決勝日:2004年10月30・31日(土、日)
会場:スポーツランドSUGO 天候:雨のち晴れ 気温:20℃ コースコンディション:マディのちドライ 観客:1万6400人
全日本モトクロス選手権のフィナーレを飾る、第42回日本グランプリが開催された。今回は昨年に続き、世界チャンピオンのS・エバーツ(ヤマハ)が来日。また、GPライダー熱田孝高(Honda)が地元に凱旋する大会となった。
会場のスポーツランドSUGOでは、来年5月に世界選手権を開催することが正式発表された。コースも大会に備えてリニューアルし、コース全周にわたる拡幅や、ウッドチップによる土質改善などが施された。
土曜の夜に降った雨は、コースコンディションをマディに変えていた。また、日曜午前中には濃霧の影響でタイムスケジュールが変更され、国際A級に関しては、250ヒート1と125ヒート1が20分プラス1周に短縮された。
▼250ヒート1
高濱龍一郎(Honda)がホールショットを取る一方、成田亮(Honda)と熱田が1コーナー直後の転倒で出遅れた。辻健二郎(Team
HRC)は9番手、足首の骨折を押して出走した勝谷武史(Team HRC)は16番手からのレースとなった。高濱はオープニングラップ中にエバーツに先行されたが、しばし世界チャンプを追走する意地を見せた。
周回が進むとエバーツと高濱の間隔が開き、3番手には大河原功次(ヤマハ)が浮上。その背後では小池田猛(ヤマハ)、小田切一剛(Honda)、成田らが接近戦を展開した。20分を経過する頃には1分以上の独走態勢を築いたエバーツがそのまま逃げきり優勝。高濱と大河原が続き、5位には成田が入賞した。
▼250ヒート2
エバーツが好スタートを切り、田中教世(カワサキ)と熱田が追いかける。辻は1周目7番手、勝谷は13番手。序盤から飛ばすエバーツは、早々と独走パターンに持ち込み、2〜3番手の田中と熱田の間隔も開いていった。10分過ぎにはセカンドグループ内の争いが激しくなり、辻が5番手にアップ。だが、転倒で出遅れていた成田らの追撃によって、辻はポジションを下げてしまった。
終盤になると、エバーツの独走とは対照的に2位争いが激化。一時離された田中を追い詰めた熱田が、最終ラップのフープスで勝負をかけたが、ラインを押さえた田中と接触し転倒。エバーツ、田中、熱田の順でチェッカーとなり、4位には成田が食い込んだ。
▼125ヒート1
芹沢直樹(Team HRC)がホールショットを取ったが、他車の先行を許した後に転倒で脱落。芹沢は15番手からの挽回を強いられた。1周目からリーダーを務めたのは井上眞一(カワサキ)。その後には村野秀弥(カワサキ)、中村友則(カワサキ)と続いた。
20分プラス1周に短縮されたレースは、序盤からリードを広げた井上が支配したまま終了。中村、釘村忠(ヤマハ)が表彰台の両脇を占め、芹沢は10位でチェッカーを受けた。
▼125ヒート2
釘村、出原忍(ヤマハ)、村野らが好スタートを切ったが、芹沢は転倒で最後尾付近からの追い上げとなった。2周目には、ダブルエントリーで125クラスにスポット参戦を果たした小方誠(Honda)が、4番手に浮上してくる。
芹沢は中盤10番手近くまで挽回したが、クラッチにトラブルが生じ9周でリタイア。一方、リーダーは釘村から出原へと入れ替わったが、終盤25分頃には'05CR125Rを駆る小方がトップに浮上。小方は並み居る4ストロークマシンに後塵を浴びせて逃げきり、2ストロークマシンによる久々の優勝を果たした。
また中村と福留によって争われていたチャンピオンシップは、3位でフィニッシュした中村が手に入れた。
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