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日本 北海道・わっさむサーキット
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ROUND
#06
JULY 08, 2007
第6戦 北海道・わっさむサーキット
リザルト ポイント

増田一将が3戦連続の総合優勝を達成! IA2では平田優がヒート1優勝!

第6戦 北海道・わっさむサーキット
2007年7月8日(日)・決勝
会場:わっさむサーキット
天候:晴れ
気温:29℃
コースコンディション:ドライ
観客:1万1500人

今季後半戦、最初の大会となる第6戦は、全日本モトクロス選手権開催コースとしては最北となる、北海道のわっさむサーキットで行われた。梅雨のない北海道らしく、旭川から30kmほど北の和寒町にある同コースは、土・日曜日とも晴天に恵まれて気温も上昇。このためライダーは、ライバルだけでなく暑さとの戦いも強いられることになった。

第6戦 北海道・わっさむサーキット

また、この強い日差しにより路面は乾燥し、コースには大量の土ぼこりが発生。後続ライダーの視界を奪った。狭くラインが限られたレイアウトということもあり、スタートの成否が勝利に向けて非常に重要なカギを握る大会となった。なおこのコースは、山の斜面に造られており、長い急勾配ストレートを特徴とする。さらに今大会では、コース各所に大量のもみ殻が入れられたため、路面コンディションも独特なものとなった。

HondaファクトリーチームのTEAM HRCからは、前半戦同様に熱田孝高と増田一将がIA1、平田優がIA2にエントリー。各クラス2組で行われた予選ヒートレースでは、3選手ともが実力通りの走りを披露し、いずれもこのレースをトップでゴールして、決勝に臨んだ。

▼IA1(450/250)ヒート1
ホールショットを奪ったT.E.SPORTの杉山和起(Honda)を、増田がすぐさまパスし、1周目からトップに立った。一方、熱田は1周目を7番手でクリアすると、5周目までは6番手をキープ。6周目に5番手へと上がったのをきっかけに追い上げを開始し、9周目に4番手、10周目には3番手へと浮上した。

そしてレースは後半戦に。この段階で、増田は依然としてトップをキープしていたが、6周目に2番手に浮上した成田亮(ヤマハ)との差は約1.5秒、熱田との差も約6秒と、後続をあまり引き離せずにいた。そして13周目、増田は成田にトップの座を明け渡してしまった。それでも増田は、成田をぴったりとマークし、再逆転のチャンスを待った。

すると、この2人に熱田がついに追い付き、先頭集団は三つどもえの戦いに発展。この中で熱田は、15周目に増田をパスすると、その勢いのまま成田の前に出た。しかしその直後、成田とのバトル中に接触してバランスを崩し、さらに直後にいた増田とも接触し、転倒してしまった。それでも、すぐさまレースに復帰した熱田は、ラスト2周で再び増田をパスし、最終的には成田、熱田、増田の順でチェッカーを受けた。

▼IA1(450/250)ヒート2
熱田が真っ先に1コーナーへ飛び込むがオーバーランし、代わって小島庸平(スズキ)と溝口哲也(カワサキ)がトップ2を形成。この2選手が、激しくバトルを繰り広げている間にスキを突いて、増田が再び1周目からトップに立った。そして、ヒート1の教訓を生かすように、序盤からハイペースで逃げ切りを図った。

一方、熱田は1周目を5番手でクリア。4周目に溝口を抜いて4番手に浮上するが、その後は出原忍(ヤマハ)を攻略できないまま、周回を重ねた。それでも、出原にパスされて3番手へと後退していた小島を11周目に抜くと、その次周には一気に出原へと接近。そして14周目、熱田はついに出原をかわし、2番手に浮上した。

2周目から独走状態を築いていた増田は、終始安定したペースで周回を重ね、しかも後続との差が10秒以上離れていた10周目には、このヒートの最速ラップまで叩き出し、圧倒的な速さを見せつけた。そして、そのままトップでフィニッシュして今季5勝目をマーク。2位には熱田が入賞し、TEAM HRCが1-2フィニッシュを飾った。

▼IA2(250/125)ヒート1
平田は、まずまずのスタートダッシュを見せる、1コーナーでライバルたちの先行を許し、1周目を6番手でクリア。しかしここから、少ないパッシングポイントながら1周に1台のペースでライバルをかわし、3周目には4番手へ浮上。さらに4周目には一気に2台をパスすると、6周目には小島太久摩(ヤマハ)を抜いてトップに立った。

ここから平田は、後続との差をジワジワと広げ、独走状態を築きかけた。ところがレース後半になると、小島をパスした釘村忠(ヤマハ)が平田に迫ってきて、終盤には2台のドッグファイト状態へ。そして一瞬ながら、平田は釘村の先行を許した。しかし最後は、平田が意地の走りで釘村を引き離してゴール。今季2勝目を挙げた。

▼IA2(250/125)ヒート2
平田は1周目7番手と、ヒート1と同じようなポジションからレースをスタート。ここから、2周目には6番手、4周目には4番手、6周目には3番手と、まずまずの追い上げをみせた。そして9周目には、シリーズタイトル争いで最大のライバルとなっている新井宏彰(カワサキ)もパスし、ついに2番手までポジションを上げた。

ところがこの段階で、トップを走る釘村との差は約10秒と、逆転は難しい状況となっていた。それでも平田は、あきらめることなくアクセルを開け続け、残り3周で約5秒差まで接近。さらに、ラスト2周となった18周目にこのヒートの最速ラップタイムを叩き出し、釘村にプレッシャーを与えた。しかし惜しくも約1.5秒届かず、2位でチェッカーを受けた。

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COMMENT

コメント

Kazumasa Masuda 増田一将(IA1・3位/優勝)
「ヒート1は、中盤であまりペースが上がらなくて、周回遅れに引っかかってラップタイムが落ちたときに、一気に成田選手に詰められてしまいました。そして、熱田選手も来て3台の争いになって、そのあとに接触して熱田選手だけが転んでしまいました。終盤、成田選手を抜けそうなポイントを見つけて、あとは勝負するだけだったのですが、残り3周のところでサインボードを見落として、次の周で残りが少ないと分かってバタバタしていたら、熱田選手に抜かれてしまいました。でも、トップ争いはできていたし、あまり深く考えずにヒート2に臨みました。このレースでも、1周目でトップに立ったのですが、こっちは熱田選手と成田選手が出遅れていたということもあり、前半でかなりのマージンを取れたので、すんなり勝てました。ミスもなく、ペースも安定していたと思います。ヒート1で失敗した部分を、うまく修正できたレースでした。この好調を、維持していきたいと思っています」
Yoshitaka Atsuta 熱田孝高(IA1・2位/2位)
 

「ヒート1はすごく面白いレースができたので、その点はよかったと思います。成田選手にブロックパスされて、ヨロけているところに増田選手が突っ込んできて、転んでしまいました。ポテッと転んだだけなのですが、タイムロスしてしまったのが痛かったです。あれさえなければ、勝てていたと思うので……。でも、そのあとにまた、抜けるところまで追いつけたので、よしとします。ただヒート2は、レース中盤まで前のライダーに引っかかりすぎました。スタートは出られたのですが、1コーナーでちょっとアクセルを開けすぎました。タイトル争いでは、また1ポイント離されてしまいましたが、何にせよ終わったことをとやかく言っても意味がないので、次からの4戦で巻き返せるよう、がんばります。次は、地元の仙台から近くて、得意な藤沢なので、まずはここでベストを尽くします!」

Yu Hirata 平田優(IA2・優勝/2位)
「ヒート1は優勝、ヒート2は2位でしたが、内容はヒート2のほうがよかったと思っています。ヒート1は、中盤でだいぶん逃げていたので、あれで勝てなかったらこのチームでレースしている意味がないと思います。ただ、終盤はケガの影響で手がしびれてしまい、ペースが上がらなかったので、少し大変でした。絶対に負けない、と思い続けて最後まで走りきりました。ヒート2は、スタートで出遅れて前に詰まってしまい、序盤のペースが上がらなかったのが響きました。スタートは、5秒前のボードが出てからバーが倒れるまでの時間が短くて、タイミングが合いませんでした。残り5分でトップとの差が縮まったので、抜けるかと思ったのですが、周回遅れが間に入ったこともあって、届きませんでした。次の藤沢も得意なコースなので、自分に負けず、今度は両ヒート優勝を目指してがんばります」
Seita Watanabe 渡部誠多
  TEAM HRC 監督
「増田は、ヒートレースの連勝はストップしましたが、これは意識していたことではないので、特に気にしていません。ヒート2ではしっかり優勝し、速さが健在であることをアピールできたと思います。熱田は、走りにバラツキがあり、なかなか実力を完全発揮するには至っていません。恐らく本人が、一番ストレスが溜まっていると思います。ただ、次は熱田が得意とする藤沢です。きっと、いいレースを見せてくれるはずです。また平田は、前大会で右ヒジを負傷し、これが復帰戦でした。それでも、出場する以上は勝つことを目標にしていました。そして、ヒート1は目標通りに優勝し、ヒート2は優勝こそ逃しましたが、非常に成長がうかがえる走りをみせてくれました。監督として、高く評価してあげたいと思います。両クラスとも、シリーズタイトル争いに関しては、終盤に巻き返す構想を練っています。TEAM HRCは、このままで終わるチームではありません。後半戦を見ていてください!」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

IA1:ヒート1
ROUND
#06
JULY 08, 2007
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 982 成田亮 ヤマハ 20 32:19.805
2 1 熱田孝高 Honda 20 +00:00.31
3 4 増田一将 Honda 20 +00:04.02
4 44 小島庸平 スズキ 20 +00:30.88
5 711 溝口哲也 カワサキ 20 +00:33.45
6 5 出原忍 ヤマハ 20 +00:36.91
10 8 高濱龍一郎 Honda 20 +00:52.59
12 22 小方誠 Honda 20 +00:57.08
15 23 沼田誠司 Honda 20 +01:25.92
17 54 芹沢直樹 Honda 19 +1Lap
20 35 くわ垣竜斗 Honda 19 +1Lap
21 61 杉山和起 Honda 19 +1Lap
24 83 太田幸仁 Honda 18 +2Laps
RT 27 片平竜英 Honda 14 DNF
IA1:ヒート2
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 4 増田一将 Honda 20 32:38.418
2 1 熱田孝高 Honda 20 +00:11.30
3 982 成田亮 ヤマハ 20 +00:20.58
4 5 出原忍 ヤマハ 20 +00:24.00
5 44 小島庸平 スズキ 20 +00:35.93
6 711 溝口哲也 カワサキ 20 +00:38.60
8 8 高濱龍一郎 Honda 20 +00:46.04
11 22 小方誠 Honda 20 +01:01.44
16 54 芹沢直樹 Honda 20 +01:43.62
18 23 沼田誠司 Honda 19 +1Lap
19 61 杉山和起 Honda 19 +1Lap
20 27 片平竜英 Honda 19 +1Lap
22 35 くわ垣竜斗 Honda 19 +1Lap
RT 83 太田幸仁 Honda 7 DNF
IA2:ヒート1
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 197 平田優 Honda 20 32:42.424
2 102 釘村忠 ヤマハ 20 +00:01.03
3 101 小島太久摩 ヤマハ 20 +00:04.21
4 103 渡辺学 ヤマハ 20 +00:06.04
5 331 新井宏彰 カワサキ 20 +00:06.89
6 46 須田純 カワサキ 20 +00:30.69
9 45 深谷広一 Honda 20 +00:46.71
16 55 星野優位 Honda 20 +01:24.96
21 02 富田俊樹 Honda 19 +1Lap
23 99 黒澤良太 Honda 19 +1Lap
25 107 佐々木雅規 Honda 19 +1Lap
26 16 辻健二郎 Honda 19 +1Lap
28 51 中堀敏宏 Honda 19 +1Lap
IA2:ヒート2
 
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 102 釘村忠 ヤマハ 19 32:19.463
2 197 平田優 Honda 19 +00:01.55
3 331 新井宏彰 カワサキ 19 +00:08.37
4 101 小島太久摩 ヤマハ 19 +00:26.68
5 45 深谷広一 Honda 19 +00:44.66
6 42 井上眞一 カワサキ 19 +00:49.38
15 02 富田俊樹 Honda 19 +01:26.86
17 16 辻健二郎 Honda 19 +01:28.09
19 51 中堀敏宏 Honda 18 +1Lap
20 55 星野優位 Honda 18 +1Lap
22 99 黒澤良太 Honda 18 +1Lap
RT 107 佐々木雅規 Honda 1 DNF
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暫定ポイントランキング

IA1
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 成田亮 ヤマハ 260
2 熱田孝高 Honda 243
3 増田一将 Honda 232
4 小島庸平 スズキ 198
5 溝口哲也 カワサキ 153
6 大河原功次 ヤマハ 144
11 高濱龍一郎 Honda 123
13 小方誠 Honda 119
18 芹沢直樹 Honda 54
20 勝谷武史 Honda 26
21 沼田誠司 Honda 26
23 片平竜英 Honda 21
24 納屋望 Honda 10
25 杉山和起 Honda 10
26 池田孝宏 Honda 6
27 片倉久斗 Honda 3
32 くわ垣竜斗 Honda 1
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IA2
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 新井宏彰 カワサキ 283
2 平田優 Honda 250
3 小島太久摩 ヤマハ 220
4 釘村忠 ヤマハ 198
5 尾崎友哉 ヤマハ 187
6 須田純 カワサキ 173
9 深谷広一 Honda 131
12 中堀敏宏 Honda 79
18 辻健二郎 Honda 47
19 星野優位 Honda 43
28 富田俊樹 Honda 12
29 谷本功志 Honda 9
32 芹沢翔悟 Honda 5
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