全日本モトクロス選手権 Honda Racing
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2006.04.23 Rd.03 関東・自動車安全運転センター
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
SUGO・スポーツランドSUGO
02 4/9
近畿・名阪スポーツランド
03 4/23
関東・自動車安全運転センター
04 5/14
中国・世羅グリーンパーク弘楽園
05 6/11
九州・HSR九州
06 7/2
北海道・わっさむサーキット
07 7/16
東北・藤沢スポーツランド
08 9/3
近畿・名阪スポーツランド
09 10/8
中国・世羅グリーンパーク弘楽園
10 10/22
日本GP・スポーツランドSUGO
第3戦 関東・自動車安全運転センター
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熱田がベストラップを記録する猛追を見せ、両ヒートで3位に

決勝日:2006年4月23日(日)
会場:自動車安全運転センター 天候:曇り時々晴れ 気温:17℃ コースコンディション:ドライ 観客数:1万5500人

リザルト&ポイント

 関東大会として開催される第 3戦の舞台は、茨城県の自動車安全運転センター。一般的なサーキットと異なり、普段は各種の研修や訓練などに使用されている施設なので事前に練習走行が行えず、全ライダーがこの全日本開催時のみの走行となる。

第3戦 関東・自動車安全運転センター
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第3戦 関東・自動車安全運転センター
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 天候は、予選が行われた土曜日が快晴で、日曜日が曇り時々晴れ。日曜日は降雨が予想されていたが、前大会同様に最後まで雨が降ることはなかった。そのため、コースが乾燥し、時折強く吹く浜風でホコリが舞うコンディションとなった。また、コースは例年同様に幅が非常に狭く、パッシングポイントが少ないレイアウトなので、スタートダッシュがカギとなった。

 TEAM HRCは今回も、熱田孝高選手、増田一将選手、福留善秀選手の3人が、4ストロークマシンCRF450Rを駆って、IA1クラスに参戦。熱田選手は、前大会の予選中に転倒して負傷し、万全な体調とは言えない状態だったが、それでも予選をトップで通過。さらに増田選手も、熱田選手に迫る2番手で組別予選ヒートレースを終え、良い流れで決勝レースを迎えた。

▼ IA1(450/250)ヒート1
 福留選手はスタート直後から、溝口哲也選手 (カワサキ)、成田亮選手(ヤマハ)に続く3番手と好位置をキープ。熱田選手は8番手、増田選手は10番手、高濱龍一郎選手(Honda)は13番手で1周目をクリアした。4周目には熱田選手が6番手へと浮上。さらに5周目には、増田選手も7番手へとポジションアップを果たした。

 さらに前を狙う増田選手は、 6周目にベストラップを叩き出して熱田選手に接近。しかし、その3周後に転倒してリタイアを喫した。これで後方からのアタックを気にせずに済む熱田選手は、9周目にベストラップを記録するペースアップを行い、5番手へと浮上した。

 一方の福留選手は、後半に入っても小池田猛選手 (ヤマハ)から3番手を死守するレースを展開。このバトルに追いついた熱田選手が2台を次々にパスし、ついに表彰台圏内に浮上した。しかし、トップ2台とはすでに大きな差が付いており、そのまま3位でフィニッシュした。レースは成田選手が優勝し、溝口選手が2位。福留選手は残り10分で順位を3つ下げて6位、高濱選手は12位でゴールとなった。

▼ IA1(450/250)ヒート2
 熱田選手はホールショットこそ成田選手に譲ったものの、早々にトップに立ってオープニングラップをクリア。高濱選手も 4番手と好位置に付け、増田選手は9番手、福留選手は10番手で1周目を通過した。ここから、熱田選手と成田選手が手に汗握るドッグファイトを展開。コーナーやジャンプごとに順位を入れ替えるかのようなトップ争いが、10周にもわたって繰り広げられた。

 ところが、トップを争う 2人が11周目にコースアウトしかけ、熱田選手は3番手へと順位を下げた。すると、この間に追いついてきた増田選手が、12周目に熱田選手を抜いて2番手へ浮上。さらに次周には、成田選手を抜いてトップに立った。

 しかし、増田選手はすぐに抜き返され、その後は成田選手、増田選手、熱田選手が連なってのトップ争いを展開。だが、コース幅が狭いこともあって再度順位を入れ替えるには至らず、そのままのポジションでゴールとなった。一方、福留選手も順調に追い上げを続け、レース中盤で 5番手へ浮上。その後も安定したペースで周回を重ね、5位でフィニッシュした。なお、高濱選手は転倒などで順位を下げ、ノーポイントに終わっている。

▼ IA2(250/125)ヒート1
 小島庸平選手 (スズキ)、新井宏彰選手(カワサキ)、平田優選手(カワサキ)、井上眞一選手(カワサキ)らが2周目からトップグループを形成。この4人によるトップ争いは、最終ラップまで続いた。結局、リードを守り続けた小島選手が優勝、レース中盤に新井選手をパスした平田選手が2位、新井選手が3位という結果となった。

 Honda勢はいずれもスタートで出遅れてしまい、苦しい戦いとなった。中でも勝谷武史選手は、転倒によってスタート直後の1コーナーを最後尾で抜けることになってしまった。しかし、パッシングポイントのないこのコースで怒濤の追い上げを見せ、2周目には15番手、6周目には10番手まで浮上。最終的に6位まで追い上げてフィニッシュした。

▼ IA2(250/125)ヒート2
 スタート準備に手間取る勝谷選手を尻目にレースがスタート。勝谷選手は 1人だけ完全に遅れて1コーナーに進入することになった。しかし、勝谷選手はスタート直後からヒート1以上の驚異的な速さでライバルをパッシング。1周目エンドでは早くも18番手までばん回。レース折り返し地点となった10周目には、5番手まで浮上した。

 その後も追撃を続ける勝谷選手は、残り時間約 8分のところで2番手まで浮上。そして、その2周後には中盤からレースを引っ張っていた小島選手をパスし、ついにトップに立った。勝谷選手は残り3周でややペースを落とす余裕を見せつつ、トップでチェッカー。今季初優勝を達成した。なお、2位には小島選手、3位には尾崎選手が続いた。

第3戦 関東・自動車安全運転センター
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コメント

熱田孝高選手 (IA1・3位/3位)
「前戦の決勝に比べればだいぶ良い状態だったのですが、 100%と言うには程遠いほどケガ(前戦の予選中に転倒)が治っていなくて、両ヒートとも最後は腕に力が入らないような状態でした。負けて悔しいけれど、特にヒート2はすごく面白いレースができて、お客さんも喜んでくれたので、それは嬉しいです。幅が非常に狭いコースなので、ああいうバトルをすると後続が追い付いてきてしまうのがちょっと……。気持ちを切り替えて、次は頑張りたいと思います。次の中国大会までにしっかり体を治して、また優勝を狙っていきますので、ぜひ広島にも応援に来てください」

増田一将選手 (IA1・DNF/2位)
「ヒート 2は2位表彰台に上がれましたが、ヒート1を転倒でリタイアしているし、ヒート2も一度はトップに立ったレースだったので、何とも複雑な心境です。ヒート1は前転するように転倒し、バイクを壊してしまったのでリタイアすることにしました。ヒート2はスタートがあまり良くなかったのですが、うまく追い上げることができました。トップに立ったコーナーはずっと狙っていた場所で、その後に成田選手が仕掛けて来ることも予想してラインを変えましたが、入られてしまいました。その後は、一度手の内を見せていたコーナーをふさがれてしまい、後ろから熱田選手もアタックを仕掛けてきたので、難しい展開になってしまいました。次は勝ちたいです」

福留善秀選手 (IA1・6位/5位)
「ヒート 1は、スタートで前に出たら硬くなってしまいました。それでも何とか後続を抑えて走っていたのですが、熱田さんに抜かれた後にちょっと深追いしすぎて、余計に疲れて最後はポジションを下げてしまいました。でも、ヒート2はのびのびと走れて良かったと思います。前半は混戦の中でトップに逃げられてしまいましたが、後半はパッシングラインを見つけられ、前に出ることもできました。昨年の250から450になって、こういう狭いコースでのうまい乗り方を見つけるのに時間が掛かってしまいましたが、ヒート2の後半までには大分つかむことができました。次の広島はジャンプの多いコースなので、もっと前でゴールしたいです」

高濱龍一郎選手 (IA1・12位/27位)
「今回は体調不良で、ちゃんとしたレースができませんでした。それでもヒート 2は何とか上位で走り続けられると思ったのですが、やはり力も入らなくて転倒してしまい、ポイントすら獲得できませんでした。こんなところまで来て何をしているのかと、しっかり体調管理できなかったことを悔しく思っています。わざわざ応援に駆けつけてくれた皆さん、不甲斐ないレースをしてしまって申し訳ありませんでした。次の中国大会は僕の地元に近いコースなので、体調管理をしっかりして、また表彰台目指して頑張りたいと思います。ぜひ応援に来てください」

勝谷武史選手 (IA2・6位/1位)
「ヒート 2は、今回採用されたFIM方式のスタート進行がよく分からず、ゆっくり準備しているうちにレースが始まってしまいました。でも、サインボードで『残り15分でトップと11秒差』と出ていたので、1周1秒ずつ詰めればイケると思いました。ヒート1でもかなり追い上げられたし、ヒート2はさらにラインが良かったので自信はありました。ようやく勝てたという感じですが調子はいいので、この後は毎戦勝ちたいです」

川村幸市 TEAM HRC 監督
「熱田は前戦のケガから復調していない状況の中で、よく走ってくれたと思います。ただ、ヒート 2はそんな中でも勝てたレースではないかと思います。ミスもありましたし、運もちょっとなかったのかもしれません。本人が一番悔しいでしょうが、チームとしても少し残念なレースでした。ただ次の大会は、完璧な状態で臨めると思いますので、ご期待下さい。増田はヒート1は転倒してしまいましたが、ヒート2では非常にいいレースができたので、昨年末のケガからは完全復調と言ってよいと思います。また、福留に関してはIA1に上がって初めて両ヒートとも完走できたということで、これでまた次のステップへと飛躍できると思います。ヒート2も、ベテラン揃いの集団の中で非常にいいポテンシャルを発揮できたと思います。次の広島は得意ですから、さらに上を目指せると思います。チームとしては上位を独占できるような状態に仕上がりつつあると思うので、今後も応援をよろしくお願いいたします」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【IA1:ヒート1】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 982 成田亮 ヤマハ 21 32:52.139
2 711 溝口哲也 カワサキ 21 +1.37
3 86 熱田孝高 Honda 21 +5.25
4 1 小池田猛 ヤマハ 21 +5.59
5 4 加賀真一 スズキ 21 +16.27
6 952 福留善秀 Honda 21 +18.68
12 2 高濱龍一郎 Honda 21 +37.13
18 30 沼田誠司 Honda 20 +1Lap
27 101 山本恵大 Honda 19 +2Laps
28 106 くわ垣竜斗 Honda 19 +2Laps
RT 3 増田一将 Honda 8 DNF
【IA1:ヒート2】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 982 成田亮 ヤマハ 21 33:02.245
2 3 増田一将 Honda 21 +1.25
3 86 熱田孝高 Honda 21 +16.67
4 711 溝口哲也 カワサキ 21 +18.43
5 952 福留善秀 Honda 21 +22.57
6 6 出原忍 ヤマハ 21 +23.49
23 101 山本恵大 Honda 19 +2Laps
25 30 沼田誠司 Honda 19 +2Laps
27 2 高濱龍一郎 Honda 19 +2Laps
28 106 くわ垣竜斗 Honda 19 +2Laps
【IA2:ヒート1】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 44 小島庸平 スズキ 21 32:33.699
2 197 平田優 カワサキ 21 +1.80
3 331 新井宏彰 カワサキ 21 +2.44
4 49 井上眞一 カワサキ 21 +3.52
5 60 尾崎友哉 ヤマハ 21 +6.42
6 955 勝谷武史 Honda 21 +11.88
9 47 深谷広一 Honda 21 +46.28
14 55 中堀敏宏 Honda 21 +1:20.78
15 74 星野優位 Honda 21 +1:23.43
18 63 杉山和起 Honda 20 +1Lap
19 85 関川信一 Honda 20 +1Lap
22 75 請川意次 Honda 20 +1Lap
24 64 杉尾寿城 Honda 20 +1Lap
30 70 中村泰介 Honda 20 +1Lap
32 04 黒沢良太 Honda 19 +2Laps
【IA2:ヒート2】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 955 勝谷武史 Honda 20 31:53.063
2 44 小島庸平 スズキ 20 +3.90
3 60 尾崎友哉 ヤマハ 20 +5.44
4 331 新井宏彰 カワサキ 20 +11.15
5 22 渡辺学 ヤマハ 20 +18.35
6 49 井上眞一 カワサキ 20 +20.43
13 55 中堀敏宏 Honda 20 +1:08.69
14 47 深谷広一 Honda 20 +1:13.07
21 64 杉尾寿城 Honda 19 +1Lap
22 74 星野優位 Honda 19 +1Lap
23 75 請川意次 Honda 19 +1Lap
26 70 中村泰介 Honda 19 +1Lap
28 04 黒沢良太 Honda 19 +1Lap
RT 85 関川信一 Honda 5 DNF
RT 63 杉山和起 Honda 3 DNF

【IA1】   【IA2】
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 成田亮 ヤマハ 140
2 熱田孝高 Honda 130
3 小池田猛 ヤマハ 102
4 増田一将 Honda 92
5 溝口哲也 カワサキ 86
6 出原忍 ヤマハ 85
7 高濱龍一郎 Honda 74
8 釘村太一 ヤマハ 70
9 大河原功次 ヤマハ 63
10 平塚雅樹 カワサキ 60
11 福留善秀 Honda 56
ポイント一覧
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 平田優 カワサキ 126
2 新井宏彰 カワサキ 121
3 勝谷武史 Honda 114
4 小島庸平 スズキ 114
5 尾崎友哉 ヤマハ 108
6 井上眞一 カワサキ 91
7 加藤吏一 カワサキ 77
8 渡辺学 ヤマハ 69
9 深田卓哉 ヤマハ 66
10 星野裕 スズキ 66
ポイント一覧
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