開幕戦の舞台は、昨年と同じくスポーツランドSUGO。土曜日の夜から雨が降り出した影響でコースの一部がマディになり、決勝日の午後にはコース各所に深いワダチが発生した。
▼IA1(450/250)ヒート1
熱田が最高のスタートダッシュを決め、1周目をトップでクリア。一方、増田はスタート直後のマルチクラッシュに巻き込まれて転倒。すぐに再スタートは切ったものの、大きく出遅れてしまう。増田は2周目に再び転倒し、19番手まで順位を落とす。また、今年からIA1に復帰した勝谷武史(Honda)は、1周目を4番手で終えるも次周に転倒して後退。今年からチームを移籍した小方誠(Honda)は勝谷の転倒で4番手に浮上し、7周目には3番手まで上がった。
トップを走行していた熱田は、レース中盤に成田亮(ヤマハ)に追いつかれ、約2周にわたって激しいバトルを展開。しかし、最後は成田に前へ出られてしまった。それでも熱田は、最終ラップに再び成田に肉迫し、僅差の2位でチェッカーを受けた。その後方では、2周目8番手から追い上げてきた高濱龍一郎(Honda)が、最終ラップに小方をパスして4位入賞を果たした。
▼IA1(450/250)ヒート2
トップを走る成田に大河原功次(ヤマハ)が続き、その後方から熱田が追い上げる。熱田は2周目に大河原をパスすると、その勢いのまま成田に襲いかかる。そして4周目、ついに熱田は成田を抜いてトップに浮上。追いすがる成田を引き離しにかかった。
一方、スタートで出遅れた増田も序盤で一気にジャンプアップ。1周目の8番手から6周目には4番手まで浮上し、前を走る勝谷を追った。レース中盤、熱田はこのヒートの最速ラップを記録しつつ、安定した走りで独走態勢を確立。増田も徐々に勝谷との差を詰めていった。
結局、レースは熱田が実力を存分に見せつけて優勝。勝谷が3位表彰台、その約1秒差の4位で増田がゴールした。なお、高濱は1周目19番手と大きく出遅れたものの、8位まで追い上げてゴール。小方は8番手まで上昇するも、転倒により16位でゴールした。
▼IA2(250/125)ヒート1
Hondaでの全日本選手権初レースに臨んだ平田は、スタートで大きく出遅れてしまい1周目を11番手でクリア。序盤から厳しい状況に追い込まれてしまった。しかし、2周目には9番手、3周目には早くも6番手とトップを猛追。ホールショットからの逃げ切りを図る新井宏彰(カワサキ)を追うべく、序盤から積極果敢に順位を上げていった。
レース中盤になると、再び降り出した雨が強くなりコースコンディションが変化。しかし、平田はなおも追撃を続け、レースが後半に突入した9周目には4番手まで浮上した。だが、序盤に付けられたトップ3台との差は大きく、最終的には4位でゴールとなった。なお、レースは新井がそのまま逃げ切って優勝した。
▼IA2(250/125)ヒート2
平田はヒート1の雪辱を果たすべく、今度は好スタートを切って1周目を3番手でクリア。2周目にはこのヒートの自己ベストタイムを記録して、2番手へと浮上した。これで平田の前にいるのは、ヒート1に続きトップを走る新井のみ。平田は深いワダチができつつある難しい状況の中、新井を猛追。
結局、平田は最後まで新井を逆転することはできなかったものの、3位以降を大きく引き離したまま2位でフィニッシュ。両ヒートの総合成績でも2位を獲得した。なお、このヒートでは18歳の星野優位(Honda)が、自己最高位となる6位でゴールしている。 |