開幕をおよそひと月後に控えた2月末、IndyCarシリーズのドライバーがフロリダに集結し、合同テストに臨んだ。開幕戦の舞台となるホームステッド・マイアミ・スピードウェイのオーバルコースとセブリング・インターナショナル・レースウェイ(ショートコース)のロードコースでのテストにチャレンジした武藤英紀に、現地で聞いた。 Q.ホームステッド・マイアミ・スピードウェイでのテストの課題は? まず、チームメートと比較しても時間がかかりすぎているピットストップです。コースからピットレーンに入ってきて停止するまでのインラップと、ピットストップを終えてコースに復帰するまでのアウトラップの両方とも時間がかかっているので、それを解決しなければなりませんでした。 もうひとつは、本番用のレースセッティングですね。今回、トニー・カナーンとマルコ・アンドレッティ、そして僕の3人はレースセッティングをメインにテストを行いました。 Q.テスト初日の午前中は変わったクルマで走っていましたね? 前回、フェニックスのテストのときに僕のマシンにだけ装着した、消音器がついた上方排気方式の排気管がついていたので、ほかのチームの人たちにも音を聞かせる意味もあって、初日午前の第1セッションだけそのマシンで走りました。静かになっているそうですが、実際に乗って走っていると、走行フィーリングも音もあまり変わりませんでした。それよりも排気管がボディ上方に飛び出していますし、暖かい空気がリアウイングに当たるせいでしょうか、ちょっと不利な感じでした。 Q.IRLとチャンプカー・ワールド・シリーズがひとつになることが発表されましたが? 初日のテスト前の記者会見で、両リーグのドライバーがいっしょに並んだのですが、「人数増えたな〜」と思いました。でも、これでより多くの人に見てもらえるようになるのはうれしいです。ライバルが増えて、周囲がより認めてくれるレースで戦えることは重みがありますし、やりがいがあると感じています。 Q.テスト全体としての評価はいかがですか? 初日の走行を基本にきちんとミーティングをして、チームメートのいいところを情報交換しながらマシンを仕上げていきました。おかげで、タイムアタックをしたわけでもないのに、タイム的にもポジション的にもいい位置につけることができました。 終盤はかなり気温が落ちてタイムも伸びませんでしたが、マシンのバランスを修正しながら走行し、ほかのクルマと一緒に集団の中を走る状態でも、ずっと安定していました。 でも点数をつけたら60点くらいですかね。途中で予選のシミュレーションをしたのですが、自分が思っているほどタイムが伸びませんでした。また、コクピットでドライバーがするいくつかの調整があるのですが、まだまだ探りながらやっている状態なので、もっと自信を持って操作できるようにならないといけないですね。 Q.初戦に向けての意気込みは? 昨年の最終戦シカゴランドで1回走ってはいますが、今回が本当のデビュー戦ですので、のびのび走りたいと思っています。日本のファンの皆さんの期待をすごく感じていますので、ルーキーだからと小さくならずに、期待に応えられるように力強い走りをしたいと思っています。27号車を応援してください! |
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