round 6

May 30 2010
IZOD IndyCar Series 2010 Indianapolis 500
第6戦 インディアナポリス
2010 INDY 500 Special
  • プレビュー
4度目のフェンス登りが実現するか? チーム・ペンスキーは16勝目を狙う

今年のインディ500はこの数字に注目!
94回目の“ファイブ・ハンドレッド”で誕生する偉大な記録とは?

今年の決勝でぜひ注目したい4つの4

勝がインディ500の最多勝利記録であり、昨年アメリカ人以外で初めて3勝目を挙げたエリオ・カストロネベス(2001-02、09)が今年も優勝すると、A.J.フォイト(1961、64、67、77)、アル・アンサー(1970-71、78、87)、リック・メアーズ(1979、84、88、91)に続く4人目の4勝ドライバーとなります。

同時にカストロネベスは史上初めて2連覇を2度達成したドライバーとなるのですが、93回の歴史の中で2連勝したドライバーは5人しかいません。ウイルバー・ショー(1939-40)、マウリ・ローズ(1947-48)、ビル・ブコビッチ(1953-54)、アル・アンサー(1970-71)、カストロネベス(2001-02)で、この新記録が生まれるかどうかも注目です。

また、カストロネベスは昨年ポール・トゥ・ウインを達成したのですが、93回のレース中ポール・ポジションからスタートして優勝するドライバーが最も多く、カストロネベスは20人目でした(2番目は予選2位から優勝した11人)。今年の予選で史上4人目となる4度目のポール・ウイナーに輝いたエリオ・カストロネベスがレースでも連勝した場合、史上初めて連続ポール・トゥ・ウインが達成されるのもお忘れなく!

経験がモノを言うオーバルの世界で、インディ500における最年長ウイナーの記録はアンサーの47歳!(1971年) まだ35歳のカストロネベスは、史上初の5勝目を達成できる可能性が極めて高いと言われており、他の記録もどこまで更新し続けるのか、とても興味深いですね。

  • 勝者の顔のレリーフが飾られたボルグ・ワーナー・トロフィーと一緒にレース前の記念撮影勝者の顔のレリーフが飾られたボルグ・ワーナー・トロフィーと一緒にレース前の記念撮影

人のインディ500優勝経験者が、今年のインディ500の決勝に臨みます。前述のとおりエリオ・カストロネベスの3勝(2001-02、09)を筆頭に、ダン・ウエルドン(2005)、ダリオ・フランキッティ(2007)、スコット・ディクソン(2008)の3人が1勝ずつ。この4人によって6勝も達成されたことになります。

インディ500の勝利数ではダントツのカストロネベスですが、他の3人が持っていて、カストロネベスにはなかなか手が届かないものもあるんです。それはインディ500のタイトルと同じように貴重なシリーズ・タイトルで、ディクソンが2003年と2008年、ウエルドンは2005年、フランキッティは2007年と2009年のチャンピオンに輝きました。

勝利経験のあるこの4人が、今年も500マイル先のゴールを真っ先に駆け抜けて、また栄光のミルクを味わうのでしょうか。それとも新しいウイナーが誕生して初めてのミルクに感動し、伝統のボルグ・ワーナー・トロフィーに新しい顔が刻まれるのか、ぜひみなさんご注目ください!

  • 昨年のレースで自己ベストの3位を記録。マシンから降りたばかりのダニカ・パトリック昨年のレースで自己ベストの3位を記録。マシンから降りたばかりのダニカ・パトリック

人の女性ドライバーが決勝に挑むのも、93回の歴史の中で初めてのことです。これまでの最多は3人で、サラ・フィッシャーダニカ・パトリックミルカ・デュノが2007年から3年間参戦。今年は残念ながらデュノが予選落ちを喫してしまったので、地元アメリカ出身のフィッシャーとパトリックに、スイス人のシモーナ・デ・シルベストロとブラジル人のアナ・ベアトリスの計4人となりました。

フィッシャーは今年9回目のインディ500参戦を決め、自身が持っていた女性の最多参戦記録を更新します。また、2005年にルーキーながら史上初めてレースをリードした女性となり、同時に女性最高位の4位を獲得したパトリックは、昨年3位に入って記録を更新。このときの賞金は76万3305ドルで、パトリックは過去5回のインディ500で202万8385ドルも稼いでいます! もちろん、女性ドライバーの中ではどちらも最高記録です。

  • 3度目のインディ500となる武藤英紀。4位以上で日本人最上位だが、狙うはもちろん優勝!3度目のインディ500となる武藤英紀。4位以上で日本人最上位だが、狙うはもちろん優勝!

位以上で武藤英紀佐藤琢磨がフィニッシュすれば、インディ500における日本人の最高位記録が更新されます。これまでの最高位は2003年に記録された高木虎之介の5位で、この年に高木は日本人として初めてレースをリード。現在まで高木以外にトップを走行した日本人ドライバーはいません。

今年3度目となるインディ500決勝への進出を決めた武藤英紀の過去最高位は、ルーキー・イヤーだった2008年の7位で、2度目となった昨年は10位でフィニッシュしました。キャリア・ベストを記録した2008年と同じ予選9位からスタートする今年、ぜひ最上位を更新して欲しいものです。

一方、前日のクラッシュから立ち直って予選31位に入り、初参戦を決めた佐藤琢磨。1991年のヒロ松下以来9人目の日本人ドライバーとして、ファイブ・ハンドレッドに挑みます。2004年にF1でのキャリア・ベストとなる3位表彰台を記録したインディアナポリス、伝統のオーバルでも佐藤が大活躍してくれることを期待しましょう。

  • 思い出の地インディアナポリスに戻ってきた佐藤琢磨。インディ500でも決勝進出決定!思い出の地インディアナポリスに戻ってきた佐藤琢磨。インディ500でも決勝進出決定!