペースを上げることができませんでした。応援してくれているみんなや、もちろんチームにも、申し訳ないという気持ちでいっぱいです。でも、これでチャンピオンをあきらめたわけではないし、取るものは取らないといけないと思っているので、この1カ月でしっかりと立て直して、残り4ヒートはすべて勝てるよう、とにかくがんばります」

Seita Watanabe 渡部誠多
  TEAM HRC 監督
 

「熱田は、8月のインターバルを利用してAMAのレースに参戦し、安定した結果を残し、スキルも上がったと思います。ただこの大会では、ちょっとした気の緩みから、ミスを出してしまいました。どんなレースでも気を抜かずに結果を出す、という点が欠けていたと思います。増田は、ヒート1は残念ながらマシンのトラブルがあり、リタイアとなってしまいました。ただヒート2は、ちゃんと切り替えて、好成績を残してくれました。ライダー的には、両ヒートともいいレースだったと思います。平田は、名阪に向けて備えてきましたが、今週になって体調不良に陥ったこともあり、ベストの走りができませんでした。いずれにせよ、3選手とも大切な終盤戦で痛いミスを犯してしまいました。この1カ月で、何が課題なのかをしっかりと分析して、次の中国大会に向けて全力で、その対応をいたします。最後に、Hondaではマシン開発はもちろんのこと、ライダーのメンタルトレーニングというものにも力を入れています。今大会には、そこでお世話になっている山梨大学の遠藤教授が、わざわざ会場にいらっしゃってくださいました。結果こそ残せませんでしたが、教授のアドバイスによりライダーのメンタル的な成長を十分にうかがえる大会となりました。この場を借りて、遠藤教授に感謝申し上げます」

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RESULT × POINT

決勝リザルト

IA1:ヒート1
ROUND
#08
SEPTEMBER 09, 2007
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 982 成田亮 ヤマハ 18 32:10.437
2 1 熱田孝高 Honda 18 +00:17.88
3 15 北居良樹 スズキ 18 +00:29.67
4 5 出原忍 ヤマハ 18 +00:40.12
5 10 大河原功次 ヤマハ 18 +00:42.45
6 22 小方誠 Honda 18 +00:44.90
9 8 高濱龍一郎 Honda 18 +01:10.00
14 54 芹沢直樹 Honda 17 +1Lap
17 27 片平竜英 Honda 17 +1Lap
18 23 沼田誠司 Honda 17 +1Lap
20 94 片倉久斗 Honda 16 +2Laps
21 83 太田幸仁 Honda 16 +2Laps
24 4 増田一将 Honda 15 DNF
RT 61 杉山和起 Honda 8 DNF
IA1:ヒート2
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 982 成田亮 ヤマハ 18 32:07.445
2 4 増田一将 Honda 18 +00:03.33
3 44 小島庸平 スズキ 18 +00:25.33
4 22 小方誠 Honda 18 +00:26.46
5 10 大河原功次 ヤマハ 18 +00:33.56
6 411 中村友則 カワサキ 18 +00:48.69
8 8 高濱龍一郎 Honda 18 +01:01.89
11 1 熱田孝高 Honda 18 +01:16.63
19 23 沼田誠司 Honda 17 +1Lap
20 27 片平竜英 Honda 17 +1Lap
21 61 杉山和起 Honda 17 +1Lap
22 54 芹沢直樹 Honda 17 +1Lap
28 94 片倉久斗 Honda 16 +2Laps
29 83 太田幸仁 Honda 16 +2Laps
IA2:ヒート1
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 331 新井宏彰 カワサキ 18 32:12.738
2 41 尾崎友哉 ヤマハ 18 +00:08.71
3 101 小島太久摩 ヤマハ 18 +00:15.32
4 102 釘村忠 ヤマハ 18 +00:18.29
5 103 渡辺学 ヤマハ 18 +00:39.12
6 197 平田優 Honda 18 +00:47.21
8 45 深谷広一 Honda 18 +01:09.85
9 55 星野優位 Honda 18 +01:19.34
10 16 辻健二郎 Honda 18 +01:20.33
14 51 中堀敏宏 Honda 17 +1Lap
21 02 富田俊樹 Honda 17 +1Lap
22 99 黒澤良太 Honda 17 +1Lap
24 107 佐々木雅規 Honda 17 +1Lap
IA2:ヒート2
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 41 尾崎友哉 ヤマハ 18 32:04.247
2 101 小島太久摩 ヤマハ 18 +00:02.92
3 102 釘村忠 ヤマハ 18 +00:04.84
4 331 新井宏彰 カワサキ 18 +00:11.18
5 48 星野裕 スズキ 18 +00:14.52
6 197 平田優 Honda 18 +00:31.16
7 02 富田俊樹 Honda 18 +00:34.93
10 16 辻健二郎 Honda 18 +01:11.93
12 45 深谷広一 Honda 18 +01:26.85
24 55 星野優位 Honda 16 +2Laps
25 107 佐々木雅規 Honda 16 +2Laps
26 99 黒澤良太 Honda 14 DNF
RT 51 中堀敏宏 Honda 0 DNF
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暫定ポイントランキング

IA1
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 成田亮 ヤマハ 352
2 熱田孝高 Honda 320
3 増田一将 Honda 269
4 小島庸平 スズキ 265
5 北居良樹 スズキ 203
6 溝口哲也 カワサキ 201
8 高濱龍一郎 Honda 175
9 小方誠 Honda 175
18 芹沢直樹 Honda 70
20 沼田誠司 Honda 39
21 片平竜英 Honda 37
22 勝谷武史 Honda 26
26 杉山和起 Honda 15
27 納屋望 Honda 10
28 池田孝宏 Honda 10
30 片倉久斗 Honda 7
34 くわ垣竜斗 Honda 1
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IA2
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 新井宏彰 カワサキ 362
2 平田優 Honda 327
3 釘村忠 ヤマハ 283
4 小島太久摩 ヤマハ 276
5 尾崎友哉 ヤマハ 267
6 井上眞一 カワサキ 212
7 深谷広一 Honda 182
12 中堀敏宏 Honda 96
14 星野優位 Honda 89
16 辻健二郎 Honda 69
24 富田俊樹 Honda 30
30 黒澤良太 Honda 12
31 谷本功志 Honda 10
33 鈴木拓也 Honda 9
36 芹沢翔悟 Honda 5
37 安達広頼 Honda 5
40 佐々木雅規 Honda 4
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