武藤英紀 HIDEKI MUTOH

HELLO! DIARY 00

IRLドライバー 武藤英紀始動!

07年、インディカー・シリーズの下位カテゴリ「インディ・プロ・シリーズ」でランキング2位を獲得した武藤英紀が、今年、名門チーム、アンドレッティ・グリーン・レーシング(以下AGR)からインディカー・シリーズにフル参戦する。2月21日、Honda Racing 体制発表記者会見に臨むため東京に戻った武藤に、開幕に向けた意気込みを聞いた。

Q.いよいよ08年のシーズンがスタートしますが?

AGRというアメリカのトップチームで走れるのですから、気力はすごく充実しています。これまでのテストでも調子はよかったですし、あとは自分自身が課題をクリアできれば、おのずと結果は出るんじゃないかなと思います。

オーバルコースの場合、時速350km以上の速度が出る危険なレースでもありますから、ただ無理矢理に勝とうとすると、ミスを招いたりすると思います。慎重に勝機をうかがい、そのときが来たらチャンスは逃さないよう積極的にいきたいですね。

Q.チームとの関係は?

インディアナポリスにいるときは毎日チームに顔を出していますし、テストをする度に距離が縮まっています。先日のフェニックスのテストでもよいタイムが出ましたし、エンジニアとのコミュニケーションもすごくうまくいっています。あとはチームメートとのコミュニケーションですが、それも開幕前のテストでさらにいい関係を築くことが可能だと思います。

Q.AGRはどんなチームですか?

まず、ミーティングの時間がすごく長いです。つまり話すことがたくさんあるということなのです。チームの動きもすごくいいですし、一日の流れをきちんと把握して、時間のロス無くテストを進めていくという姿勢は、さすがトップチームだと思います。テスト前にマシンに加えられている改良点を見てもチームの努力が見えてきます。

Q.チームオーナーでもあるマイケル・アンドレッティからのアドバイスは?

フェニックスのテストのときに、癖のあるコースだからと、走り方を45分くらいかけてじっくり伝授してもらいました。たぶん、これから何回かあるのかも知れないですが、初めて直接アドバイスしてもらったので緊張しましたけれど、貴重ですし、うれしかったです。

Q.いまの課題は?

ピットストップですね。ピットロードに入ってから停止するまでのタイムが、チームのほかの3人のドライバーに比べて0.2秒ほど余分にかかってしまっているので、それを克服しなければなりません。オーバルコース用の特殊なセッティングに慣れることが大切ですね。もうひとつは、今年から予選が4周のタイム計測になるので、1周目の冷えたタイヤでのアタックと4周目の性能の落ちたタイヤでのアタックをうまくコントロールする難しさはあると思います。

Q.第1戦のマイアミはナイトレースですが?

去年、インディ・プロ・シリーズで優勝したケンタッキーがナイトレースでしたから経験はあるのですが、ピットロードの照明が本コースに比べて暗いので、それに慣れる必要があります。とくにインディカーの場合はピットストップ回数も多いですから、ピットロードに入るときに急に暗くなるので、それに対応できることがひとつのキーになると思います。ただIRLの合同テストが第1戦と同じコースで、しかも夜間テストですから、そこでうまくセッティングを合わせることができればいいレースができると思います。

Q.今シーズンからインディカーもパドルシフトになりますが?

先日行われたフェニックスのテストのときからパドルシフトになりました。Indy500も含めて全レースパドルシフトでいくことになると思います。ニュートラルに入れるときにちょっと特殊な操作が必要ですが、慣れてしまえば問題はありません。パドルシフトになれば、いままでシフトレバーがあった場所が空きますから、そこにクルマをアジャストするための新たな装置を取り付けることもできますし、レース中にドライバーが調整できることがひとつ増えます。

Q.IRLでのデビューレースとなった2007年のシカゴランドで、日本人初のファステストラップを獲得しましたが?

でもそれはもう過ぎたことですから。今シーズンがいちばん大事ですから、さらにその「初」を増やせるように、「初」が当たり前になればいいなと思います。

Q.4月に開催される「ツインリンクもてぎ」でのINDY JAPANについては?

シリーズの1戦として捉えようとはしているのですが、僕も日本人ですから、INDY JAPANに照準を合わせてしまっている部分も正直なところあります。やはりいちばん思い入れの強いレースになると思います。初の凱旋レースということで、ファンの皆さんの思いも感じていますし、自分自身の思いも強いので、シリーズ3戦目で少し早いとは思いますが、優勝ということにこだわってレースをしたいなと思います。

Q.最後に日本のファンにひとこと

皆さんの期待に応えられるように精一杯がんばりますので、今年1年間、応援をよろしくお願いします。

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