今年からチャンプカー勢も加わって、激しい戦いとなったIndy500決勝。チームメートのトニー・カナーンやダニカ・パトリックなどのリタイアが相次ぐ中、3時間半にも及ぶ長い戦いを7位で終えた武藤英紀に聞いた。 Q.もうひとりの日本人ドライバー、ロジャー安川選手について。 彼は今回、予選落ちしてしまったのですが、僕もがっかりして落ち込んじゃいました。カート時代からよく知っている先輩なので、本当に残念でした。Indy500は、5月の1カ月間をかけていろいろなイベントがあるので、一緒に参加したかったですし、もちろんレースでも一緒に走りたかった。でも、ロジャー安川選手も、きっとまたチャレンジしてくれると思います。今度こそぜひ、一緒に走りたいですね。 Q.初めてのIndy500はいかがでしたか? 正直な感想としては「長かった」ですね。今年からステアリングに付いたパドルでシフトチェンジができるようになったはずなのに、ステアリング操作だけで手のひらにマメができてしまいました。500マイルという距離を実感しましたね。 Q.1回目のピットインで遅れてしまいましたね? 自分自身のミスでエンジンを止めてしまい、再始動に手間取って、27位まで順位を落としてしまいました。そこからはかなり必死で追い上げました。チームのスタッフはよくやったと言ってくれましたが、実はひやっとする瞬間も何回かありました。追い上げていくとき、ターン1ではタイヤが滑ってドリフト状態になっていましたからね。かなりぎりぎりの走行でした。マシンの最高速の伸びが不足していると感じたので、リアウイングのダウンフォースを削る調整をしたのですが、それが裏目に出てしまって、かえってマシンの空力バランスを崩してしまったのが失敗でしたね。 Q.7位になった感想は? あちこちで、「7位になったね」とか「Good Job」とか声をかけられますね。いつも行っている日本食レストランのマスターや従業員の人もそうですし、初めて行った日本の食材を扱っているスーパーでも、こちらに住んでいる日本人の年配の女性から声をかけられたりしました。やっぱりIndy500ってすごいレースなんだなって実感しましたね。日本だったら、年配の女性にそんな風に声をかけられることってないですからね。でも、僕自身としては、もう少し上のポジションにいけたはずだと思っているので、ちょっと残念でした。 Q.Indy500を終えての、今後の抱負を聞かせてください。 今回のレースで、チームのスタッフから、あの走りなら今年中に1勝できるんじゃないかって言ってもらえたのはうれしかったですね。今回のレースの結果そのものには不満が残りますが、チームのスタッフやチームメートから学ぶことの多かった1カ月間でしたし、次のミルウォーキー戦も、この経験を生かして勝てるレースをしていきたいと思います。 |
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