決勝日:3月21日(日) サーキット:フェニックス・インターナショナル・レースウェイ 天候:晴れ 気温:35.6℃
3月21日、IRL IndyCarシリーズ第2戦のコッパー・ワールド・インディ200がアリゾナ州フェニックス郊外のフェニックス・インターナショナル・レースウェイで開催され、Honda Indy V-8搭載のトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)が今季初優勝を飾った。ルーキーの松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング/Honda・Gフォース)は、開幕戦ホームステッドに続き2戦連続の11位。これは2戦連続のルーキー最上位フィニッシュでもあった。
砂漠地帯のフェニックスは一年を通して雨が少ないが、今週末は快晴が続き、日中の気温は連日30℃を超していた。なかでも決勝日は最も暑くなり、しかも風が吹いていたため、ターン1〜2とターン3〜4でコーナー半径もバンクの傾斜角も異なるテクニカルコースでのレースはさらに難しさを増していた。
前日の予選で2位グリッドを獲得したカナーンは、200周のレースがスタートを切ってすぐ、1周目のターン3でトップに立った。68周目に行った1回目のピットストップで一端その座を明け渡したカナーンだったが、全員がピットストップを終えると彼は再びトップに立ち、後はゴールまでその座を守り通した。200周のうちの191周でリードラップを記録しての勝利は、まさに完全優勝と呼んでよいものだった。アクシデント発生によるフルコースコーションが3回あり、その度にカナーンは広げたリードをなくすこととなったが、リスタートが切られると後続を突き放した。 ゴールまで9周で最後のグリーンフラッグは振られた。そこでもカナーンの走りは落ち着きに満ちており、2位に0.5344秒の差をつけてチェッカーフラッグを受けた。優勝と最多リードラップ記録で53ポイントを獲得したカナーンは、昨年同様、第2戦終了時点でポイントスタンディングのトップに立った。
ポールポジションからスタートしたHonda Indy V-8搭載のダン・ウェルドン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)は、スタート直後にチームメイトのカナーンにトップを明け渡したが、粘り強い走りを続けて3位でゴール。今シーズンの開幕戦に続き2戦連続3位入賞を果たした。ウェルドンのポイントスタンディングは3位を保っている。
その他のHonda Indy V-8勢は、ブライアン・ハータ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)が予選9位から2つポジションを上げた7位、バディ・ライス(チーム・レイホール)が予選12位から2戦連続のトップ10入りを果たす9位でゴールし、グレッグ・レイ(アクセス・モータースポーツ)は10位、松浦は11位だった。ダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)は3位走行中のアクシデントで17位となり、今回が初レースだったエイドリアン・フェルナンデス(フェルナンデス・レーシング/Honda・Gフォース)は、フォーメイション・ラップ中に発生したギヤボックストラブルによりレースをスタートすることができなかった。
昨年もカナーンはフェニックスで優勝しており、Honda Indy V-8とともに2年連続優勝。マニュファクチャラーポイントは17点でトヨタと同点トップとなった。今回の勝利はHondaにとって2003年にIRL IndyCarシリーズ参戦を開始して以来、通算3勝目となった。
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