全日本モトクロス選手権 Honda Racing
モータースポーツ > 全日本モトクロス選手権 > 第7戦 東北・藤沢スポーツランド 決勝
レース情報 決勝レポート フォトギャラリー
2006.07.16 Rd.07 東北・藤沢スポーツランド
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
SUGO・スポーツランドSUGO
02 4/9
近畿・名阪スポーツランド
03 4/23
関東・自動車安全運転センター
04 5/14
中国・世羅グリーンパーク弘楽園
05 6/11
九州・HSR九州
06 7/2
北海道・わっさむサーキット
07 7/16
東北・藤沢スポーツランド
08 9/3
近畿・名阪スポーツランド
09 10/8
中国・世羅グリーンパーク弘楽園
10 10/22
日本GP・スポーツランドSUGO
第7戦 東北・藤沢スポーツランド
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熱田選手が開幕戦以来の完全勝利で
2位以下とのポイント差を拡大!
決勝日:2006年7月16日(日)
会場:藤沢スポーツランド 天候:曇り時々晴れ 気温:28℃ コースコンディション:ウエット 観客:1万人
リザルト&ポイント

 第7戦の会場は、岩手県藤沢町にある藤沢スポーツランド。このコースは、一部区間に本来の土が残るものの、大部分が上質のサンドという設定。晴れでも雨でも独特のワダチやギャップが発生するため、その攻略が上位進出のカギともなる。

第7戦 東北・藤沢スポーツランド
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第7戦 東北・藤沢スポーツランド
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 予選が行われた土曜日は、午前中から雨模様。一時は大粒の雨が激しく叩きつけた。午後になると小康状態となったが、夜になってまた雨となった。ところが、日曜日の朝には雲の間から青空が見えるほど天気が回復。終日大きく崩れることがなく、コースの砂は最後まで完全なドライにはならなかったものの、徐々に乾いていった。

 前大会で熱田孝高選手がランキングトップに浮上、さらに増田一将選手が両ヒート制覇を達成し、勢いに乗るTEAM HRCからは、今回もこの2名がIA1クラスに参戦。熱田選手が予選トップ、増田選手が13番手から決勝へと臨んだ。なお、もう1名のTEAM HRC所属ライダーである福留善秀選手は、6月の九州大会で負傷したため、北海道大会に続き、今回も欠場している。

▼IA1(450/250)ヒート1
  大きな混乱のないきれいなスタートが切られ、熱田選手が1コーナーを立ち上がった段階で4番手をキープ。ホールショットを奪った溝口哲也選手(カワサキ)が3コーナーで転倒したため、難なく3番手に浮上。さらに釘村太一選手(ヤマハ)、成田亮選手(ヤマハ)を次々にパスし、熱田選手がオープニングラップからトップに立った。

 1周目終了時点で2番手以下は成田選手、加賀真一選手(スズキ)、釘村選手と続き、増田選手も5番手をキープ。そして3周目には、増田選手が釘村選手を抜いて4番手へと浮上した。一方、熱田選手は2周目にこのヒートの最速ラップを叩き出し、早くも逃げ切りの態勢。続く成田選手と加賀選手もベストラップで追いすがるが、その後は徐々に差が開いていった。

 熱田選手は終始、独走態勢をキープし、2位以下を20秒以上引き離す圧勝。2位に加賀選手、3位に成田選手という結果となった。増田選手は、釘村選手をパスした後は思うようにペースが上がらず、最後まで単独走行となるも、堅実に4位でフィニッシュ。ホンダドリームRTから参戦する高濱龍一郎選手は、難しいコースコンディションに手こずり、12位でゴールとなった。また、今大会で約1年ぶりに全日本復帰を果たした小方誠選手(Honda)が6位入賞と健闘した。

▼IA1(450/250)ヒート2
 ヒート1に続いてホールショットを奪ったのは溝口選手。その後に出原忍選手(ヤマハ)、釘村選手、加賀選手の順で1周目をクリアし、ヒート1優勝の熱田選手も5番手に続いた。また、増田選手も成田選手をはさんで、7番手で1周目のコントロールラインを通過した。

 2周目に、熱田選手は加賀選手と釘村選手を抜いて3番手。次の周には、出原選手をかわして2番手に。そして5周目、この日の最速ラップで溝口選手に迫った熱田選手が、トップへと浮上した。

 ヒート1同様、ここから熱田選手が後続との差をじわじわと拡大。最終的には、2位となった出原選手より10秒以上、3位の加賀選手より15秒以上早くゴールし、今季2度目のパーフェクトウインを達成した。一方の増田選手は、レース終盤まで5位をキープするも、ラスト3周となった14周目に転倒を喫し、7位でフィニッシュした。なお、高濱選手は1周目10番手から追い上げ、最後は小方選手を抑えて8位でゴールしている。

▼IA2(250/125)ヒート1
 ヒート1は、ホールショットを奪った小島庸平選手(スズキ)を、平田優選手(カワサキ)、井上眞一選手(カワサキ)、渡辺学選手(ヤマハ)が追う展開でスタートした。これに、CRF250Rを駆る星野優位選手(Honda)と勝谷武史選手(Honda)も続き、さらに同じセキレーシングモトロマンに所属する深谷広一選手(Honda)も、11番手から上位進出を狙った。星野選手はここから徐々に順位を下げてしまったが、深谷選手は4周目に8番手、勝谷選手は6周目に4番手まで浮上した。

 着実にポジションをばん回してきた勝谷選手は、7周目には3番手を走行する井上選手の背後へと迫った。ところが、ここで転倒を喫してしまい、順位を9番手までダウン。その後もあまりペースを上げられなかった勝谷選手は、9周目に7番手まで浮上すると、後半はその順位をキープして16周を走りきり、7位でフィニッシュした。チームメイトの深谷選手も、7周目に6番手に上がった後は順位の変動がなく、そのまま6位入賞となった。なお、星野選手は12位でゴールしている。

▼IA2(250/125)ヒート2
 小島選手がホールショット。勝谷選手は5番手で1周目をクリアし、さらに平田選手を間において、深谷選手が続いた。3周目、勝谷選手は平田選手に抜かれて6番手に後退。しかし、5周目には渡辺選手をパスして5番手、7周目には井上選手を抜いて4番手、そして9周目には須田選手をかわして、ついに表彰台圏内へと入った。なおも追撃の手を緩めない勝谷選手は、残り5周となる12周目にこのヒートの最速ラップを記録。これでトップ3台は、完全な接近戦となった。

 勝谷選手は、疲れの見えた平田選手を残り3周のところでパス。トップを走る小島選手に迫った。そして迎えた最終ラップ、必死に小島選手を追撃する勝谷選手だが、逆転には至らぬままコースの後半に突入した。するとここで、バックマーカーが小島選手の進路をふさぎ、この間に勝谷選手がトップに浮上。前大会ヒート2に続き、今季3勝目となる優勝を果たした。2位に小島選手、3位に平田選手。深谷選手は、1周目から最後まで同じ順位をキープしての7位フィニッシュとなった。

第7戦 東北・藤沢スポーツランド
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第7戦 東北・藤沢スポーツランド
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コメント

熱田孝高選手(IA1・優勝/優勝)
「今回は、両ヒートともスタートで前に出ることができなかったので、それが次回への課題として残ったと思います。あと、レース後半にもうちょっと攻められて、もっと後ろとの差を広げられればよかったと思うんですけど、まあ、よしとします。これで全日本はしばらく間が空きますけど、僕は今週末からアメリカに行って、再来週ワシューガルで行われるAMAナショナルに参戦してきます。6位以内を目標にがんばってきたいと思います。その後は日本に戻ってきて調整やテストを続ける予定ですけど、秋にはネイションズ(国対抗戦)もあるんで、そういったレースへの参戦も頭に入れつつ、もちろん全日本も毎戦勝つつもりで、あとはケガのないように、ここから先のシーズン後半も戦っていきたいと思います」

増田一将選手(IA1・4位/7位)
「予選からあまり調子がよくなくて、決勝はそういった状況の中でできる限りやろうという感じでした。ヒート1は地道なレースで、まずまずの成績を残すことができたと思います。ヒート2もレース後半までそんなに悪い感じではなかったんですが、ジャンプで斜めに着地したらフロントタイヤが滑って、そのまま転倒してしまいました。転倒したのがレース終盤だったこともあるんですけど、その後は集中力も切れてペースが上がらなくなってしまい、順位を落としたままゴールすることになってしまいました。北海道で両ヒート優勝できて、いい流れで臨んだ大会だっただけに、ちょっと残念な結果でしたけど、ポイントの取りこぼしはなかったので、納得はしています。これでちょっとインターバルがあるので、この間に立て直してまたシーズン終盤でがんばります」

高濱龍一郎選手(IA1・12位/8位)
「本当に自分らしくない走りだったと思うのですが、どちらのヒートもペースを上げることができませんでした。自分のコンディション的にはさほど悪くなかったのですが、今日のようなちょっとだけ水を含んだサンド路面が、あまり得意ではないようです。今季はここまで苦戦が続いていますけど、この1カ月ちょっとの夏休みを利用して、とにかく目いっぱいトレーニングして、残り3大会にかけたいと思います」

勝谷武史選手(IA2・7位/優勝)
「ヒート1は、追い上げていたのに転んでしまいました。その時にゴーグルが曇ったので、外したら、再び追い上げることができませんでした。ヒート2は、とりあえず2番手までは自力で追い上げることができました。最後は、かなり運がよかったですけど。そう考えると、全体的な展開は前回の北海道大会とすごく似ていますね。それだけに、ヒート1もあそこでもう少し踏ん張っていたら、もっといけたのかも、という点が残念です。かなりポイント差は開いてしまっているけど、まだまだチャンピオンをあきらめたわけではないので、残り3大会6ヒートを、すべて勝つつもりでがんばっていきます」

川村幸市 TEAM HRC監督
「熱田は両ヒートで優勝できましたけど、再来週のAMAナショナルで結果を出そうと思ったら、もっと突き放していないとダメだと思ったので、ヒート1が終わった後にも『もっといけるだろう』と言っておきました。そしてそういった、この先を、上を見る走りができるようになれば、もっと成績も安定してくるだろうと思います。増田に関しては、前回はすごくよかったのですが、今回は苦戦してしまいました。ただこれは、我々チームにもちょっと原因があって、彼が望む車体セッティングを出すのに、時間がかかってしまった。それを最後まで引きずってしまった感じです。全日本はこれでだいぶ間が空きますし、次回は福留も復活する予定ですので、ワン・ツー・スリーを目指して詰めていきたいと思います。これは、どのワークスチームにもいえることだと思うのですが、全員が自分の力を100%発揮できれば、表彰台独占も十分可能だと思っています。残り3戦で、チームをそこまで持っていけるよう、努力していきます」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【IA1:ヒート1】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 86 熱田孝高 Honda 16 33:09.829
2 4 加賀真一 スズキ 16 +20.69
3 982 成田亮 ヤマハ 16 +37.50
4 3 増田一将 Honda 16 +48.84
5 8 釘村太一 ヤマハ 16 +1:12.42
6 21 小方誠 Honda 16 +1:27.71
12 2 高濱龍一郎 Honda 16 +1:57.54
20 28 池田孝宏 Honda 14 +2Laps
21 106 くわ垣竜斗 Honda 14 +2Laps
RT 40 太田真成 Honda 11 DNF
RT 30 沼田誠司 Honda 10 DNF
【IA1:ヒート2】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 86 熱田孝高 Honda 16 32:34.763
2 6 出原忍 ヤマハ 16 +11.12
3 4 加賀真一 スズキ 16 +15.68
4 711 溝口哲也 カワサキ 16 +26.54
5 982 成田亮 ヤマハ 16 +37.98
6 8 釘村太一 ヤマハ 16 +40.44
7 3 増田一将 Honda 16 +46.49
8 2 高濱龍一郎 Honda 16 +52.85
9 21 小方誠 Honda 16 +56.95
18 30 沼田誠司 Honda 15 +1Lap
21 28 池田孝宏 Honda 14 +2Laps
25 106 くわ垣竜斗 Honda 14 +2Laps
RT 40 太田真成 Honda 4 DNF
【IA2:ヒート1】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 44 小島庸平 スズキ 16 34:29.141
2 197 平田優 カワサキ 16 +8.22
3 22 渡辺学 ヤマハ 16 +40.43
4 49 井上眞一 カワサキ 16 +44.96
5 331 新井宏彰 カワサキ 16 +1:20.38
6 47 深谷広一 Honda 16 +1:24.29
7 955 勝谷武史 Honda 16 +1:30.59
12 74 星野優位 Honda 16 +2:04.86
17 85 関川信一 Honda 15 +1Lap
19 98 安達広頼 Honda 15 +1Lap
21 72 伊藤昌弘 Honda 14 +2Laps
26 81 佐々木雅規 Honda 13 +3Laps
28 55 中堀敏宏 Honda 13 +3Laps
RT 107 小西龍馬 Honda 8 DNF
RT 65 杉本高規 Honda 7 DNF
【IA2:ヒート2】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 955 勝谷武史 Honda 16 33:14.015
2 44 小島庸平 スズキ 16 +2.85
3 197 平田優 カワサキ 16 +8.82
4 22 渡辺学 ヤマハ 16 +25.64
5 50 須田純 カワサキ 16 +27.96
6 49 井上眞一 カワサキ 16 +33.56
7 47 深谷広一 Honda 16 +34.33
10 74 星野優位 Honda 16 +1:20.07
12 55 中堀敏宏 Honda 16 +1:45.02
16 98 安達広頼 Honda 15 +1Lap
21 72 伊藤昌弘 Honda 15 +1Lap
25 85 関川信一 Honda 15 +1Lap
29 81 佐々木雅規 Honda 14 +2Laps
30 65 杉本高規 Honda 14 +2Laps
31 107 小西龍馬 Honda 13 +3Laps

【IA1】   【IA2】
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 熱田孝高 Honda 288
2 成田亮 ヤマハ 270
3 増田一将 Honda 246
4 溝口哲也 カワサキ 225
5 出原忍 ヤマハ 190
6 釘村太一 ヤマハ 177
7 小池田猛 ヤマハ 175
8 高濱龍一郎 Honda 166
9 加賀真一 スズキ 162
10 大河原功次 ヤマハ 148
17 福留善秀 Honda 70
ポイント一覧
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 小島庸平 スズキ 294
2 平田優 カワサキ 279
3 勝谷武史 Honda 264
4 新井宏彰 カワサキ 239
5 尾崎友哉 ヤマハ 209
6 井上眞一 カワサキ 208
7 渡辺学 ヤマハ 186
8 加藤吏一 カワサキ 175
9 深谷広一 Honda 175
10 須田純 カワサキ 163
ポイント一覧
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