全日本モトクロス選手権 Honda Racing
モータースポーツ > 全日本モトクロス選手権 > 第2戦 近畿・名阪スポーツランド 決勝
レース情報 決勝レポート フォトギャラリー
2006.04.09 Rd.02 近畿・名阪スポーツランド
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
SUGO・スポーツランドSUGO
02 4/9
近畿・名阪スポーツランド
03 4/23
関東・自動車安全運転センター
04 5/14
中国・世羅グリーンパーク弘楽園
05 6/11
九州・HSR九州
06 7/2
北海道・わっさむサーキット
07 7/16
東北・藤沢スポーツランド
08 9/3
近畿・名阪スポーツランド
09 10/8
中国・世羅グリーンパーク弘楽園
10 10/22
日本GP・スポーツランドSUGO
第2戦 近畿・名阪スポーツランド
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予選でのアクシデントを克服し、熱田が両ヒートで表彰台に!
決勝日:2006年4月9日(日)
会場:名阪スポーツランド 天候:晴れ時々曇り 気温:15℃ コースコンディション:ドライ 観客数1万6866人
リザルト&ポイント

 第2戦の春の近畿大会は、これまで同様に奈良県の名阪スポーツランドを舞台に繰り広げられた。柔らかいサンド質のコースは、大まかなレイアウトこそ従来と変わらないものの、コースサイドを含めた各所に小変更が加えられた。

第2戦 近畿・名阪スポーツランド
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第2戦 近畿・名阪スポーツランド
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 天候は、予選・決勝日とも晴れまたは曇りで、一時の予報により心配された降雨に悩まされることはなかった。しかし予選が行われた土曜日は、1日を通して激しい強風が吹き荒れ、パドックでは前日に設営したテントやパネルをしまい込む関係者の姿が目立った。また特に土曜日は気温も低く、ライダーはアップに余念がなかった。

 TEAM HRCでは、前大会で負傷した福留善秀選手を含め、熱田孝高選手、増田一将選手の3名がIA1クラスにエントリー。予選では熱田選手が大クラッシュを喫しリタイアとなってしまったが、予選エントリー台数が決勝グリッド数に満たず、また前大会成績によるシード権もあったため、熱田選手は、万全の体調とはいえないながらも、決勝に駒を進めることができた。

▼IA1(450/250)ヒート1
 1周目をトップで戻ってきたのは出原忍選手(ヤマハ)。これに小池田猛選手(ヤマハ)、成田亮(ヤマハ)選手が続き、福留選手は4番手と好位置を確保。増田選手は8番手、熱田選手は10番手からの順位アップを狙った。しかし高濱龍一郎選手(Honda)は、スタート直後に他車と接触して転倒。1周目を終えた段階で25番手と、苦しい展開となってしまった。

 序盤、トップ集団では激しいバトルが繰り広げられ、2周目には成田選手が2番手、増田選手が6番手へと浮上。さらに3周目、成田選手がトップとなった。その後方では高濱選手が、この2周で8台をかわし、17番手まで浮上してきた。

 レース中盤、福留選手は3番手へと浮上するも、直後に転倒して5番手へと後退。代わって、増田選手が3番手に立った。しかしこの増田選手に、レース中盤からペースアップをした熱田選手がこのヒートの最速ラップタイムを出しつつ接近。そして終盤に増田選手をかわし、3位でフィニッシュした。増田選手は4位、終盤にも転倒寸前のミスを犯した福留選手は6位でゴール。高濱選手は9位まで追い上げたところでチェッカーとなった。なおレースは成田選手が小池田選手を抑えて優勝した。

▼IA1(450/250)ヒート2
 ホールショットを奪ったのは福留選手。これに高濱選手が続き、さらに熱田選手が5番手、増田選手が8番手で1周目をクリア。ここから、1周目を3番手で通過した成田選手が2周目にトップに立ち、後続を引き離しにかかった。

 その成田選手のすぐ後方では、またもや序盤から激しいバトルが展開。その中で、高濱選手が福留選手をかわして2番手へと浮上し、増田選手も5番手をキープする熱田選手の背後へと付け、レースは中盤に突入した。すると、ここまで上位勢についてきた福留選手が、8周目にコースアウトを喫してそのままリタイアとなるアクシデントが発生してしまった。

 レース終盤になると、2番手争いは高濱選手、熱田選手、増田選手、小池田選手に絞られてきた。ペースが落ちた高濱選手を、3番手まで浮上した熱田選手がパス。しかしこれで火がついた高濱選手が、再び2番手へと返り咲き、後続を一気に引き離した。そして、トップ成田選手、2位に高濱選手、3位に熱田選手という順でゴール。最終ラップに順位を一つ下げた増田選手が、5位フィニッシュという結果となった。

▼IA2(250/125)ヒート1
 好スタートを切った新井宏彰選手(カワサキ)が3周目までトップを走るも、ミスにより平田優選手(カワサキ)がトップ浮上。これを、井上眞一選手(カワサキ)、須田純選手(カワサキ)、尾崎友哉選手(ヤマハ)が追う。セキレーシングモトロマンから参戦する勝谷武史選手(Honda)は、スタートでやや出遅れて1周目を7番手でクリア。しかし、ほぼ1周に1台ずつのペースでライバルたちをかわし、6周目には3番手へと浮上した。

 さらに追い上げを続けた勝谷選手は、その勢いのまま2番手へと浮上。トップとの距離を徐々に縮めていった。しかし序盤につけられた平田選手との差を埋めきれず、約3秒差の2位でゴールとなった。勝谷選手と同じチームの深谷広一選手は、7位でフィニッシュした。

●IA2(250/125)ヒート2
 平田選手がホールショットを奪うと、そのまま一気に後続を引き離しにかかったヒート2。午前のレースで2位表彰台に上がった勝谷選手は、またしてもスタートでやや出遅れ、1周目を7番手でクリアした。

 ヒート1以上にハイペースでのポジションアップを図った勝谷選手は、6周目には2番手まで浮上した。しかし既に、平田選手は10秒近いアドバンテージを確保。周回遅れが発生し始めたレース後半に、勝谷選手が平田選手との差をじわじわと詰めるも約4秒届かず、平田選手が優勝。2位に勝谷選手、3位に尾崎選手と、ヒート1と同じTOP3となった。

第2戦 近畿・名阪スポーツランド
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コメント

熱田孝高選手(IA1・3位/3位)
「予選で大クラッシュしてしまい、決勝レースは非常に苦しい展開になってしまいました。クラッシュの原因はよく分からないのですが、これまでに経験したことのない転び方でした。幸いにも骨折はなかったのですが、全身打撲状態で、夜中までアイシングを繰り返して、何とか動けるようになったという感じです。だから、両ヒートで3位表彰台という今回の内容は、本当に奇跡的だと思っています。ただ、両ヒートともトップが見えていただけに、ちょっと悔しさも残っています。とはいえ、ペースアップをしてマシンを押さえ込むことができない状態だったので、ここで無理をしてよりひどいケガをするよりは……と、今回は安全優先で走りきることにしました。次の関東大会までに身体をしっかり治して、またいいレースが出来るように頑張ります」

増田一将選手(IA1・4位/5位)
「両ヒートともスタートの失敗が響き、集団の中でのレースを強いられてしまいました。あえて今回の良かったところを挙げるなら、どちらも最終ラップまでしぶとく走れたことなのですが、それもヒート2で最後に順位を落としているので、詰めが甘かったと思います。決して乗れていないワケではないのですが……。やはり、まだ身体が仕上がっていないというのもあるとは思います。ただ、何よりもとにかくスタートを決めて、最初からトップ争いに加わるようにしないとダメだと痛感しました。スピード的には、熱田選手や成田選手に負けている感じはしないので、とにかくトップを逃がさないようにしたいです。そういう展開で、もっと盛り上がるレースを見せることができればいいと思います。もちろんその上で、自分がトップになることが目標ですけどね」

福留善秀選手(IA1・6位/DNF)
「前回の開幕戦ヒート2での転倒で、たくさんの方々にご心配をおかけしましたが、何とかこの大会に出場することができました。ただ、今回も悔しさの残る結果や内容になってしまいました。ヒート1の転倒は、仕掛けなくていいタイミングで攻めた自分のミスでした。その後も同じようなミスをしましたし……。ヒート2は、コースアウトした場所が崖になっていて、木があったので下に落ちずには済んだのですが、そこからバイクが出せずに終わってしまいました。とにかく完走だけはしたかったのですが、それができなくて、応援してくれている皆さんやスタッフに申し訳なく思っています。メンタル面やマシンづくりというより、まずはとにかくバイクに乗り込んで、それを自信に変えていくことが必要だと思います。そうすれば、レースでももっとリラックスして乗ることができると思いますから」

高濱龍一郎選手(IA1・9位/2位)
「ここは地元からも近いので、両ヒートともせめて表彰台には上がれるようにと気合いを入れて臨みました。しかしヒート1は、スタート直後の1コーナーで他のバイクとハンドルが当たってしまい、転倒してほぼ最後尾からのスタートになってしまいました。それから先は、順位とかは関係なく、とにかく速く走ろうとだけ考えて乗りました。1コーナーへの飛び込みでは順位が良かっただけに、かなり悔しいですが、スタート直後だけにしかたのないアクシデントでした。ヒート2は、序盤からいい位置をキープできたのですが、自分にしては珍しく、レース後半になって疲れてしまいました。優勝ではないですけど、表彰台には上がれたので、まあまあ良かったとは思います」

勝谷武史選手(IA2・2位/2位)
「両ヒートとも、もちろん優勝を目指していたのですが、どちらもスタートが良くなく、序盤でトップに逃げられてしまいました。それでも、両ヒートとも前を走るライダーを比較的早めにパスし続けられたし、ヒート2の序盤こそラインをミスしたりして苦戦したものの、どちらも最後はトップにだいぶ近づけたので、次戦につながる内容ではあったと思います。あまり若手にばかりいいカッコをさせていられないので、次は2位/2位ではなくてピンピン(両ヒート優勝)を狙っていきます」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【IA1:ヒート1】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 982 成田亮 ヤマハ 19 32:56.692
2 1 小池田猛 ヤマハ 19 +2.20
3 86 熱田孝高 Honda 19 +15.70
4 3 増田一将 Honda 19 +19.41
5 6 出原忍 ヤマハ 19 +26.06
6 952 福留善秀 Honda 19 +26.74
9 2 高濱龍一郎 Honda 19 +47.40
18 30 沼田誠司 Honda 18 +1Lap
20 40 太田真成 Honda 18 +1Lap
23 28 池田孝宏 Honda 18 +1Lap
24 116 三原基 Honda 18 +1Lap
RT 106 くわ垣竜斗 Honda 2 DNF
【IA1:ヒート2】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 982 成田亮 ヤマハ 19 33:27.006
2 2 高濱龍一郎 Honda 19 +2.29
3 86 熱田孝高 Honda 19 +3.23
4 1 小池田猛 ヤマハ 19 +4.34
5 3 増田一将 Honda 19 +5.33
6 6 出原忍 ヤマハ 19 +19.34
18 30 沼田誠司 Honda 18 +1Lap
21 40 太田真成 Honda 18 +1Lap
24 28 池田孝宏 Honda 18 +1Lap
25 116 三原基 Honda 16 +3Laps
RT 952 福留善秀 Honda 7 DNF
【IA2:ヒート1】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 197 平田優 カワサキ 19 33:27.134
2 955 勝谷武史 Honda 19 +3.90
3 60 尾崎友哉 ヤマハ 19 +20.26
4 331 新井宏彰 カワサキ 19 +29.11
5 49 井上眞一 カワサキ 19 +31.55
6 50 須田純 カワサキ 19 +35.76
7 47 深谷広一 Honda 19 +37.48
12 56 芹沢直樹 Honda 19 +58.14
16 02 矢野昇平 Honda 18 +1Lap
19 85 関川信一 Honda 18 +1Lap
20 75 請川意次 Honda 18 +1Lap
21 65 杉本高規 Honda 18 +1Lap
22 64 杉尾寿城 Honda 18 +1Lap
23 63 杉山和起 Honda 18 +1Lap
27 98 安達広頼 Honda 18 +1Lap
28 74 星野優位 Honda 16 +3Laps
【IA2:ヒート2】
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 197 平田優 カワサキ 19 33:34.617
2 955 勝谷武史 Honda 19 +2.23
3 60 尾崎友哉 ヤマハ 19 +17.70
4 331 新井宏彰 カワサキ 19 +23.77
5 29 深田卓哉 ヤマハ 19 +28.78
6 52 加藤吏一 カワサキ 19 +32.10
8 47 深谷広一 Honda 19 +34.56
9 56 芹沢直樹 Honda 19 +53.37
15 63 杉山和起 Honda 19 +1:38.35
16 65 杉本高規 Honda 19 +1:41.57
19 02 矢野昇平 Honda 18 +1Lap
20 74 星野優位 Honda 18 +1Lap
21 85 関川信一 Honda 18 +1Lap
22 64 杉尾寿城 Honda 18 +1Lap
25 98 安達広頼 Honda 18 +1Lap
RT 75 請川意次 Honda 8 DNF

【IA1】   【IA2】
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 熱田孝高 Honda 90
1 成田亮 ヤマハ 90
3 小池田猛 ヤマハ 71
4 増田一将 Honda 70
5 高濱龍一郎 Honda 65
6 出原忍 ヤマハ 56
7 大河原功次 ヤマハ 50
8 溝口哲也 カワサキ 46
9 釘村太一 ヤマハ 45
10 中村友則 カワサキ 40
15 福留善秀 Honda 25
ポイント一覧
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 平田優 カワサキ 90
2 新井宏彰 カワサキ 83
3 勝谷武史 Honda 74
4 尾崎友哉 ヤマハ 72
5 小島庸平 スズキ 67
6 井上眞一 カワサキ 58
7 深田卓哉 ヤマハ 53
8 加藤吏一 カワサキ 52
9 星野裕 スズキ 45
10 渡辺学 ヤマハ 42
ポイント一覧
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