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モータースポーツ > IRL インディカー・シリーズ > 第8戦 カンザス 決勝
レース
アメリカ 第8戦 7月3日
カンザス
レース情報 予選 決勝 フォトギャラリー
リザルト ポイント
レース情報
Rd. Date
01 3/6 マイアミ
02 3/19 フェニックス
03 4/3 セント・ピーターズバーグ
04 4/30 ツインリンクもてぎ
05 5/29 インディアナポリス
06 6/11 テキサス
07 6/25 リッチモンド
08 7/3 カンザス
09 7/16 ナッシュビル
10 7/24 ミルウォーキー
11 7/31 ミシガン
12 8/14 ケンタッキー
13 8/21 パイクスピーク
14 8/28 インフィニオン
15 9/11 シカゴランド
16 9/25 ワトキンス・グレン
17 10/16 カリフォルニア
第8戦 カンザス
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トニー・カナーンが今シーズン初勝利
Honda Indy V-8勢が1位から4位までを独占
7月3日(日)・決勝
サーキット:カンザス・スピードウェイ 天候:晴れ 気温:30℃

 IRL IndyCarシリーズはアメリカ独立記念日の週末をカンザス州カンザス・シティで迎えた。全長1.5マイル、バンクの傾斜角15度のカンザス・スピードウェイで開催された2005年シーズンの第8戦では、予選8位で4列目アウト側グリッドからスタートしたトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)が300マイルの激闘を制し、今シーズン初勝利を飾った。ポイントリーダーのダン・ウェルドン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)が2位、ヴィットール・メイラ(レイホール・レターマン・レーシング/Honda・パノス)が3位となったが、この3台が並んでゴールへと雪崩れ込むシーンにグランドスタンドを埋めていたファンは熱狂した。優勝したカナーンと2位となったウェルドンの差はIRL IndyCarシリーズ史上6番目の僅差となる0.0120秒しかなかったのだ。そして、1位と3位の差も0.0242秒という小さいものだった。

第8戦 カンザス 第8戦 カンザス
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 ダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)も4位でゴールし、Honda Indy V-8勢は優勝したカナーンを筆頭に4位までを独占。さらに、スコット・シャープ(デルファイ・フェルナンデス・レーシング/Honda・パノス)が6位、ポールポジションからスターとした女性ルーキー・ドライバーのダニカ・パトリック(レイホール・レターマン・レーシング/Honda・パノス)が9位、昨年度のカンザス・ウィナーであるバディ・ライス(レイホール・レターマン・レーシング/Honda・パノス)が10位とトップ10に7人が食い込んだ。

 2001年にオープンしたばかりの近代的オーバルコースは、メインストレートに80,000席以上を持つ巨大なグランドスタンドを備えているが、盛夏の到来を告げる祝日の週末とあって、ほぼ満員となる7万人以上の観客が集まった。予選でポールポジションを獲得したのが女性ドライバーのパトリック。ツインリンクもてぎでの第4戦ブリヂストン・インディ・ジャパン300、そして、第5戦として行われた第89回インディアナポリス500マイル・レース(Indy500)で4位に入賞しているルーキーだ。Indy500での優勝争いによって彼女は一躍全米の注目を集める存在となった。カンザスは彼女が得意とする高速コースとあって、予選で最高のパフォーマンスを発揮。観客動員をさらに増やすこととなった。レースはファンが期待していた通りのハイスピードでエキサイティングなものとなった。そして、最後にはゴールラインへほぼ同時に3台が飛び込むスリリングなフィニッシュとなった。

 松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング/Honda・パノス)は予選こそ15位と苦戦気味だったが、レースでは燃費セーブの作戦が功を奏して114周目にはトップへ。ピットアウト後には10位を走り、3戦連続のトップ10フィニッシュが可能な戦いぶりを見せていた。しかし、133周目に突然エンジンが不調を来たしコース上にストップ。残念ながらリタイアとなった。
 ロジャー安川(ドレイヤー&レインボールド・レーシング/Honda・ダラーラ)は予選17位だったが、ファイナル・プラクティスと決勝レース・スタートの間にエンジンを乗せ換えた。2デイ・イベントは1基のエンジンで戦い抜かなければならないルールに従い、グリッドは最後尾の22番手へと下げられた。安川は1回目のピットストップまでに3台をパスしたが、54周目にアクシデントによるリタイアを喫した。

 Honda Indy V-8にとって今回の勝利は今シーズンの5勝目で、マニュファクチャラーズ・ポイントでのリードを広げることとなった。ウェルドンはポイントスタンディング・トップの座を堅持し、カナーンもポイントスタンディング2位を守った。フランキッティは4位へ、メイラは6位へとランキングをひとつずつ上げ、ブライアン・ハータ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)は7位タイ、4回目のトップ10フィニッシュを果たしたパトリックもポイント・トップ10へと返り咲き、Hondaドライバーたちは、今日のレースと同様ランキングのトップ10に7人が並んでいる。

第8戦 カンザス 第8戦 カンザス
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コメント

トニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング) 優勝
「もう随分と優勝から遠ざかっていた気がする。今日勝つことができて本当に嬉しい。とても厳しいレースだったが、最後まで冷静さを失わないよう心がけ、勝利を手にすることができた。アンドレッティ・グリーン・レーシングのピットストップも素晴らしかったから勝利を飾ることができた」

ダン・ウェルドン(アンドレッティ・グリーン・レーシング) 2位
「予選までのマシンはスピードが充分ではなかったが、レースでは最多リードラップを記録した上に2位でゴールすることができた。優勝は逃したが、僕のマシンは勝てるところまでのスピードは持っていなかった。チャンピオンシップを目指す上でも今日の結果には満足している。チームメイトのトニーが優勝したことも嬉しい」

ヴィットール・メイラ(レイホール・レターマン・レーシング) 3位
「3台が並んでのゴールとなった。前にも同じことがあり、その時にはアウトにラインを採ってうまく行かなかったため、今日はインへと飛び込んだ。インへと向かえば少しだが下り斜面にもなるので、自分に有利に働くと期待した。しかし、今回もパスをすることはできず、3位でゴールすることとなった。今日は本当に優勝を狙えるだけのマシンとはなっておらず、レースを通して厳しい戦いとなっていた。ミスを犯さなかったことで得られた3位だと思う」

松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング) 20位(リタイア)
「非常に残念な結果となってしまいました。決勝レースでのマシンは走り始めこそアンダーステアが強くて速くはなかったのですが、ピットストップでセッティングを変更したことでハンドリングが良くなって行って、最終的には上位でフィニッシュできるだろうという希望が持てる状態になっていました。次々と前を行くマシンを抜いて行けるほどに速くはなかったのですが、トップ集団の中に留まって走り続けることは可能になっていたんです。2回目のピットストップの後にトラブルが出たため、今回はゴールまで走り切ることができませんでした。しかし、このレースで自分たちはマシンセッティングについて大きなことを学んだので、今後のレースではそれを活かすことができると思います」

ロジャー安川(ドレイヤー&レインボールド・レーシング) 22位(リタイア)
「決勝前のファイナル・プラクティスで電気系統のトラブルが出たので、レースを前にしてエンジンを載せ換えました。その搭載の仕方に問題があったのか、マシンはスタート直後からフラフラと安定しませんでした。それでもタイヤに負担をかけないように走り続け、ロングランでは何台かをパスできていました。コクピット内でマシンセッティングを変更して、ハンドリングは次第に良くなって行ったので、1回目のピットストップの後にはさらにペースが上げられると思ったのですが、突然マシンがオーバーステアになって壁にヒットしてしまいました。エアポケットに陥ったのではなく、何かマシンに問題があったために急激にハンドリングが変わってしまったんだと思います。トップ10も狙える状況が見えていたところだっただけに残念です」

ロバート・クラーク:HPD社長
「ここ2レースでは続けて勝利を飾れずにいたが、カンザスでパワーも、燃費の良さも、そして我々Hondaエンジンのユーザー・チームの強さも、すべてを発揮して素晴らしいレースを戦い、勝利を収めることができた。1-2-3-4フィニッシュを遂げられたことを非常に嬉しく思う。我々の開発プログラムはHonda Indy V-8に目指した通りのパフォーマンスを与えており、ライバル勢に対するリードを依然として保っていると感じている。
 IRLのポイントシステムは、1位から3位までのポイント差が小さいため、リードを広げるのが難しいが、今日はシボレーがトヨタを上回るフィニッシュを果たしたため、2位とのポイント差をさらに広げることができた。また、ドライバーのポイントスタンディングでも、ポイント2位につけているトニー・カナーンが優勝し、ポイントトップのダン・ウェルドンが2位でゴールし、彼らにとって最も手ごわいライバルであるランキング3、4位につけているドライバーたちが上位でのフィニッシュを果たせなかったため、彼らもポイントリードを広げることとなった。次戦のナッシュビルがとても楽しみだ。この調子を保って勝利を重ねたい」

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決勝リザルト:ポイントランキング
順位 No. ドライバー チーム C/E/T
1 11 T.カナーン Andretti Green Racing D/H/F -
2 26 D.ウェルドン Andretti Green Racing D/H/F +0.0120
3 17 V.メイラ Rahal Letterman Racing P/H/F +0.0242
4 27 D.フランキッティ Andretti Green Racing D/H/F +0.3819
5 4 T.シェクター Panther Racing D/C/F +1.4734
6 8 S.シャープ Delphi Fernandez Racing P/H/F +1.6114
7 10 D.マニング Target Chip Ganassi Racing P/T/F +1.8286
8 3 H.カストロネベス Marlboro Team Penske D/T/F +2.0052
9 16 D.パトリック Rahal Letterman Racing P/H/F +2.1666
10 15 B.ライス Rahal Letterman Racing P/H/F +3.8824
11 2 T.エンゲ Panther Racing D/C/F +6.0479
12 6 S.ホーニッシュJr. Marlboro Team Penske D/T/F +9.5733
13 51 A.バロン Red Bull Cheever Racing D/T/F +12.3305
14 83 P.カーパンティア Red Bull Cheever Racing D/T/F +12.3462
15 7 B.ハータ Andretti Green Racing D/H/F +21.3160
16 14 A.J.フォイト4世 A.J. Foyt Enterprises D/T/F +21.6197
17 20 E.カーペンター Vision Racing D/T/F +23.2662
18 9 S.ディクソン Target Chip Ganassi Racing P/T/F +23.5128
19 91 J.カイト Ethanol Hemelgarn Racing D/T/F +5Laps
20 55 松浦孝亮 Super Aguri Fernandez Racing P/H/F +66Laps
21 33 R.ブリスコー Target Chip Ganassi Racing P/T/F +87Laps
22 24 ロジャー安川 Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +147Laps
ドライバー
順位 ドライバー C/E/T 総合
ポイント
1 D.ウェルドン D/H/F 335
2 T.カナーン D/H/F 259
3 H.カストロネベス D/T/F 230
4 D.フランキッティ D/H/F 219
5 S.ホーニッシュJr. D/T/F 216
6 V.メイラ P/H/F 205
7 S.シャープ P/H/F 198
7 B.ハータ D/H/F 198
9 T.シェクター D/C/F 192
10 D.パトリック P/H/F 171
14 松浦孝亮 P/H/F 150
15 B.ライス P/H/F 136
21 ロジャー安川 D/H/F 109
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  ドライバー:ルーキー
順位 ドライバー C/E/T 総合
ポイント
1 D.パトリック P/H/F 171
2 R.ブリスコー P/T/F 123
3 T.エンゲ D/C/F 119
4 P.ダナ D/T/F 44
ポイント一覧へ
マニュファクチャラー:エンジン
順位 マニュファクチャラー 総合
ポイント
1 Honda 69
2 トヨタ 58
3 シボレー 49
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マニュファクチャラー:シャシー
順位 シャシー 総合
ポイント
1 ダラーラ 80
2 パノス 56
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