決勝日:8月22日(日)
サーキット:パイクス・ピーク・インターナショナル・レースウェイ 天候:晴れ 気温:25.5℃
終盤戦に差しかかろうという2004年IRLシリーズは、第12戦Hondaインディ225をコロラド州コロラド・スプリングス郊外のファウンテンに1997年完成のパイクス・ピーク・インターナショナル・レースウェイで開催した。Hondaがタイトル・スポンサーとなるのは今年が2年目となる225マイルのレースだが、Honda
Indy V-8搭載のダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)が今シーズン2勝目をマーク。先週の第11戦ケンタッキーで今年度のマニュファクチャラーズ・タイトル獲得を決めているHondaにとって、今回の勝利は第2戦フェニックスから続く11連勝となった。2位にはエイドリアン・フェルナンデス(フェルナンデス・レーシング/Gフォース)、3位にはダン・ウェルドン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)が入賞し、Hondaはまたしても1-2-3フィニッシュを達成した。
予選が降雨によりキャンセルされたため、スターティング・グリッドはプラクティスで記録された各自のタイムによって決定された。ポールポジションからスタートする権利を得たのはポイントリーダーのトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)だった。標高が海抜1600メートルを越える高地でのレースは、空気が薄いためにエンジンはパワーが出しにくく、シャシーは空力によるダウンフォースを得にくくなる。マシンのセッティングが持つ重要性は極めて高い戦いとなるわけだ。
そんな状況の中でも、決勝前のウォームアップでトップタイムをマークしていたフランキッティはレースに向けて確かなハンドリングを手にしていた。4番手グリッドからスタートした彼は、すぐさま3位へポジションを上げ、チームメイトのウェルドン、カナーンを次々とパスしてトップに立った。レース中盤のフランキッティは燃費モードで走り、その間にトップをペンスキー勢に明け渡すシーンも見られた。しかし、残り周回が100周を切った132周目、ペースを上げたフランキッティはトップの座を奪い返し、最後のピットストップを161周目に行った後も2位以下を突き放す走りを続けた。チェッカード・フラッグが振られた時、128周のリードラップを記録したフランキッティは、2位との間に2秒2429もの大差をつけていた。
2位には前戦ケンタッキーでIRL初優勝を遂げ、マシンの熟成に自信を深めているフェルナンデスが入った。続いてゴールしたウェルドンは今シーズン6回目の3位入賞となった。
今回のカナーンは5位でゴールした。開幕戦から12戦連続でのトップ5入りだ。一方、ポイントランキング2位のバディ・ライス(レイホール・レターマン・レーシング/Gフォース)はスタート直後のアクシデントでリタイア。カナーンのポイント・リードは50点から68点へと広がった。また、ポイント3位のウェルドンは、2戦連続のトップ3フィニッシュ達成により、ライスとの差を37点から14点にまで縮めている。ポイントスタンディングは1位から3位までをHondaドライバーが占めている。
松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング/Gフォース)は先週の第11戦ケンタッキーで自己ベストの4位に入賞。意気揚々とパイクス・ピーク入りしたが、プラクティス2回目にアクシデントを起してマシンをスペアカーに交換したため、ルールによってスターティンググリッドは最後尾の22番手となった。厳しい位置からのスタートだったが、ミスなく粘り強いレースを戦い抜いた松浦は13位フィニッシュを果たし、ルーキーポイントでのトップを維持している。
他のHonda Indy-V8勢は、ヴィットール・メイラ(レイホール・レターマン・レーシング/Gフォース)が7位、ブライアン・ハータ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)が9位、マーク・テイラー(アクセス・モータースポーツ)が14位という結果だった。 |