決勝日:2004年10月9・10日(土、日) 会場:グリーンパーク弘楽園 天候:雨 気温:19℃ コースコンディション:マディ 観客:1万2300人
台風22号の影響により、金曜日から決勝の日曜日まで、断続的に雨がコースを濡らし路面はずっとマディ状態。名阪から1ヶ月のインターバルをはさんで開催された全日本選手権第9戦の中国大会は、厳しいサバイバルレースとなった。
土曜日の250予選。前戦の名阪でチャンピオンを決めた成田亮(Honda)が、2番手の田中教世(カワサキ)を2秒以上引き離しトップタイムをマーク。辻健二郎(Team HRC)が3番手につけ、勝谷武史(Team HRC)は6番手。勝谷はこの日の朝の公式練習で肩を脱臼しており、決勝では痛み止めを飲んで参戦した。
125の芹沢直樹(Team HRC)は予選3番手。タイム的にもトップの北居良樹(スズキ)、2番手の中村友則(カワサキ)と遜色なく、優勝を狙えるポジションで決勝を迎えた。
▼250ヒート1
高濱龍一郎(Honda)がホールショットを奪い、辻が2番手、勝谷は10番手辺りからのスタート。成田は1コーナーで他車と接触してしまい、大事をとってリタイアを選んだ。序盤トップは田中にチェンジ。高濱、小池田猛(ヤマハ)、加賀真一(スズキ)がそれに続く。勝谷は10番手、辻は転倒し最下位からの追い上げを強いられていた。
田中は徐々に後続との差を広げ、中盤までに独走態勢を築く。高濱は小池田に先行を許したが、小池田が転倒したため再び2位に返り咲く。結局、田中が最後まで独走して優勝、高濱は2位フィニッシュ。高濱は多くの声援に包まれながら、今季初の表彰台で涙を見せた。勝谷は最終的に7位、辻は12位でレースを終えた。
▼250ヒート2
釘村太一(ヤマハ)、田中、大河原功次(ヤマハ)の順でスタート。2コーナーを抜けた先で転倒を喫した勝谷、1コーナーの混乱に捕まった成田は、後方からの追い上げとなった。7番手スタートを決めた辻は、上位を目指して奮闘したが、2周目に転倒して後退してしまう。
田中はヒート1同様、レース中盤までに独走し後続を引き離した。2番手には釘村を抜いた大河原が続く。成田はチャンピオンの意地を見せ、レース半ばまでに6番手まで挽回。さらに上位を走るライダーに次々と襲いかかり、残り3周で加賀を抜き去り、2番手の座を奪取した。
ところがラストラップ、わずかな隙をつかれて加賀に逆転を許してしまう。結局、田中、加賀、成田のオーダーでレースは幕を閉じた。悪路に手を焼き苦戦した勝谷と辻は、それぞれ11位、15位でレースを終えた。
▼125ヒート1
片平竜英(ヤマハ)、新井宏彰(カワサキ)、吉田勝(カワサキ)の順で1コーナーを抜け、芹沢は出遅れて15番手辺りからのスタートとなった。
序盤、中村がトップを奪い、レースをリード。チャンピオン争いを展開する福留善秀(スズキ)がそれを追い、小島庸平(スズキ)、吉田と続く。芹沢は悪コンディションの中で限られたラインをうまく選びながら、徐々に順位を挽回して5番手まで浮上していた。
中村はペースを緩めず、さらに福留を引き離して独走した。一方の福留は小島、出原忍(ヤマハ)の追撃を防ぎながら2番手死守が精一杯だった。トップ4台は、その順位のままゴール。芹沢は最後まで諦めず上位を目指したが、5位でチェッカーを迎えた。
▼125ヒート2
吉田、福留、北居が好スタートを決め、序盤からレースをリードする。芹沢は1周目を11番手で終え、またも追い上げレースとなった。
レース中盤、福留がトップを奪う。北居もそれに続き2番手に浮上。パッシングに苦戦する芹沢も8位まで追い上げ、後半のラストスパートが期待された。
その後、福留、北居が次々と転倒して順位を落とし、首位は中村となる。2番手に出原がつけ、3番手には芹沢が浮上した。ところが、芹沢は転倒を喫し5番手に沈む。
結局、中村がトップを守り優勝。2番手は出原、3番手には後半まで粘り強い走りを見せた深谷広一(Honda)が入った。芹沢は4番手の吉田を最後まで追いかけたが、届かず5位でレースを終えた。 |